当ブログのNo1で、会計とは、対象を、貨幣単位を使って表現する手法と述べました。
貨幣単位、金額、つまり、数字で、表現すると良い点は何でしょうか。
それは、具体的、客観的、比較可能な見方ができるということだと思います。
ある中小企業の社長さんが、「今期の業績は、まぁまぁだ」と言ったとします。
「まぁまぁ」では、他の人は、よく分かりません。
例えば、「売上は前年比2千万円の増加、利益は前年比50万円の増加や」と言われると、売上、利益について、数字を示してくれているので、具体的です。
また、「売上前年比2千万円の増加と利益前年比50万円の増加」は、社長さんだけでなく、他の人が見ても、同じく「売上前年比2千万円の増加と利益前年比50万円の増加」なので、客観的と言えます。
さらに、前年比ということで、今年と前年を比較することができています。これを比較可能性といいます。前年比でなくても、目標・計画や同業他社等との比較も可能です。
ただし、この売上前年比2千万円の増加と利益前年比50万円の増加を、「まぁまぁ」と評価するのか、「厳しい経営環境の中、好業績だった」と評価するのか、「まだまだ頑張れたはずだ」と評価するのかは、それぞれです。
これらの評価は、具体的でなく、主観的です。
また、「まぁまぁ」や「厳しい経営環境の中、好業績だった」や「まだまだ頑張れたはずだ」では、ちょっと比較するのが難しいのです。
この「売上前年比2千万円の増加と利益前年比50万円の増加」という具体的、客観的、比較可能な見方に加えて、なぜこのようになったのか(過去の理由・要因)、今後はどうするのか(将来の予測・対応)を検討することも可能となります。
「今年は、まぁまぁやった。理由は、ようわからん。来年も今まで通りの対応で行こか」では、ちょっと頼りない会社経営と言えるのではないでしょうか。
この考え方は、家計においても同じです。
家計の場合は、あまり、会社の決算書のような様式にこだわらず、おおまかな収入とおおまかな支出で考えてみるといいと思います。
まずは、おおまかでいいからやってみることです。
家計なら、多くの方に関係してきます。
厳しい時代を乗り切る智慧へのきっかけとなれば幸いです。
会計に関連した私の考えについて、書こうと思います。
できるだけ分かり易く書きたいのですが、難しくなるときもあるかもしれません。
会計は分からないけど興味がある方、会計を勉強したいと思っている方、会計に携わっている方、何かのご縁で私のブログを読んでいただいた皆様のお役に立てれば幸いです。
皆様に、神さま仏さまのご加護がありますように。
61歳のオッサン公認会計士でした。
では、また。