たすくの空中散歩

千葉県我孫子「石臼と麦」店主、相澤たすくの農作業や工作や
日々の一喜一憂を記録していきます。

自家製蕎麦で年越し<3>~蕎麦打ち編

2013年02月16日 22時02分08秒 | 一喜一憂

やってきました大晦日!
蕎麦打ちは人生2度目です。
前回、友人と打った十割蕎麦はボロボロになってしまいましたが。今回はどうでしょうか?
11月に見た、M師匠の蕎麦打ちを思い出しながらやります。

<12/31>
今回は蕎麦粉600g、小麦粉200gでやりました。
もちろん、小麦粉もうちの全粒粉です。
水は400ml。粉の全量の半分の量を用意します。

水を入れたら指を立てて、手早く混ぜます!
絶対こねてはいけません。「こねるとグルテンが形成されて水がいきわたらなくなる」という師匠の言葉で、蕎麦特有の「水回し」作業の意味がわかりました。
水を吸った粉を、両手ではさんでスリスリしてほぐします。
水を粉の一粒一粒にいきわたらせるイメージです。

水は200→100→50…というふうに半分ずつ入れていきます。最後に残った水は調整用にします。


だんだんフレーク状になって…


団子状になって…


まとまってきます。
このように、こねなくても自然にまとまってくるようになればよいのだそうです。
ここらへん、うどんづくりとは全然勝手が違います。


体重をかけて、気合いを入れてこねます!


量が多かったので2つに分けて…


伸ばし作業はうどんと同じ方法でやりました。
生地を丸くまとめておいて、90度ずつ回転させて伸ばしていくと四角くなります。
このとき生地のはじから麺棒を落とさないこと!はじっこばっかり薄っぺらくなってしまいます。


不格好ですがだいぶのびてきました。


たたんで


切ります


切ります。


父と、うちの人と、3人でそれぞれ好きなように切ったら、細、中、太と、みごとに三者三様のそばになりました。


できたー!!夢に見た100%自家製蕎麦!!
これがもう、今まで食べたどんな蕎麦よりも、ダントツにほんっとーに美味かったです!!
この時食べた蕎麦の味は、きっと一生忘れないでしょう。

「小麦栽培→製粉→うどん打ち」で得た経験がとても生きてよかったです。
そして、何かとお世話になった我孫子食農倶楽部の皆様と、M師匠に大感謝です。
というか、一年間お世話になった皆様に大感謝です。

お蔭さまで充実した一年間を過ごすことができました。
ありがたき幸せです。

そして、ブログを読んで下さっている皆様にも大感謝です。
いつもありがとうございます。

今年もよろしくお願い致します!
もう2月ですけど。

相澤 翼




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自家製蕎麦で年越し<2>~石臼製粉+そばがき編

2013年02月13日 20時12分29秒 | 一喜一憂
<12/28>
さて、いよいよ製粉作業、家宝の石臼の出番です!
蕎麦を挽くのははじめてなので、手順の確認も含めて、まず少量で試してみます。
年越し蕎麦が食べれるかどうかの命運がかかっているのでドキドキです。


挽いた蕎麦を、まず粗い目の篩いにかけると…


殻と粉がうまく分離しました。


粗い目を通ったものを粉ふるい器にかけてみると…


おお!!


蕎麦粉できたー!!


これはいける!ということで、どんどん石臼にかけます。
小麦に比べると、粉がさらさらしているので(小麦はふわふわ)非常にはかどります。


ふるい器を通らなかったものをまた石臼にかけて、を2回繰り返し…


三番粉まで挽きました。
小麦粉と同じで、だんだん外皮や甘皮の成分も挽かれて、色が濃くなっていきます。
真っ白な一番粉が一番貴重で贅沢だけど、栄養や風味的には三番粉が贅沢品です。


できたー!!


実にいい香りです。


全部で1kgくらい採れました。
よかったよかった。


その日の夜。
蕎麦を打つには十分すぎるほどの収穫があったので、挽きたての粉で「そばがき」をつくってみることにしました。
何も混ぜない蕎麦粉に…


熱湯をかけてこねます。
中途半端な混ぜ加減の時に食べたらなんかただ蕎麦粉をこねて食べただけ、みたいな味だったのですが、
根気よくこね続けると、やがて超ふっくらの絶品に!


醤油で食べたのも美味しかったのですが、あんこと一緒に食べたら、これがもうほんとに美味しかったです!

蕎麦打ち楽しみだー!


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自家製蕎麦で年越し<1>~蕎麦の実準備編

2013年02月12日 21時44分20秒 | 一喜一憂

さて、念願の自家栽培蕎麦で年越しそば打ちです!

<12/26>
まず、蕎麦の実についている茎やらゴミやらを目の粗いふるいの上でゴリゴリやって取ります。


こんな感じになったものを

<12/27>
風選別すると、すでにこんなに綺麗になります。


次に「みがき」の作業です。
布袋に入れて…


モミモミすりすりして、実についた砂やゴミを磨いて落とします。
こんなの意味あるの?と思うかもですが…


ほら、こんなにカスが出ます!


これをふるいにかけて…


水洗いします!
この作業をやらないと、食べた時にジャリジャリしてしまうのです。
小麦製粉からの経験ですが、いろいろ試行錯誤してみて、結局水洗いしたらジャリジャリしなくなりました。
そしたら僕らの石臼製粉の師匠で、蕎麦屋をやっているMさんも同じことを言っていました。
Mさんは循環式の精米機でみがいているそうです。


干します。日程がキツキツだったので扇風機を回して部屋干しです。

<12/28>
写真じゃ伝わらないですが、輝かんばかりに綺麗になりました!
これで蕎麦の実準備完了!年越し蕎麦を打つ分には十分足りそうです。


<2>へ


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玄米甘酒の作り方

2013年02月09日 22時25分47秒 | 一喜一憂

朝市に何か売れるものはないかな~と考えていて、早朝はとにかく寒いので、あったかい飲み物を作って売ろう!と、ひらめいたのが玄米甘酒でした。

と言っても作るのは今回がはじめて。でも調べてみるととっても簡単でした。

とその前に、一般的に「甘酒」と呼ばれているものには2種類あります。

1.酒粕をお湯で溶いて砂糖を加えるもの(アルコール有り)

2.米糀を発酵させてつくるもの

今回ご紹介するのは2の方。こちらはアルコールも砂糖も入っていません。
それでいて、びっくりするくらい甘いのです。
さらに、その豊富な栄養成分は点滴とほぼ同じだそうで、「飲む点滴」と呼ばれ、江戸時代には夏バテ防止の栄養ドリンクだったそうです。
その、ただでさえ栄養満点な甘酒を玄米でつくってしまうのだから、きっとやばいです。

ちなみに、米のデンプンをブドウ糖に変えるところまで発酵させたものが甘酒。
そのブドウ糖をアルコールに変えるところまで発酵させたのがお酒で、その搾りかすが酒粕です。

では、その超簡単な甘酒の作り方がこちら。

1.おかゆをつくる
2.50~60度くらいまで冷めたら米糀を入れて混ぜる
3.上の温度を保てる環境で7~8時間くらい置けば完成!

つまり寝る前にセットして、朝起きたら出来てるのです。幸。

これだけで、砂糖無しなのが信じられないくらい甘~い甘酒ができるんです。
微生物の力ってすごい!

ようはその温度をいかにして保つか。
昔の人がどうしてたのかは知りませんが、50~60度って結構高温なんですよね。

というわけで、現代人の一番人気は、炊飯器の保温機能を使う方法↓


写真は間違ったやり方です。蓋を閉めちゃうと温度が高くなりすぎて菌が死に絶えます。全然甘くなりません(体験談)。
でも冬場にフタ開けっ放しで保温機能つけっぱなし、というのはどうかと思い、考案したのが発泡スチロールの箱を使う方法。


最初、アンカを入れてやってみた時は30度くらいにしかならなかったのですが、電気毛布を使ったら実にちょうどよい温度になりました。
(しかも温度調節機能がついていたので、後々いろんな発酵実験に活用できました)

では、つくってみましょう!

まず、ゆるめのおかゆを作ります。
美味しい甘酒をつくるコツは、まず、美味しいおかゆをつくること、だそうです。
混ぜると粘って味が落ちるそうです。弱火でじっくりゆっくり作りましょう。


60℃くらいに冷ましたら糀を投入。
こちらが我孫子市民御用達の「やまつね味噌」の米糀。
昨今の糀ブームでは、かなり潤ったことでしょう。ムフフ。

分量は調べれば調べるぶんだけ様々です。ということは神経質になる必要はないということ。
参考までに、米1合(炊いたご飯で350g位)につき200~250gくらいで紹介されているものが多いです。
実際、分量を変えてやってみましたが、出来上がるものにそんなに差は無いように感じました。
というか、その日の気温とかにも左右されるので、一概にどうとも言えませんでした。


温度計はあった方がよいでしょう。


発泡スチロールに入れて、電気毛布で包みます。
うちの電気毛布だと、強でちょうどよかったです。
タッパー等に移しても、鍋ごと入れても大丈夫です。

蓋をしたら、ほんの30分くらいでも糀のいい香りがしてきます。
少し水気が出てくるので、寝る前に一度様子を見て、軽く混ぜてあげます。
発酵食品が生き物であることを忘れてはいけません。慈しむ心が大事。


朝、蓋をあけて甘~い香りがしてたらまずOK。
温度が低いとすっぱくなり、高すぎると甘くなりません。

出来上がった甘酒を味見して、もっと甘くなるんじゃね?と思ったらもう少しやってみます。
でも、あるとこまでいくとそれ以上は甘くなりません。世の中そんなに甘くはないのです。

そのままでも十分美味しいのですが、ここで塩をひとつまみ入れると、さらにグググッと甘さが引き立ちます。
甘さだけじゃなくってなんか味に深みがでるので、ほ~んのひとつまみでも入れる方がおすすめです。


ところで、玄米で作った甘酒は、米が粒のまま残りやすくなります。
玄米好きの人はそれで食べる甘酒でもいいと思いますが、販売するのには玄人向きすぎますので、今回は飲みやすいようにすり鉢ですりました。


長持ちさせるためには一煮立ちさせます。
菌が死んで発酵が進まなくなり、すっぱくならなくなります。
菌の皆様お疲れ様でした。安らかにお眠り下さい。


冬は暖めて、夏は冷やして。
自然の恵みたっぷりの玄米甘酒。是非お試しください。



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12月の畑振り返り

2013年02月06日 16時16分40秒 | 一喜一憂
<12/2>
ホウレンソウ!
今年自家採取の種はあんまりうまく発芽しなかったので、写真は普通のF1の種のホウレンソウです。
ホウレンソウの種とりはやっぱり難しいのでしょうか?またチャレンジしてみます。

<12/5>
収穫したモチアワ。英名フォックステイル・ミレット。
昨年はタカキビの日陰になってしまったのと、台風になぎ倒されたのとで散々でしたが今年は無事に育ってくれました。
あとはきちんと実が入っていればよいのですが、果たしてどうでしょうか。


去年は手でもみもみして脱穀しましたが今回はザラザラの板の上でごりごり。
以前本で田舎のおばあちゃんが洗濯板みたいなのの上で、アワをごりごりやっているのを見たことがあったのでやってみました。


ごりごり転がすと…


いとも簡単にとれました!これは効率いい!
まさにきつねのしっぽのようですね。


よく乾燥させて、あとはもみすり木臼の開発を待つばかり。

<12/7>
干し柿いい感じです。


え?こ、これっぽっち?白大豆、まさかのリベンジならず…
何故?あんなに元気に育っていたのに…
昨年が全然育たなかったのに、今年はやたら巨大化して、込みすぎてしまったせいもあるかもしれません。


麦が生えてきました!
毎年なかなか生えてこないんで、芽が出るまではヒヤヒヤもんです。

<12/14>
さあ、いよいよ手抜きキャベツの収穫です!こんなに立派に育ちました。


このように前のキャベツの切り株から新しいキャベツの茎が生えてきています。


そして次のキャベツの芽が出はじめています。
このまま無限増殖できれば楽だなー。


これ以上楽なキャベツの栽培方法は無いかも?
耕さず、肥料もやらず、無農薬で、さらに種まきすらしていません。超ズルキャベツです。
とっても甘くておいしかったですよ。

<12/15>
朝起きると雨が降っていたので、朝市どうするのかなーと思っていたら「やりますよ!」
みなさん軽トラに帆をつけて売ったり、ミニバンの中に野菜積んだまま売ったりいろいろです。
お客様が来る限り絶対休みません!えらい!!
あと、甘酒の作り方は別でご紹介します。

<12/18>
小さい方の黒大豆。
来年の種まき用に少しあればいいや、と思って一列しか植えなかったのにこれが一番好調…。
とはいえ、この子はもううちの畑で無肥料栽培3年目。実は父から畑を借りて、僕が一番最初に植えたのがこの黒大豆なのでした。先輩の意地を見せつけてくれました。

<12/25>
こちらは「丹波黒大豆」去年農家さんに分けていただいたものをとっておいて植えたらちゃんと生えてきました。
まずまずの収穫。なんだか白豆より黒豆の方がたくましいような気がします。
米とかでもそうですが、大豆の原型に近いのでしょうか?

<12/28>
えっと…これは、借金無し…大豆?
これじゃ借金まみれ大豆?
あ、断じて種豆のせいではありませんよ、念のため。
まだまだ自然のことを何にも解っていないのだなーと、自分の未熟さを痛感します…。

<12/30>
朝市最終日!そしてこの日も雨(三週連続)!車の後ろのドアを開けて屋根にしました。
なにしろ、うちの人は超のつく雨女なのです。
計6回出させていただきましたが、売れすぎず売れな過ぎず、程良い感じだったと思います。
やっぱり自分で作ったものを、お客さんとお話しながら自分で売るのが一番。
地元の農家さんたちとも仲良くなれたし、いろんなお話も聞けました。
短い期間でしたが、ほんと~に良い経験になりました。

<12/31>
そして今年は、自分達で育てた蕎麦で年越しそば!!
蕎麦編は別でご紹介しま~す。





コメント (2)
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