たすくの空中散歩

千葉県我孫子「石臼と麦」店主、相澤たすくの農作業や工作や
日々の一喜一憂を記録していきます。

2019年度新小麦クッキー販売開始!

2019年07月18日 14時52分01秒 | 出品情報

大変お待たせいたしました。2019年度、自家栽培新小麦使用の塩クッキーの準備が整いました!
直売所あびこん店頭にて販売中です。
まずはとれたて、挽きたての味が一番はっきりと出る「プレーン」から、味の違いをお楽しみくださいませ。
「ココア」「3種のゴマ」も、順次、試作・販売と進めていきます。

ういろうに関しましては、今使用している岩手県産の「ナンブコムギ」と比べて試作をしてみて、どちらの小麦を今後使用していくか判断いたします。

あびこ農産物直売所 千葉県我孫子市高野山新田193
https://www.abiko831.jp/


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

角セイロ成長の記録<2>~カスタマイズ遍歴

2019年07月17日 20時35分31秒 | 一喜一憂

前回

2017年3月:父制作の角セイロ完成!!まんじゅうが一気に16個まで蒸せるように!
温度が丸セイロのように上がらなかったり、蓋からしずくがたれて、まんじゅうがしわしわになったり、いろいろあって、いろいろやりました。→角セイロを自作しました(父が)

2018年1月:蒸気がまんじゅう一つ一つにちゃんとあたるように、16穴の台すアタッチメントを制作。


しずく垂れ問題を、蓋の天井に、斜めに板を貼ることでまた少し解決。


強火力で蒸しすぎると、蒸気がこもってまんじゅうが濡れてしわしわになる問題を、蓋に蒸気穴をたくさん開けることでようやく解決。


穴はダボ(短い丸棒のようなもの)で塞ぐこともできるので、状況に応じて、蒸気量をコントロールできるようになりました。


2019年4月:新商品「ういろう」の試作追い込み。やはり強火では滴垂れが気になる。かと言って蒸気穴をたくさんあけて蒸気を逃がすと温度が下がりやすくなる=強火を維持しなければならない。
ういろうは30分くらいの長時間蒸し続けるので、なるべく保温性を維持したまま、しずく対策もしたい。
→蓋自体を斜めにつくっちゃいけないんだろうか?
→やっている人がいないのか探してみる
→「傾斜蓋」というのが売っていた!よし作ってみよう!


最初のセイロ+ホイロのときはサワラ材を父が苦労して探し出してきてくれましたが、誰にでも手に入れやすい、安い材でも作れるかどうかやってみたいので、ホームセンターの節付きの安いヒノキ材で作ってみました。
ヒノキとサワラは、樹木の見た目もそっくりで、造園技能士のテストにも出るくらいらしいです。
材木としての特徴は共に水に強く、軽く、加工容易。サワラの方が白っぽく、ヒノキの方が匂いが強いことくらいでしょうか?匂いは蒸し上げに問題あるほどではなさそう。個人的にはヒノキの匂いは大好きです。


つくる、と言っても、壁を斜めにして蓋をはめこんだだけです。
前回の改良の時から、蓋の縁は嵌め合いにしてあります。


取っ手も斜めになってしまうので、次の改良では水平になるように計画中。


温度上昇・保温テストも問題なし。その後ずっと使用していますが、ヒノキを使用したことによる問題はなにもありません。
見た目さえ気にしないのであれば、安い節ありヒノキ材でも問題ないことが証明できました!

ちなみに16穴ダイスの制作の際には松系の材を使ったところ、いつまでもヤニが大量に出ました、ヒノキならその点も問題なしです。


2019年6月:抹茶ういろうの退色トラブル対策。店頭のショーケースのライトによる退色の凄まじさにもびっくり仰天だったのですが、店頭に並ぶ前の時点でも、元の生地のもつ色や風味が、蒸し上げ段階でかなりとんでしまっていて、できれば何とかしたかったのです。


元の色(裏面)


ショーケース退色後(光の当たる表面)。
わずか1日にしてのこの変化には心底驚きました。

ショーケースでの対策は箱に入れて遮光して売るとして、商品自体は、いろいろやってみて、これはもう加熱時間をなるべく短くする以外にお茶の色と風味を活かす方法はない!と結論。

ういろうをベストな火力とタイミングで蒸し上げるには中が見えなくては無理。
これはもう、ガラスの蓋をつくるしかない!

続く

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

角セイロ成長の記録<1>~ガラス蓋完成!

2019年07月15日 21時47分19秒 | 一喜一憂



念願の角セイロ用のガラス蓋が完成しました!
これで、ういろうや、まんじゅう等、蒸し上がりの様子が、蓋を開けずとも確認できます。

2年前に角セイロを父と自作したものの、使い始めてみると、角セイロ自体の持つ、様々な謎や、使い勝手の悪さにつきあたりました。→角せいろを自作しました(父が)
調べようにも角セイロに関する情報は少なく、一つ一つ試行錯誤しながら、自分なりに使いやすいように改良してきました。
今回のガラス蓋に至るまでの道のりも、順を追って説明したほうがわかりやすいと思うので、振り返ってみようと思います。

まずは、実際使ってみて、角セイロの何が不可解だったのか。それまで使っていた中華丸セイロとの比較をしながらまとめてみようと思います。

<中華丸セイロの長所・短所>


中華せいろの良いところ:身(本体)も蓋もへりがはめ合い構造になっており、一つ一つがしっかり組み上がるので、多少のゆがみが出たとしても蒸気が漏れる心配がなく、重ねて持ち運ぶのにも便利です。
また、形が鍋と同じ丸なので、蒸気が全体にまんべんなく回ります。

そして、特筆すべきは竹等で編んだ蓋!これが適度に蒸気を逃し、かつ保温性も兼ね備えているので、温度と、蒸気量のバランスが良い!そして蓋がドーム型なのでしずくが垂れない!!なんともすばらしい完成度!!中国ウン千年とかなんとかの歴史の中、数限りない試行錯誤と研磨のはての完成型なのでしょう。

弱点は、丸いがゆえに、占有するスペースのわりに、一度に蒸せる量が少ないということです。

形が丸か角かで、いかに有効スペースが変わるか、やってみました。


まんじゅうの場合、角セイロなら16個蒸せますが


おなじ大きさで丸セイロだと、無理目に置いても12個が限度。丸だと置く位置も決めづらく、膨らむまんじゅうを置くには余裕をもたせる必要があるので、実用的な数でいえば10個かなーというところでした。
うちの場合は、セイロごと発酵器にも入れるので、作業全体では、この数の差がとても大きくなります。


ういろうの場合。型が四角なのでもっと顕著に差が出ます。
角セイロなら、一度に6個作れる型が縦、横2列、計4個入り、一度に最大で24個作れます。


丸セイロだと、24センチ×27センチの、一度に12個作れる型で、ギリギリおけるくらい。なんと一度に作れる量は半分になってしまいました。
これは、だだっ広い中国大陸でならあまり気にするようなことではないのかもしれませんが、国土の狭い(=厨房が狭い)日本向きとは言えないかもしれません。

<角セイロの長所・短所・謎>


対する角セイロのメリットは、やはりスペースいっぱいに蒸せることと、あとは、材質が木で、12~15mmくらいの厚さがあるので、温度はわりとゆるやかに上がる分(先になるべく温めておくと良い)、保温性は抜群です。
そして構造がめちゃくちゃシンプルなので、ポイントさえ押さえれば安価で簡単に作れます。

デメリットは、まず、蓋が平らな木の板なので、滴が垂れます。使いみちにもよるのでしょうが、これはうちにとっては致命的とも言える欠陥です。
角セイロに限らず、よく、市販の肉まんの袋などにも「蒸し器を使う場合は、滴が垂れるので布巾などを蓋に被せて使用してください」と、ありますが、煌々と火が燃えている上で、燃えやすいものを被せる、というのは、あまり理にかなった方法とは思えません。
そして布巾はピンと張っても水を吸ってたるむので、食材に付きます。身の高さを有効に使えなくなるのです。さらに、布巾を取り付けたり、乾かしたり、いちいち手間がかかります。
だったらなんで最初っから滴の垂れない構造にしておかないのだろう?とずっと疑問でした。

あと、台す(鍋とセイロの間にかませるアタッチメント)も、ただの一枚板なので滴が垂れます。四方八方いろいろな場所から!何故なんでしょう?みんな不便じゃないんでしょうか?

↑このように台すの下にしずく受けを置くという、ちょっとかっこ悪い状態。

知り合いにガス式の角セイロ用蒸し器をみせてもらったところ、ちゃんと台すにあたる部分(金属製)には周りに縁があって、しずくがこぼれないようになっていました。いや、普通にこうあるべきじゃない?と思わざるを得ません。

あと、丸いなべで四角いセイロを使うので、蒸気が端にまわりずらく、蒸し加減にムラができます。

さらなる謎ポイントとしては、蒸気口が無い!ということ。つまり、蒸気の逃し方がわからない。

蓋に歪みや隙間があった頃は、温度が上がらずに失敗しましたが、今度はビチビチに閉めてしまうと、蒸気がこもってしまい、まんじゅうが濡れてしわしわになってしまうという経験をしました。
つまり、蒸気は閉めるとこは閉めて、開けるとこは開ける。流れをコントロールして「うまく抜けさせる」ことがとても大切なようなのです。
その点、中華せいろでは、なんにも心配しなくても、編み蓋から程よく蒸気が抜けるので、失敗することはありませんでした。

不思議に思い、市販の角セイロでの蒸し作業をみせてもらうと、なんと蓋の左右の横からきれいにバランスよく蒸気が出ているではありませんか!!
つまり、「よーく乾燥させた(=ゆがみの出ない)柾目(まさめ)の高級な木を使い、寸分の狂いも出ないような身と蓋をつくり、程よく蒸気が出るように蓋の重さを調整してある」ということなのでしょうか?だとすれば、なんという奇跡的な職人技!!とうてい真似できるとは思えません。

だけど、はたしてそんな高級で高等な技術がなくてはいけないものだろうか?
中華セイロが庶民の目の高さにありながら、完璧な完成度なのに比べて、なんだかもやもやと符に落ちないものがあるのでした。

角セイロのもつ弱点は、もっと手軽に解決できるのではないだろうか?

続く

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

かき氷販売スケジュールについて

2019年07月09日 21時50分48秒 | 出品情報

かき氷販売のスケジュールが、いつまでも空欄で申し訳ございません。
6月中に麦刈りを終わらせ、7月からはかき氷!と思っていたのですが、
梅雨が長引き、なかなか再開することができません。

当日晴れでも、手続きの都合上、一度キャンセルをしてしまうと出店はできないし、
かと言って、3日前までに中止の手続きをしなければ、キャンセル料が発生してしまいます。

結局のところ、どんなに天気予報とにらめっこしてみたところで、運まかせのギャンブルに変わりはないのですが、梅雨が開けるまでは、じっと耐えるより他なさそうです。

せめて、夏休みの始まる20日頃には再開できれば、と思っております。

出店の予定が決まりましたら、こちらのブログ、Twitterなどでお知らせさせていただきます。
今しばらくお待ちくださいませ。

七草店主 相澤 翼

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする