夏が終わり初秋の風が吹くころ、北信濃、とりわけ信濃町と近郊の人たちが心待ちにしているひと時が今年もやってきました。 総勢120名の大オーケストラの演奏を、ほんの近くの会場で満喫することが出来るのです。感謝以外の何物もありません。
約2時間の演奏が、すーっと流れるように終わってしまった、というのが実感で、もう一度聞きたいです。信濃小中学校吹奏楽部も 部員が増えて演奏が重厚になり、曲目も当地の四季をイメージさせる優しくも深い作品でした。 東京音楽大学の演奏は3曲、どれも勿論素晴らしのですが、特に最初の作品、「三善晃/管弦楽のための協奏曲」は一言で言うなら 「月曜の朝出勤したら、苦情の電話が殺到していて、それの対応に追われた1週間」 という感覚に近い強烈なもので、しかし決して 悲観させず最後にはどこか崇高な場所に向かう高揚で、すっ!と終わる。切れの良い(良すぎるほど)何とも不思議な曲でした。
家の周りでは既に秋の虫が鳴いています。 毎年、このコンサートで芸術の秋を先取です。 多くの演奏家(学生さん)と著名な指揮者、沢山の楽器を携えて遥々来てくださる東京音楽大学、ボランティアの方たち、1つの オーケストラがコンサートを開催するのにどれだけの多くの人が関わらなければ決して実現しないことか。 誰にでも何にでも感謝。