継続の法則 自助努力のススメ 公認会計士 内藤勝浩のブログ

目標、正しい理想に向かってコツコツ自助努力を継続する人を応援するブログ

賞与引当金と労働保険料 あか~ん チン No21

2023-01-22 14:55:48 | 会計


 賞与引当金については、「No13 賞与引当金と社会保険料」で、説明したとおりです。
 決算期末に、賞与引当金を計上した場合に、賞与に対して社会保険料がかかるのだから、賞与引当金に見合う社会保険料を計上すべきという考え方があり、私は、違う考え方をしていることについて説明しまいした。
 賞与に対しては、労働保険料もかかりますkら、同じ理屈でいくと、賞与引当金を計上した場合に、賞与に対して労働保険料がかかるのだから、賞与引当金に見合う労働保険料を計上すべきという考え方が成り立ちます。
 この考え方は、どうでしょうか?
 賞与及び労働保険料が、どのように発生するかを見て判断すべきだと考えるのです。
 まず、賞与です。
 賞与計算期間は、12月から5月まで、6月から11月までとします。
 賞与は、12月~5月分を6月に、6月~11月までを12月に支払うものとします。
 会計期間は、4月1日から3月31日までの1年間と仮定します。
 賞与は、次のように発生していると考えます。



 3月末で発生していると考える12月分から3月分までの賞与を賞与引当金の金額として見積ります。

 次は、労働保険料です。
 労働保険料は、労働者災害補償保険料と雇用保険料です。
 労働者災害補償保険料の計算は、保険年度(毎年4月1日から翌年3月31日まで)で計算する場合とそれ以外(行っている事業の期間、例えば、建設業であれば、建設工事期間)で計算する場合があります。
 雇用保険は、保険年度で計算します。
 ここでは、保険年度で計算するものと仮定して説明します。
 事業の期間で計算する場合は、説明すると長くなるので、その場合の労働保険料が、どのように発生するかは、その計算方法を基に考えてください。
 労働保険料の計算では、給与と賞与という区別はなく、どちらも報酬として取り扱われます。
 その保険年度に、支払われた報酬の額に保険料率を乗じて、保険料を計算します。
 保険年度における労働保険料は、次のように発生していると考えます。



 このように、4月から翌年3月まで発生した分を翌保険年度に支払うようになります。
 実際は、当保険年度に、一定の方法で計算した金額を、仮払いする形で支払い、翌保険年度に精算するという形をとります。
 そのため、上記発生額は、仮払いした金額と相殺する形で、発生の都度、費用計上されるというのが正しい認識の仕方であろうと考えます。
 3月末において、労働保険料の発生総額が、仮払い金額より多ければ、多い分を未払費用として計上し、逆に、労働保険料の発生総額が、仮払い金額より少なければ、少ない分を未収入金(還付を受けることができる労働保険料)として計上します。
 このような処理をすればよく、決算期末である3月末に賞与引当金を計上したからといって、その賞与引当金に見合う労働保険料を計上する必要はないと考えます。
 その理由は、賞与の発生期間、発生方法と労働保険料の発生期間、発生方法が違うからです。
 労働保険料が、賞与と同じように発生するというルールはないと考えます。
 これは、社会保険料も同じです。
 ちなみに、社会保険料の発生を同じように示すと次のようになると考えます。



 賞与引当金の計上は、見積りです。
 それに、対応する労働保険料、社会保険料も見積りです。
 労働保険料、社会保険料の見積りをするのであれば、その計算方法が、どのようになっているかという情報を基に結論を出すのが正しい姿勢ではないかと考えるのです。

 前回まで3回にわたって、コロナワクチンへの疑問について、会計・監査・財務分析等に知識・技術に関連づけて書きました。
 書かないでおこうとも考えましたが、「おまえの親戚・知人を守らなくていいのか?」という思いが、頭に浮かんで来たため、書くことにしました。
 思いが届くことを願うばかりです。

 今回から、元に戻しました。

 会計に関連した私の考えについて、書こうと思います。
 できるだけ分かり易く書きたいのですが、難しくなるときもあるかもしれません。
 会計は分からないけど興味がある方、会計を勉強したいと思っている方、会計に携わっている方、何かのご縁で私のブログを読んでいただいた皆様のお役に立てれば幸いです。
 皆様に、神さま仏さまのご加護がありますように。
 61歳のオッサン公認会計士でした。
 では、また。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿