朝8時頃、収監者がリヤカーを引いて野菜を売りに来た。小ぶりだが新鮮なトマト、紫オニオンを売っていた。たまにグリーン・チリとニブ(酸の強い小さいレモン)を持って来る、チリとニブは必需品だ。チリを布できれいに拭いて縦半分に切り塩を塗り込んでガラス瓶に入れる。それにギーというオイルとニブを絞り込んで漬けておく、2日もするともう待てない、食事のときは皆2~3本は食べる。辛酸っぱい味が食欲をそそる。値段は1kg・5ルピーで1人2kgまでなら買えるが売り切れご免だから遅く行くと買えない。天秤計りを持ったインド人から物を買うのは難しい、早い者から列に並ぶという事などありえないのだ。リヤカーを買い手が取り囲みワーワーギャーギャーと騒いでそのうち終る。スリランカ人に頼んでおけば確実に買ってくる。夕食時トマト、オニオンのサラダ風味は欠かせない。ぼくのグループは7名の大所帯だから2kgぐらいすぐ食べてしまう。
クリスマスが近いというのに大使館の面会はない。アフリカンに借りた200ルピーも底をついてフィリップスにまた借金の申し入れをした。大した金額ではないのだがお金がないと何も出来ない。アシアナのように刑務所が支給する食事とティー以外何もないのならお金も必要ない。ここではビリ、スタッフ、野菜それに歯磨き、石鹸等の日用品を買うには刑務所内で使用できるクーポン券が必要だ。皆、外の生活と同じように贅沢をしている。ただ部屋代それに食事とティー代はインド政府持ちなので助かっている。ちよっとドラックでもやれば刑務所内でも200ドルぐらいは使ってしまうだろう。
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