先月(8月)ようやく日本で放映された
BBCによるシャーロック・ホームズの現代版実写ドラマ「SHERLOCK」。
グラナダTV版シャーロック・ホームズを愛してやまない私も、
もちろんこの日本上陸を心待ちにし、
BSプレミアムの放映後は予定通りに熱を上げている次第です。
日本国内でDVDは発売されていませんが、
動画サイトで断片的に面白いシーンを見ることが出来たり、
探せば全部見ることも出来ます。
そして、オリジナルの英語で見ていると、そのうちに、
「このセリフは吹替版でどう言ってたっけ?」
と素朴な疑問を抱くことが多くなりました。
元々オリジナルで見ていたファンの方たちの
吹替版はオリジナルを損なわせてる!という意見も見かけたので、
そんなに違うのかという点も、気になるところです。
そこで、この場で印象に残ったシーンの日本語吹替版と英語のスクリプトを
感想を振り返りながら、並べてみようと思います。
(オリジナルのスクリプトは様々なサイトを元に、
吹替版は聞き取りで作っていますが、不十分なところもあるかもしれません。)
今回は初回ですが、いきなりシーズン1最終話のクライマックスです(笑)。
もちろん、この記事は既にSHERLOCKをご覧になられた方に向けたものですので、
未見の方は、是非、すぐに回れ右!してください。
楽しみはとっておきましょう!
大丈夫ですか?
ご覧になった方は当然分かっていることとは思いますが、
第三話のクライマックスは、プールでの“ジム”との対峙です。
彼からの度重なる挑戦をクリアしたシャーロックが、
ミサイル防衛システムのデータを使って、
過去の事件現場である、誰もいない夜のプールに誘い込むシーン。
何度見ても飽きない、緊張感の高まる場面です。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
Sherlock
Brought you a little "getting to know you" present.
お近づきのプレゼントを持ってきた!
Oh, that's what it's all been for isn't it?
最初から狙いはこれだろう?
All your little puzzles, making me dance. all to distract me from this.
謎を解かせて、僕を踊らせたのは、これから注意をそらすためだった?
John
(appearing) Evening.
(扉から現れ、)「こんばんわ。」
Sherlock
…
John
This is a turn-up, isn't it, Sherlock?
「おどろいたろう、なあ、シャーロック。」
Sherlock
John. What the hell…
ジョン、なにしてる。
John
Bet you never saw this coming. What would you like me to make him say next?
「どうだ。彼になんて言わせたい。次に。」
Gottle o'geer. Gottle o'geer. Gottle o'g-
「何がいい、何がいい、何が…」
Sherlock
Stop it.
やめろ。
John
Nice touch this, the pool. Where little Carl dies.
「思い出すね、このプール。カール・パワーズが死んだ場所だ。」
I stopped him. I can stop John Watson too. Stop his heart.
「僕が止めた。ジョン・ワトソンも止められる。…心臓を。」
Sherlock
Who are you?
誰だ?
Moriarty
(appearing across the pool)
I gave you my number. I thought you might call.
(プールの向かい側に現れ、)
番号を渡したろう? 電話待ってたのに。
Is that a British Army Browning L9A1 in your pocket,
ポケットに入れてるのは英国陸軍で使っている銃かな、
or are you just pleased to see me?
それとも、僕に会えて嬉しい?
Sherlock
(Draws the gun, points it at Moriarty) Both.
(銃を取り出し、モリアーティに向かって構え、)両方だ。
Moriarty
Jim Moriaty. HI!
ジム・モリアーティだ。ハァイ!
Jim? Jim from the hospital?
ジムだよ。病院で会ったろう?
Huh, Did I really make such a fleeting impression?
ああ、僕ってそんなに印象薄かったっけ。
But then I suppose that was rather the point.
でもそこが、ポイントだったんだけどね。
Don't be silly. Someone else is holding the rifle.
バカはよせ。仲間が彼を狙っている。
I don't like getting my hands dirty.
僕は手を汚すのがキライで。
I've given you a glimpse, Sherlock -just a teensy glimpse-
見せてあげたはずだよ。ほんのチラッとではあったけど。
of what I've got going on out there in the bug bad world.
僕が世の中でどんなことをしてるかって。
I'm a specialist. You see, like you.
僕はスペシャリストだ。つまり君と同じ。
Sherlock
"Dear Jim, Please will you fix it for me to get rid of my lover's nasty sister."
「ジムさん、彼氏のお姉さんがうるさいんです。
邪魔なので始末していただけませんか?」
"Dear Jim, Please will you fix it for me to disappear to South America."
「ジムさん、私を南米へ高飛びさせてくれませんか?」
Moriarty
Just so.
そういうことだ。
Sherlock
Consulting criminal. Brilliant.
コンサルタント犯罪者か。素晴らしい。
Moriarty
Isn't it? No one ever gets to me. And no one ever will.
そうだろ?
今までもこれからも、誰にも捕まらない。
Sherlock
I did.
僕は?
Moriarty
You've come the closest. Now you're in my way.
一番惜しかった。でも今は邪魔だ。
Sherlock
Thank you.
ありがとう。
Moriarty
Didn't mean it as a compliment.
褒め言葉じゃない。
Sherlock
Yes you did.
誉めたよ。
Moriarty
Yeah, okay, I did.
まぁ誉めたけど!
But the flirting's over, Sherlock. Daddy's had enough now!
でもお世辞はここまでだ。パパはうんざりだよ~。
I've shown you what I can do.
君も分かったろ。
I've cut loose all those people, all those little problems.
Even 30 million quid just to get you to some out and play.
君と遊ぶためだけに、僕はあれだけの人をゲームのコマにし、
3千万ポンドを捨てもする。
So take this as a friendly warning, my dear. Back off.
親愛の情から警告しておく。友よ、手を出すな。
Although, I have loved this.
だけど、楽しかったなあ。
This little game of ours. Playing Jim from IT. Playing gay.
君とのゲームも、IT部門のジムを演じるのも、ゲイのフリも。
Did you like the little touch with the underwear?
下着の見せ方もよかったろう?
Sherlock
People have died.
人が死んでる。
Moriarty
That's what people DO!
人はみんな死ぬもんだ!!
Sherlock
I will stop you.
僕が君を止める。
Moriarty
No you won't.
ムリムリ。
Sherlock
(to Watson)You all right?
(ジョンに)無事か。
Moriarty
(to Watson)You can talk, Johnny Boy. Go ahead.
喋ってよし。遠慮なく話せ。
John
(Nod his head)
(頷く)
Sherlock
(offering the memory stick)Take it.
(メモリースティックを差し出し) 持ってけ。
Moriarty
Hm? Oh, the missile plans.
ん? ああ。それね、防衛システム…。
(kisses the memory stick) Boring! I Could have got them anywhere. (tosses it)
(メモリースティックにキスし) …つまらん! 何時だって盗めた!(プールに投げこむ)
John
(grabbing Moriarty)Sherlock run!
(モリアーティを捕え)シャーロック逃げろ!
Moriarty
Oh! Goood! Very good.
いいねー! 実にいい!!
John
Just like that, Your sniper pull that trigger, Mr. Moriarty. then we both go up.
お前の部下が、引き金を引けば僕と一緒に吹っ飛ぶ!
Moriarty
Isn't he's sweet, I can see why you like having him around.
かわいいねぇ。君が傍に置きたがるわけだ。
then, people do get so sentimental about their pets.
でも情が移るからペットはマズい。
They're so touchingly loyal…oops!
忠義には感動するが。…おっと!
You've rather shown your hand there, Dr Watson.
君の切り札はもうないよ、ワトソン君?
(Watson notices the red laser sights have striked Sherlock)
(ジョンはシャーロックにレーザーが当たっていることに気付く)
Gotcha!
勝負あり。
(unruffling his suit)
(スーツの皺をのばす)
Westwood.
高級品だ。
Do you know what happens if you don't leave me alone, Sherlock? To you?
僕から手を引かないと君はどうなるか、分かるか?
Sherlock
Oh, let me guess, I get killed?
そうだなあ、殺されるのかな。
Moriarty
Kill you? No, don't be obvious. I mean I'm going to kill you anyway, someday.
殺す? うーん、そんな、お約束すぎる。
そりゃ、いずれは君を殺すけど、
I don't want you to rush it though. I'm saving it up for something special.
急ぎたくないんだ。特別な機会にとっておきたい。
No no no. If you don't stop prying…
I'll burn you. I'll burn the heart out of you.
邪魔を止めなきゃ火あぶりだ。
火であぶり、心臓を、えぐり出す。
Sherlock
I have been reliably informed that I don't have one.
みんな言ってるぞ、僕には心がないって。
Moriarty
But we both know that's not quite true.
あるよ。それはみんなの誤解だ。
Well. I better be off. So nice to have had a proper chat.
さて、もう行かないと。ちゃんと話せて、楽しかった。
Sherlock
What if I was to shoot you now? Right now.
今、僕が君を撃ったら、どうなる?
Moriarty
Then you could cherish the look of surprise on my face.
僕がビックリ仰天した顔が見られるだろうねえ。
Because I'd be surprised, Sherlock, Really I would.
撃ったりしたらホントにビックリ仰天…
And just a teensy bit disappointed.
それにちょっぴり…ガッカリもする。
And of course you wouldn't be able to cherish it for very long…
とはいえ、それを見られるのは一瞬で終わる。
Ciao, Sherlock Holmes.
チャオ、シャーロック・ホームズ。
Sherlock
Catch you, later.
きっと、捕まえる、必ず。
Moriarty
No you won't!
ムリムリ~!
Sherlock
(frantically ripping the jacket off of Watson)Alright? Are you all right?
(急いでジョンのジャケットをはぎ)無事か、大丈夫か?!
John
Yeah, I'm fine. Sherlock - Sherlock!
無事だ、大丈夫。無事だよ、シャーロック…シャーロック!
Are you okay?
大丈夫か?
Sherlock
Me? Yeah. Fine. Fine.
僕? ああ大丈夫、無事だ。
That, ah - thing that you did. That you, um, you offered to do. That was, uh, good.
さっき、僕のために、君がその…してくれようとしたこと…すごい。
John
I'm glad no one saw that.
誰もいなくてよかった。
Sherlock
Hm?
ん?
John
You ripping my clothes off in a darkened swimming pool. People might talk.
君に、真っ暗なプールで服を脱がされたのを見られたら大変だ。
Sherlock
They do little else.
ウワサじゃすまない。
(smile each other and then they both notice the red laser sights have returned, as has)
(微笑み合うと、レーザー光線が戻って来たことに気付く2人)
Moriarty
Sorry boys! I'm sooooo changeable!
悪いねー! 僕って、気まぐれなんだ!
It is a weakness with me. But to be fair to myself, it is my only weakness.
そこが欠点だが、名誉のために言っておく。僕の欠点はそれだけ。
You can't be allowed to continue. You just can't.
ゲームの続行は許されない! ここで終わりだ。
I would try to convince you.
手を引けって言ったのに!
Everything I have to say has already crossed your mind.
でも僕が何を言うかくらい、君は分かっていただろう?
Sherlock
Probably my answer has crossed yours.
僕が何て答えるかもな。
(He aims the gun at Moriarty and then down to the bomb-laden jacket...)
(シャーロックはモリアーティに向けて銃を構えた後、爆弾の入ったジャケットに向けて銃口を下ろす…)
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
ななななにーっ!?ここで終わりかよっ!
と、これを見た全世界の視聴者全員が思ったことでしょうw
私はIT部門のジム君がモリアーティだってことに
気付かなかったショックも大きかった!
言われて見れば当たり前じゃん…
シャーロックに近寄るジムなんてMしかいないじゃん!
…それもこれも全部含めて、最も大好きなシーンです。
ところで。私が吹替と原語の違いを知りたくなったきっかけは、
ジムに操られたジョンが言う"Gottle o'geer"でした。
吹替では「(ジョンに言わせる言葉は)何がいい」でしたが、
「ゴットルオゥギル」で「何がいい」って言う?
誰かの有名なセリフの引用かな?と思ってました。
辿ってみると、他の視聴者もブログで
「I can't understand.」と書いているのを見かけたのでホッと安心w
Gottle o'geer、これはbottle of beer(ビール瓶)が元になっているとのことです。
腹話術の人形が、bの部分が上手く言えなくてgottle of geerになってしまった、
という成り立ちなんだそう。
芸人が酒場で腹話術を披露しながら
「グォールのグォンが…」って喋ったりしていたところから派生したのかもしれません。
英国ではgottle o'geer=腹話術の人形、ってすぐ連想出来るんでしょうね。
つまり、ジョンは腹話術人形、ってことが、あのセリフで分かるわけです。
操り人形同然にセリフを言わされているジョンの声、
本当に苦痛なのが伝わってきますもんね。
同時にこんなスリリングな場面でも冗談めいたことをする
ジムの怖さとユーモアのセンスが分かります。
一方、シャーロックもジョークのセンスでは負けていないらしく、
ジムに犯罪の依頼をする人々を例えた「Dear Jim」の件は、
実際のテレビ番組「Jim'll Fix It」に絡めたセリフなんだそうです。
(これは受け売りです。忘れないようにメモ…)
視聴者の子供たちの願いを叶えるという、94年まで放映していた番組なので、
最近の視聴者変身番組の人気司会者は知らなかったシャーロックも
その頃はテレビをよく見ていたのでしょうか。
そして2人とも、ユーモアのセンスにとどまらず、
着ている服にもこだわりがあるようで。
シャーロックのコートがベルスタッフ、スーツはスペンサー・ハート、
ピッチピチのシャツはD&Gなんて話題になってましたが、
ジムはご本人の申告で「Westwood」ですねw
吹替版では「高級品だ」でしたが、まあ「ウェストウッド」と言われて、
ジムがお洒落さんだと分かる人は少ないのかな?
仕草は真似出来ても、Westwoodのジャケットはとても買えません…。
ちなみにタイはAlexander Mcqueen。お値段は90~125ポンドです。
BBCによるシャーロック・ホームズの現代版実写ドラマ「SHERLOCK」。
グラナダTV版シャーロック・ホームズを愛してやまない私も、
もちろんこの日本上陸を心待ちにし、
BSプレミアムの放映後は予定通りに熱を上げている次第です。
日本国内でDVDは発売されていませんが、
動画サイトで断片的に面白いシーンを見ることが出来たり、
探せば全部見ることも出来ます。
そして、オリジナルの英語で見ていると、そのうちに、
「このセリフは吹替版でどう言ってたっけ?」
と素朴な疑問を抱くことが多くなりました。
元々オリジナルで見ていたファンの方たちの
吹替版はオリジナルを損なわせてる!という意見も見かけたので、
そんなに違うのかという点も、気になるところです。
そこで、この場で印象に残ったシーンの日本語吹替版と英語のスクリプトを
感想を振り返りながら、並べてみようと思います。
(オリジナルのスクリプトは様々なサイトを元に、
吹替版は聞き取りで作っていますが、不十分なところもあるかもしれません。)
今回は初回ですが、いきなりシーズン1最終話のクライマックスです(笑)。
もちろん、この記事は既にSHERLOCKをご覧になられた方に向けたものですので、
未見の方は、是非、すぐに回れ右!してください。
楽しみはとっておきましょう!
大丈夫ですか?
ご覧になった方は当然分かっていることとは思いますが、
第三話のクライマックスは、プールでの“ジム”との対峙です。
彼からの度重なる挑戦をクリアしたシャーロックが、
ミサイル防衛システムのデータを使って、
過去の事件現場である、誰もいない夜のプールに誘い込むシーン。
何度見ても飽きない、緊張感の高まる場面です。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
Sherlock
Brought you a little "getting to know you" present.
お近づきのプレゼントを持ってきた!
Oh, that's what it's all been for isn't it?
最初から狙いはこれだろう?
All your little puzzles, making me dance. all to distract me from this.
謎を解かせて、僕を踊らせたのは、これから注意をそらすためだった?
John
(appearing) Evening.
(扉から現れ、)「こんばんわ。」
Sherlock
…
John
This is a turn-up, isn't it, Sherlock?
「おどろいたろう、なあ、シャーロック。」
Sherlock
John. What the hell…
ジョン、なにしてる。
John
Bet you never saw this coming. What would you like me to make him say next?
「どうだ。彼になんて言わせたい。次に。」
Gottle o'geer. Gottle o'geer. Gottle o'g-
「何がいい、何がいい、何が…」
Sherlock
Stop it.
やめろ。
John
Nice touch this, the pool. Where little Carl dies.
「思い出すね、このプール。カール・パワーズが死んだ場所だ。」
I stopped him. I can stop John Watson too. Stop his heart.
「僕が止めた。ジョン・ワトソンも止められる。…心臓を。」
Sherlock
Who are you?
誰だ?
Moriarty
(appearing across the pool)
I gave you my number. I thought you might call.
(プールの向かい側に現れ、)
番号を渡したろう? 電話待ってたのに。
Is that a British Army Browning L9A1 in your pocket,
ポケットに入れてるのは英国陸軍で使っている銃かな、
or are you just pleased to see me?
それとも、僕に会えて嬉しい?
Sherlock
(Draws the gun, points it at Moriarty) Both.
(銃を取り出し、モリアーティに向かって構え、)両方だ。
Moriarty
Jim Moriaty. HI!
ジム・モリアーティだ。ハァイ!
Jim? Jim from the hospital?
ジムだよ。病院で会ったろう?
Huh, Did I really make such a fleeting impression?
ああ、僕ってそんなに印象薄かったっけ。
But then I suppose that was rather the point.
でもそこが、ポイントだったんだけどね。
Don't be silly. Someone else is holding the rifle.
バカはよせ。仲間が彼を狙っている。
I don't like getting my hands dirty.
僕は手を汚すのがキライで。
I've given you a glimpse, Sherlock -just a teensy glimpse-
見せてあげたはずだよ。ほんのチラッとではあったけど。
of what I've got going on out there in the bug bad world.
僕が世の中でどんなことをしてるかって。
I'm a specialist. You see, like you.
僕はスペシャリストだ。つまり君と同じ。
Sherlock
"Dear Jim, Please will you fix it for me to get rid of my lover's nasty sister."
「ジムさん、彼氏のお姉さんがうるさいんです。
邪魔なので始末していただけませんか?」
"Dear Jim, Please will you fix it for me to disappear to South America."
「ジムさん、私を南米へ高飛びさせてくれませんか?」
Moriarty
Just so.
そういうことだ。
Sherlock
Consulting criminal. Brilliant.
コンサルタント犯罪者か。素晴らしい。
Moriarty
Isn't it? No one ever gets to me. And no one ever will.
そうだろ?
今までもこれからも、誰にも捕まらない。
Sherlock
I did.
僕は?
Moriarty
You've come the closest. Now you're in my way.
一番惜しかった。でも今は邪魔だ。
Sherlock
Thank you.
ありがとう。
Moriarty
Didn't mean it as a compliment.
褒め言葉じゃない。
Sherlock
Yes you did.
誉めたよ。
Moriarty
Yeah, okay, I did.
まぁ誉めたけど!
But the flirting's over, Sherlock. Daddy's had enough now!
でもお世辞はここまでだ。パパはうんざりだよ~。
I've shown you what I can do.
君も分かったろ。
I've cut loose all those people, all those little problems.
Even 30 million quid just to get you to some out and play.
君と遊ぶためだけに、僕はあれだけの人をゲームのコマにし、
3千万ポンドを捨てもする。
So take this as a friendly warning, my dear. Back off.
親愛の情から警告しておく。友よ、手を出すな。
Although, I have loved this.
だけど、楽しかったなあ。
This little game of ours. Playing Jim from IT. Playing gay.
君とのゲームも、IT部門のジムを演じるのも、ゲイのフリも。
Did you like the little touch with the underwear?
下着の見せ方もよかったろう?
Sherlock
People have died.
人が死んでる。
Moriarty
That's what people DO!
人はみんな死ぬもんだ!!
Sherlock
I will stop you.
僕が君を止める。
Moriarty
No you won't.
ムリムリ。
Sherlock
(to Watson)You all right?
(ジョンに)無事か。
Moriarty
(to Watson)You can talk, Johnny Boy. Go ahead.
喋ってよし。遠慮なく話せ。
John
(Nod his head)
(頷く)
Sherlock
(offering the memory stick)Take it.
(メモリースティックを差し出し) 持ってけ。
Moriarty
Hm? Oh, the missile plans.
ん? ああ。それね、防衛システム…。
(kisses the memory stick) Boring! I Could have got them anywhere. (tosses it)
(メモリースティックにキスし) …つまらん! 何時だって盗めた!(プールに投げこむ)
John
(grabbing Moriarty)Sherlock run!
(モリアーティを捕え)シャーロック逃げろ!
Moriarty
Oh! Goood! Very good.
いいねー! 実にいい!!
John
Just like that, Your sniper pull that trigger, Mr. Moriarty. then we both go up.
お前の部下が、引き金を引けば僕と一緒に吹っ飛ぶ!
Moriarty
Isn't he's sweet, I can see why you like having him around.
かわいいねぇ。君が傍に置きたがるわけだ。
then, people do get so sentimental about their pets.
でも情が移るからペットはマズい。
They're so touchingly loyal…oops!
忠義には感動するが。…おっと!
You've rather shown your hand there, Dr Watson.
君の切り札はもうないよ、ワトソン君?
(Watson notices the red laser sights have striked Sherlock)
(ジョンはシャーロックにレーザーが当たっていることに気付く)
Gotcha!
勝負あり。
(unruffling his suit)
(スーツの皺をのばす)
Westwood.
高級品だ。
Do you know what happens if you don't leave me alone, Sherlock? To you?
僕から手を引かないと君はどうなるか、分かるか?
Sherlock
Oh, let me guess, I get killed?
そうだなあ、殺されるのかな。
Moriarty
Kill you? No, don't be obvious. I mean I'm going to kill you anyway, someday.
殺す? うーん、そんな、お約束すぎる。
そりゃ、いずれは君を殺すけど、
I don't want you to rush it though. I'm saving it up for something special.
急ぎたくないんだ。特別な機会にとっておきたい。
No no no. If you don't stop prying…
I'll burn you. I'll burn the heart out of you.
邪魔を止めなきゃ火あぶりだ。
火であぶり、心臓を、えぐり出す。
Sherlock
I have been reliably informed that I don't have one.
みんな言ってるぞ、僕には心がないって。
Moriarty
But we both know that's not quite true.
あるよ。それはみんなの誤解だ。
Well. I better be off. So nice to have had a proper chat.
さて、もう行かないと。ちゃんと話せて、楽しかった。
Sherlock
What if I was to shoot you now? Right now.
今、僕が君を撃ったら、どうなる?
Moriarty
Then you could cherish the look of surprise on my face.
僕がビックリ仰天した顔が見られるだろうねえ。
Because I'd be surprised, Sherlock, Really I would.
撃ったりしたらホントにビックリ仰天…
And just a teensy bit disappointed.
それにちょっぴり…ガッカリもする。
And of course you wouldn't be able to cherish it for very long…
とはいえ、それを見られるのは一瞬で終わる。
Ciao, Sherlock Holmes.
チャオ、シャーロック・ホームズ。
Sherlock
Catch you, later.
きっと、捕まえる、必ず。
Moriarty
No you won't!
ムリムリ~!
Sherlock
(frantically ripping the jacket off of Watson)Alright? Are you all right?
(急いでジョンのジャケットをはぎ)無事か、大丈夫か?!
John
Yeah, I'm fine. Sherlock - Sherlock!
無事だ、大丈夫。無事だよ、シャーロック…シャーロック!
Are you okay?
大丈夫か?
Sherlock
Me? Yeah. Fine. Fine.
僕? ああ大丈夫、無事だ。
That, ah - thing that you did. That you, um, you offered to do. That was, uh, good.
さっき、僕のために、君がその…してくれようとしたこと…すごい。
John
I'm glad no one saw that.
誰もいなくてよかった。
Sherlock
Hm?
ん?
John
You ripping my clothes off in a darkened swimming pool. People might talk.
君に、真っ暗なプールで服を脱がされたのを見られたら大変だ。
Sherlock
They do little else.
ウワサじゃすまない。
(smile each other and then they both notice the red laser sights have returned, as has)
(微笑み合うと、レーザー光線が戻って来たことに気付く2人)
Moriarty
Sorry boys! I'm sooooo changeable!
悪いねー! 僕って、気まぐれなんだ!
It is a weakness with me. But to be fair to myself, it is my only weakness.
そこが欠点だが、名誉のために言っておく。僕の欠点はそれだけ。
You can't be allowed to continue. You just can't.
ゲームの続行は許されない! ここで終わりだ。
I would try to convince you.
手を引けって言ったのに!
Everything I have to say has already crossed your mind.
でも僕が何を言うかくらい、君は分かっていただろう?
Sherlock
Probably my answer has crossed yours.
僕が何て答えるかもな。
(He aims the gun at Moriarty and then down to the bomb-laden jacket...)
(シャーロックはモリアーティに向けて銃を構えた後、爆弾の入ったジャケットに向けて銃口を下ろす…)
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
ななななにーっ!?ここで終わりかよっ!
と、これを見た全世界の視聴者全員が思ったことでしょうw
私はIT部門のジム君がモリアーティだってことに
気付かなかったショックも大きかった!
言われて見れば当たり前じゃん…
シャーロックに近寄るジムなんてMしかいないじゃん!
…それもこれも全部含めて、最も大好きなシーンです。
ところで。私が吹替と原語の違いを知りたくなったきっかけは、
ジムに操られたジョンが言う"Gottle o'geer"でした。
吹替では「(ジョンに言わせる言葉は)何がいい」でしたが、
「ゴットルオゥギル」で「何がいい」って言う?
誰かの有名なセリフの引用かな?と思ってました。
辿ってみると、他の視聴者もブログで
「I can't understand.」と書いているのを見かけたのでホッと安心w
Gottle o'geer、これはbottle of beer(ビール瓶)が元になっているとのことです。
腹話術の人形が、bの部分が上手く言えなくてgottle of geerになってしまった、
という成り立ちなんだそう。
芸人が酒場で腹話術を披露しながら
「グォールのグォンが…」って喋ったりしていたところから派生したのかもしれません。
英国ではgottle o'geer=腹話術の人形、ってすぐ連想出来るんでしょうね。
つまり、ジョンは腹話術人形、ってことが、あのセリフで分かるわけです。
操り人形同然にセリフを言わされているジョンの声、
本当に苦痛なのが伝わってきますもんね。
同時にこんなスリリングな場面でも冗談めいたことをする
ジムの怖さとユーモアのセンスが分かります。
一方、シャーロックもジョークのセンスでは負けていないらしく、
ジムに犯罪の依頼をする人々を例えた「Dear Jim」の件は、
実際のテレビ番組「Jim'll Fix It」に絡めたセリフなんだそうです。
(これは受け売りです。忘れないようにメモ…)
視聴者の子供たちの願いを叶えるという、94年まで放映していた番組なので、
最近の視聴者変身番組の人気司会者は知らなかったシャーロックも
その頃はテレビをよく見ていたのでしょうか。
そして2人とも、ユーモアのセンスにとどまらず、
着ている服にもこだわりがあるようで。
シャーロックのコートがベルスタッフ、スーツはスペンサー・ハート、
ピッチピチのシャツはD&Gなんて話題になってましたが、
ジムはご本人の申告で「Westwood」ですねw
吹替版では「高級品だ」でしたが、まあ「ウェストウッド」と言われて、
ジムがお洒落さんだと分かる人は少ないのかな?
仕草は真似出来ても、Westwoodのジャケットはとても買えません…。
ちなみにタイはAlexander Mcqueen。お値段は90~125ポンドです。
それにしても「Westwood!」が「高級品だ。」だなんて。それが面白いのになぁ~。
第2シーズン開始までまだまだありますが、待ちきれないですね。
あと、気になるのが第1話「I'm not psychopath~」のところ。どう訳しているんだろう?...って厚かましいですよね...スミマセン。
これからもちょくちょくお邪魔するかもしれませんがよろしくお願いします。
先に原語で見ている方からすると、NHKの吹替版はなってない!って意見の方が多いみたいですね。
私としてはNHKが放送してくれるだけでありがたかったのですが。
「高級品」はブランド名が出せないNHKってこともあるんだと思います。
第一話はまたおいおい書くつもりではありますが、
(順番通りに上げなくてすみません…)
a high-functioning sociopathの件は
「僕は変質者じゃない、高機能社会不適合者だ!」でした。
英語がだめでも、併用していただけて
おまけに、画像もあると
とっても分かりやすくて、違いも分かり
まだまだ奥が深い
SHERLOCKにどっぷりになりそうです(笑)
ありがとうございます!
世界のテレビ局で放映されていて
お国柄がでるのかな?
予告編が結構面白いです
2も撮影は終了したとか?してないとか?
本当に待ち遠しいSHERLOCKです
とにかく自分が並べて読みたいと思ったのがきっかけの一つだったので、
そう言っていただけるとまとめた甲斐があったなーと思います。
シーズン2の撮影はもう終わっていて、プレビューが今年の12月頃とか…
本国の本放送は年明けになりそうですね。
日本でも早く続きが見たいですね!
いろいろ検索してたんです。
このブログの解説が一番面白かったですよ
^^*)b
楽しんでいただけて嬉しいでっす!
これからも一緒にSHERLOCK楽しみましょう!
\(^▽^)/