今日も、非常に難しい抜歯即時植立インプラント手術をさせていただきました。
いつものように今日の患者さんも、非常に痛いのがいや、腫れるのがいや、怖いのはいやと言う方で、10年以上も前からお付き合いがあって、昔にインプラントさせていただいていた患者さんです。
その方が、今回いよいよ犬歯がダメになって、抜歯しなければいけない状態で、インプラントを久しぶりでさせていただくことになったものです。
この方は、松元先生は痛くしない、直ぐに治るようになおして下さる、と信じて下さって任せて下さっています。
それでも、いつものように痛がらせたり腫らせたり、怖がったりさせてはいけないので、静岡の伊東先生に教わった特別な鎮静法を用いて、ほぼ寝ていただいている状態で手術させていただきました。
非常にハイレベルな難しい手術でしたので、繊細に丁寧に傷を極わずかしか付けないように配慮して綺麗に処置させていただきました。
全てが終わった後、患者さんは本当に何ともなかった、とニコニコされて自転車に乗って帰られました。
やはり、患者さんの身になって考えれば、傷を大きく付けられるのは嫌ですし、最小限の極小さい手術で治して欲しいものです。
更に、手術した後の治り方でも、綺麗に腫れたりせず痛くないように治せる為に、患者さんの自己血を使っての再生療法、PRP、PPP、CGF等を用いて手術しました。
自己血を使った再生療法でなら、拒否反応とか困った問題は出ませんし、何よりも再生因子を濃縮して使う為に、非常に傷口の治りも早いし、当然その効果で痛みも腫れも殆どなくすことが出来るのです。
今の手術は昔の手術に比べれば、5分の1程度の侵襲で出来るようになりました。
更に、再生療法を併用することで、より早く綺麗に痛くなく怖くなく治せるのです。
当院では、手術翌日の洗浄、メインテナンスで患者さんが来院されますが、全然痛くなかった、痛み止めの薬も飲まなかった、腫れてない奇跡だ、と喜ばれるのが普通です。
インプラントしたいけど怖い、と言うのはごく普通にあることです。
そのような心配、不安に対しても、予め心が落ち着く安定剤も服用いただいています。
手術の当日は最初に直ぐに薬を飲んでいただいて、クリーニングとかの準備をしている間に、患者さんはうつらうつらする状態になっていただきます。
その状態で、表面麻酔薬をしっかりと作用させ、浸潤麻酔を拡大鏡で粘膜をよく見て、痛みの出ない部位を見付けて、そっと極少量だけ粘膜直下だけに注入します。
そうすることで、何時麻酔したのかすら分からない局所麻酔が出来ます。
それと並行して、特殊な鎮静剤を投与することで、患者さんはすやすやと寝ているような状態になります。
その中で、手術に必要な深い部位への麻酔を確実に効くように注入して行くのです。
痛くなく何ともない麻酔をすることで、麻酔の効果は最大限に出ますし、患者さんは寝ていますので、全く手術中に痛みを感じることはありません。
そして、本当に怖いのは、実は麻酔が切れる時、そして、翌日です。
それに備えては、極小さい低侵襲な外科手術をすることで、本当に外科手術したの、と周りの人に疑われるくらい何ともない状態を提供出来ます。
このような繊細で丁寧な処置をするのですから、私には1本のインプラント手術であっても、時には数時間を要することもあります。
ですから、私は1000本とか数を誇るようなインプラント医にはまずなれません。
でも、それで良いと思っています。
一つ一つのインプラントを細心の注意を払って、丁寧な綺麗な手術をする、それが痛まない腫れない怖くないインプラント手術の大元なのですから。
私は全てのインプラント手術で最善を尽くし、最高の成果を上げようと頑張っています。
何回も手術されるのは嫌だろう、痛い手術されるのは嫌だろう、怖いのは嫌だろう、綺麗じゃないのは嫌だろう、長持ちしないのは嫌だろう、患者さんの立場になって考えるなら、本当にどうしたら良いのか。
そればかりを考えて、私の現在の処置、手術の仕方はあります。
だから、世界最高倍率の10倍のライト付き拡大鏡を常時使って、丁寧に手術しています。
個人的にはこれ以上小さく、侵襲を与えない手術はないだろう、思える方法でしています。
患者さんの身になれば当たり前のこと。
それを追及して、最善の成果を上げる。
矛盾しているようにも思えることですが、この道を志して10年になります。
私は更にこの道を極めて行くつもりです。
頑張ります。