たすくの空中散歩

千葉県我孫子「石臼と麦」店主、相澤たすくの農作業や工作や
日々の一喜一憂を記録していきます。

七草セルフリフォーム日記16~和室のしっくい塗り①

2020年08月28日 21時02分33秒 | 一喜一憂
前回


私が1階の柱を直している間、2階では奥さんが和室の壁の漆喰塗り作業に取り掛かります。


DIYの壁塗りではおなじみ?「うま~くヌレール」。
開封したら軽くこねて塗るだけ!面倒な漆喰の練り作業なしに、誰にでも簡単に漆喰DIYできます。


オタマなどですくって


専用のコテ台に出し


ヘラで軽くコネコネすると、柔らかくなります。
固めのホイップクリームみたいな感じです。


端からぬります。端やスミは、ヌレール純正の直角のヘラでやるとやりやすいですが、慣れるとコテだけでもできるようになります。
塗り方に難しい理屈はなし!思いのままに好きなようにぬるだけ!
多少のでこぼこも味になるのが、気楽でとってもいいです!…なんて豪快に塗っている横で、奥さんは綺麗に塗ろうと、すごく丁寧に作業していきます。

今回のしっくい塗り作業で、人には向き不向きがあるのだな~とつくづく思いました。
私にはどんなに頑張って時間をかけても、奥さんのようにきれいには塗れませんでした。
その後、塗り作業は基本奥さんの担当に。


まずは、そのまま塗ってアクが出ないのか、天井に塗っても落ちてこないのか?のかお試しをして…


大丈夫そうなので、お次は天井の目地を埋めるために専用のテープをはります。


途中経過、いい感じ!
部屋に漆喰独特の匂いが立ち込めます。
ペンキのようなケミカルなにおいじゃなくって、海藻的なにおいでしょうか?私は清涼感があってわりと好きでしたが、苦手な人は苦手かもです。


一階の柱補修が終わったので、私も合流。
日をまたいで乾燥させて、それぞれ三度塗りします。
それにしても天井作業はホントにキツイ!!首やら腕やら変なとこが筋肉痛になります。


コテ台について
「こんなのただ板に取っ手がついてるだけじゃない?」
「いやいや、この微妙なヘリの角度とかがきっと大きな意味があるのでは?」
どうやら、ただ板に取っ手をつけただけでよさそうだったので、私の分はあり合わせの材料で自作しました。

ヘラに関しては、うま~くヌレール純正もあるのですが、一般左官用から好きに選んでも大丈夫です。

ステンレスのしなやかなもの、鋼のがっちりしたものとかいろいろあって戸惑いますが、固いものほど下塗り用で、柔らかいものは仕上げ用です。
知らずに仕上げ用のプラスチックのもので最初からやっていたらすぐにボロボロになってしまいました。

左官道具といっても、ホームセンターに行けば安くて良質のものから品ぞろえがあるので、最初は安いものからのお試しで良いかと思います。


真っ白で綺麗!!
とても部屋が明るくなりました!!

続く…

七草セルフリフォーム日記17~和室のしっくい塗り②

七草セルフリフォーム日記 目次





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七草セルフリフォーム日記 目次

2020年08月19日 17時37分26秒 | 一喜一憂
記事数が多いので、目次ページをつくりました。

『七草セルフリフォーム日記』

【プロローグ】
1:七草セルフリフォーム日記
2:全体のリフォーム&修繕プラン①
3:全体のリフォーム&修繕プラン②
4:全体のリフォーム&修繕プラン③

第一章:居住区

【2階 梁&柱補修編】
5:引き渡し→各部のチェック
6:床板を開けて考える
7:家を知る:参考文献集
8:新しい梁を入れる
9:壁面ヒビ補修+押し入れ解体
10:梁と補強柱の固定

【1階 柱補修編】
11:浮いてる柱補修
12:開かずの扉取り外し
13:柱の差し替え+セメント流し込み
14:補強柱を建てる
15:右側柱補修+大工さんとの交流

【2階 壁塗装編】
16:和室のしっくい塗り①
17:和室のしっくい塗り②
18:DKのペンキ塗り

【風呂(業者リフォーム)編】
19:風呂(業者リフォーム)編

【2階 床張り替え編】
20:二階DK床剥がし
21:2階DK水平直し①
22:2階DK水平直し②

23:Coming soon...

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2か月振りの脱穀~麦栽培の過去と未来

2020年08月15日 17時23分25秒 | 一喜一憂

6月頭に梅雨入りギリギリセーフで収穫した小麦ですが、その後あきれるくらい毎日雨が降り続け、一向に乾燥されないまま、2か月経ってようやく梅雨明け、「ゆきちから」と「ナンブコムギ」の脱穀ができました。その間仮ハウスにおだがけしっぱなしです。


↑陰干しではどんなに干してもパリパリにはならないことがわかりました。
穂だけ切って干しなおしです。


その後網の上で手作業で脱穀…。し、しんどい…。
(陽のあたるハウスでおだがけしていた「ゆきちから」の方は、そのまま脱穀機で脱穀できました。)

脱穀は、穂がしっかり乾燥してパリパリになっていないと、うまくいかないのです。
ちょうど「しけた煎餅」を思い浮かべていただくとイメージしやすいかと思います。
普通だと「バリバリ」って歯切れよく食べれるせんべいも、しけてしまうと、別もの?!ってくらい固くなって歯が立たなくなりますよね。
同じように、麦の穂もしけた状態だと、「ねばり」みたいのが出てしまって脱穀もその後の調整作業も全部効率が悪くなって、収量も落ちてしまうのです。

なので、脱穀には少なくとも2日間は連続でカラっと晴れてくれないと、なかなかきびしいのですが、それがなかったわけです…。
で、やってみてわかったのですが、2か月も干せない(=水分12%以下にできない)でいると、陽の当たるハウスでおだがけしていても虫(蛾)は湧きました。ひとたび虫食いができると、これまた選別作業の労力が何倍にもなってしまうのです…トホホ。

乾燥機なしにはなんとも「どうしようもない」状況です。
かといって市販の乾燥機のような、大型で高額で現役の農家さんたちが「次壊れたらもう更新できない」って言ってるようなものを導入するつもりはまるでありません。

なんとか昔ながらの方法で、どうにかならないものか…。

問題は乾燥のことだけでなく、昨今の異常気象のいろいろを踏まえて、来年以降の小麦栽培をどうするのか、大丈夫なのか?ということです。
うちはたまたまギリギリ収穫セーフでしたが、農家さんによっては、麦がカビてしまい、出荷できなかったという話も耳にしました。
振り返ってみて、あの年は最悪だったなーで済めばよいのですが、「観測史上初」を乱発してくるこのご時世。もし、来年の収穫が全損だった場合「想定外」では済まされません。

麦の収穫と梅雨が重なる日本で、乾燥機もビニールハウスもなかったころの、昔の農家さんたちはどうしてきたんだろう?

そうして探していると、「農業全書」なるものにたどり着きました。


江戸時代の初期(元禄十年=1688年)に書かれたものなのだそうですが、にも関わらず、江戸後期、どころか、明治時代にまで版を重ね、読み継がれてきた農業指南書の大ベストセラーなのだそうです。(岩波文庫版は、初版が昭和11年で、私のは昭和52年発行の第七刷でした。)

早速、読んでみると…う、う~ん、読めない…。

今は使わない漢字や言い回しだらけで、同じ日本語なのに、何が書いてあるかよくわからないのです。まいりました…。
これは腰を落ち着けて、古文書の読み方の勉強からはじめて解読していかねばならなそうです。

ただ、おおまかにはわかるので、麦の項目について読んでみると…。

どうやら、昔は「麦」というと「大麦」のことで、「小麦」はそれに次ぐポジションだったようなのです(そもそも大麦の「大」は、メインのとかの意味だそう)。
んで、調べてみると、それは世界的にもそうだったようで、今となっては信じられませんが、ヨーロッパでも、もともと主食のポジションには大麦がいて、それを補うような形での小麦だったようです。
粉にしなくてはうまく食べられない小麦、粒のままで食べられる大麦。
察するに小麦の普及と地位の向上には、人類の製粉技術の改良・発達が共にあったのではないかと思われます。

これを知って、自分の中ではとても腑に落ちるところがありました。
一つに、大麦は、「種まき→収穫」のサイクルが小麦より半月以上早いのです。
だから、日本においても、迫りくる梅雨におびえるほどの思いはしなくなるのではないかと思われます。

そして、大麦の方が小麦より野生に近いというか、雑草っぽいというか、とにかく生命力が強く、育ちやすいのです。

というわけで、なんとなくですが、今後は少しずつですが、大麦の食事への取り込み方、活用方法も研究していこうかなーと思っている次第です。
さて、どうなることやら。

つづく…?



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