どうしてだか全く分からないのだが旅行小切手120ドルがぼくの手許に残っていた。まずこの小切手の両替がパスポートのコピーだけで出来るのか。カウンターの女性行員に聞いてみると、ノープロブレムだと言う。では
「日本からの送金もこのコピーで受取れますか?」
「オリジナルが望ましいが、たぶん可能でしょう」
メービイ・ポーシブルという英語の表現では確信が持てないし送金は出来ない。日本人スタッフに来てもらい細部の確認をした。刑務官に連行されてここへ来た時、対応してくれた方だろうか、
「このコピーは一度使ったからもう使えない。新しいコピーで裁判官のサインがあれば問題はない」と教えてくれた。
お礼を言ってぼくは銀行を出た。大使館口座を使わなくても何とか送金は出来そうだ。だが時間が掛るだろう。裁判官は簡単にはサインをしない、まず銀行へ行きぼく名義の為替着信のコピーを貰い、パスポートのコピーと一緒に提出すれば裁判官はサインをするかもしれない。
ピクニックGHに戻ると二ナは泣いていた。夜中の火事の件でフレッドから酷く怒られたのだろう。スニッフだから火を使わないが、その後にストーンを持続させるためにジョイントや煙草を吸う。ブラックアウトしているからベッドのシーツに火が点いても燃え広がるまで気が付かない。フレッドのズボンは下の方が激しく焼けていた、熱かったのだろう。横で変な白人が水パイプを吸っている。どうだ、と進めるので吸った。これは効いた。煙草とチャラスを混ぜ、その間にスタッフを入れ込んだと奴は言った。それを先に教えてくれよ、横になってぼくは動けない。効いただろう、と奴は笑っている。参りました。