ガンジス・河の流れ

インド・ネパール。心の旅・追想

ジャンキーの旅          No2 Ward・・・・・60

2014-05-09 | 3章 デリー中央第一刑務所No2Ward

   1月7日(土曜日)
昨日のフィリップスから渡された粉はかなり効いた。ここでは2番目くらいの良さだった。全部で1gだと奴は言った。幾らなのか金額はまだ分からないが欲しい。スタッフのミックスとは良い粉と悪い粉を混ぜ合わせる事らしい、ぼくは他のケミカルと混ぜ量を増やすのだと思っていた。タイのホワイト・ヘロインの場合はグルコース等とミックスしているように思える。グルコースだったら注射にしても問題はない。ただチェーシングは出来ないだろうグルコースはブドウ糖だから燻ってしまう筈だ。良い粉と悪い粉を混ぜてしまうからここのスタッフは平均化してしまう、そういうことか良く分かった。それはそうだろう誰でも効きの良い粉を欲しがる、悪い粉は売れずいつまでも手持ちになってしまう。
 デリー中央刑務所内のアフリカン・ドラッグ・シンジケートは役割り分担をしているのだろう、外部からの仕入れ、中卸し、小売だ。仕入れはニューデリーにあるパテラハウス高等裁判所へ出頭した者が持ち込む。仲卸しは小パケにし売人からの要請にいつでも対応出来るように用意している。しかしこの3分担だけでは組織の統制は出来ない。組織が大きくなった現在もうひとつ大切な部分がある筈だ。それはたぶんストッカーではないだろうか、このストッカーが組織のキーマンなのだ。例えば50gのスタッフが持ち込まれたとしよう、10gの中パケ5個を作り4個は複数のストッカーに渡される。残る10gを5gの中パケにパッキングされる。最後に残った5gは1g単位の5個のパケにし複数の中卸しに渡される。中卸は1gの粉から10個の小パケを作って小売やジャンキーに流す。小パケに大小があるのは中卸しがピンはねしているからだ。ジャンキーの中卸しは信用できない、1gから10個ではなく12個の小パケを作る、2パケは自分用だ。そこで買ったパケは当然小さくなる。
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