どっちを向いてもスマホ、スマホ・・・

　昨今は老いも若きもスマホ、スマホ。2017年の調査結果では小学生のスマホ所有率が60％を超えたそうである。もっとも物を覚える年齢は若いほどいいようで、いとも簡単に使いこなしているのには恐れ入る。
　私はいまだにガラケーで、電話かメールにしか使わない。ネットはパソコンでするし、外出することが少ないので固定電話で十分事足りるのだが、昨今は公衆電話が少なくなったので、外出する際は必要になる。 

　先日、友人の84歳になるＩさんが、娘さんに勧められてスマホに替えた。やっと電話が掛けられるようになったが、まだメールは使えないという。私がメールを送ると電話で返事がくるという状態で、買い替えなければよかった、と後悔してるという。
　先日の食事会のとき、いろいろ教えてと言われたが、使ったことがないので私もさっぱり。でもまあ、ガラケーが使えれば何とかなるだろうと思ったが、たくさんの機能とその複雑さはガラケーとは大違い。どの機能を使えばどうなるか、使い方サイトで確認しながらで、大変だった。
　しかし、電話やメールの操作は基本的には変わらない。起動画面が違うし、メニューの項目がたくさんあって戸惑うのだろう。とりあえず、１または２を押すと娘と息子のスマホに繋がるようにしてほしい、というので短縮ダイヤルの設定をしてあげた。
　この際だから、と今話題のLINEがどんなものか、試しにやってみた。メールとは違って、複数人でリアルタイムな会話が楽しめるというのが特徴のようだが、昔、パソコンでやっていた「チャット」と同じだなと思った。
　ざっとだがあれこれやってみて、これば便利、使いたいなと思うものもない。電話とメールしか使わないのなら、何もこんな七面倒なスマホなんか必要ない。それが私の結論だが、悲しいかなガラケーはいずれ製造中止になるらしい。 

　先日、新聞の投稿欄に「最近は電車内でみんなスマホをいじっていて、本を読んでいる人を見かけなくなった」という記事があった。
　私が利用する赤穂線でも同じで、中高年層では時折、読書している人を見かけるが、若い人たちで本を読んでいる人はまったく見かけない。みんな一生懸命にスマホを見ているが、一体、何をしているのか、何がおもしろいのか、こっそり覗いてみたいなあ。
　私はガラケーでインタネット契約はしていないので、電話かメールでもなければ開くことはない。そのかわり、外出するときはいつも文庫本を持参する。電車の待ち時間や病院の待ち時間も、本を読んでいれば少しも苦にならない。電車に長時間乗ったときは、本を読んだり、居眠りしたり…、こういう悠長さがいい。 

　一昔前は、必ず「車内での携帯電話の使用はご遠慮ください」という車内アナウンスが流れた。ペースメーカーなどの医療機器の動作を狂わせてしまうというのが理由だったが、最近はそういう心配はなくなったそうである。車内アナウンスも「優先席付近では電源を切り、それ以外の場所ではマナーモードにしてください」に、最近は「優先席付近での混雑時のみ電源を切り、それ以外はマナーモードにしてください」に変わったそうである。科学技術の進歩はすごいネ！