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英国郵便博物館

2025-04-17 | 2025年、ロンドンの旅

■2025年3月2日(日)■ 続き

前回のホテルをチェックアウトして、今度はウェストミンスターのホテルに泊まります。
観光客でごった返すウェストミンスター橋を渡らないといけなくて一苦労…
ウォータールー駅から移動すればよかった…

今度のホテルのフロントの方も親切で、
2日間で失った英語力の大きさにへこみまくっていた私が
「英語のしゃべり方をすっかり忘れてしまって大変で…」と話したら、
励ますだけでなく、丁寧な案内に忍耐強く質問に付き合ってくれて、心が軽くなりました。

早めに行って客室の準備が出来ていなかったので荷物だけ預け、
バスに乗るために橋のたもとのバス停で待っていると、
通りすがりのロンドナーが「今日は近くでデモがあるからここのバスは来ないよ!」と
待っている人たちに声を掛けてくれました。
仕方ないのでロンドンアイを眺めながら、ウォータールー駅近くに移動。

日曜日なので、サウスバンクもマーケットがあちこちで開かれています。
食べ物が中心のサウスバンクセンター南のマーケットや、
ウォータールー橋の下でもおなじみのブックマーケットが開催中。

 

用事がなくてもとりあえず寄ることになっているBFIとナショナルシアターものぞいてみましたが、
日曜日で定休日でした。残念。
(どちらも帰国後に上演する)「ナイ」や「ディア・イングランド」が上演してたら見たかったなー。

 

ウォータールー橋からのバスに乗り込み、目的地に向かいましたが、
やはりどの路線も正常通りの運行をしていないのか、
トッテナムコートロード周辺で降ろされてしまい、再度乗り換えが必要になってしまいました。

もう行くのを断念してしまいそうな気持になりながらも、
なんとかバスを乗り換えて、たどり着いたのが、クラーケンウェル近くにある英国郵便博物館

 

英国郵便博物館は本館と別館とあり、別館の方は郵便局鉄道についての展示になっています。
まずは別館から入ると、2012年まで郵便の輸送に使われていた地下鉄道に乗る体験が出来ます。
ホームページで時間帯予約が出来ますが、予約なしでもそのまま入ることが出来ました。
入場料は大人£18.50、16-24歳は£12.5、2-15歳は£11。

客層は親子連れが多いですが、カップルや私のように一人だけで来館している若い男性も。
無人鉄道はまるで遊園地のアトラクションのようで、
ロンドンのど真ん中でこんな体験が出来るなんて不思議な気持ち。

そして遊園地の乗り物と同じように車両にスピーカーがついていて、解説が流れてくるのですが、
それだけではなく、時折途中の駅で停車して、プロジェクションマッピングで郵便の歴史を学ぶことが出来ます。

  

実際にこの場所でどんな様子で郵便局員が働いていたのかが、
エリザベス王女(当時)に宛てに手紙を書いた少女や、
戦場の恋人に手紙を書いた女性がポストに投函するところから描写されます。

 

複雑に入り組んでいる地下道内で鉄道が行き来するため、
途中で停電したように暗くなって電車が止まってしまう場面も再現。

一通りめぐると、元の別館の場所に戻ってきます。

 

この後は、奥にある郵便鉄道についての展示を見て回ります。

 

ヴィクトリア朝時代の人たちは地下鉄が郵便サービスの助けになると考え、
1863年2月20日、地下3メートルで実験的な郵便鉄道が運用開始に。
ユーストン駅とエバーズホルト・ストリート近くの仕分け局の間を動いていたそうです。

空気圧で動いている無人鉄道は時速40マイルの速さで走っていて、
基本的に郵便を運ぶ専用ですが、命を顧みず乗り込むヴィクトリア朝の人もいたとか。

鉄道駅と主な仕分け局を時速30マイルの速さで結ぶ電気で動く自動運転の郵便鉄道は
1914年から地下20メートルの深さで工事が始まり、戦争の影響で実際に運用開始されたのが1927年。
全盛期は200人以上の職員の手によって毎日400万通もの郵送物が運ばれたそうです。
それまでの郵便鉄道の問題点をエヴァン・エヴァンス(Evan Evans)によって改良され、
使用された車両は180ほど。点検ピットにいるエンジニアによってメンテナンスされていました。

 

 

↓郵便袋を受け取るネット。
古い映画で鉄道から勢いよく投げ込まれる様子を見たことありますね!

無人鉄道とはいえ、ポイント切り替え等は各路線の担当者が行っていました。

 

Mail Railという名称がつけられたのは運用開始60周年記念の1987年。
お馴染みの赤いデザインもこの時から使用されています。
まもなく、鉄道の運転もコンピューター制御に。
郵便鉄道は2003年まで使用され、その後2017年にこの郵便博物館のアトラクションとして使われています。
(ブルース・ウィリス主演の映画「ハドソン・ホーク」の撮影にも使われたことがあるらしい。)

地下の展示を見終わって、1階の受付近くにはお土産コーナーも。

 

赤いポストを基調としたグッズが色々。
ポストのデザインが描かれたオイスターカードケースと郵便鉄道のキーホルダーを購入しました。
本館の方にもグッズ売り場が。
郵便配達用カバンの素材で出来たリュックもおしゃれ。

 

本館の方は郵便鉄道よりもさらに昔、英国の郵便の成り立ちからの展示。
郵便システムを作ったヘンリー八世の時代に遡ります。

当時、それぞれの街に郵送のために使われる馬が三頭いて、
この厩舎のことを「ポスト」と呼んでいたのが今のポストの始まりなんだとか!
もっとも、始めは王室のような裕福な身分の人々だけが利用できるもので、庶民は利用できませんでした。

無料で支給されている郵便配達員の制服は赤いコート、青いウエストコートに帽子と、
とてもお洒落ですが、これはパブでサボっている配達員を見つけやすくするためでもあったそう。
都市部でズボンが支給されるようになったのは1855年からで、
地方だと1872年まで私服を使っていたようです。
ちなみに女性用のスカートと防水ケープが導入されたのは1894年。 

 

博物館の中では現在の赤いピラーボックス(郵便ポスト)だけではなく、
緑色のボックスが複数置いてあります。

 

1852年に初めて設置されたジャージー島のポストは赤かったそうですが、
1859年までには地域によって異なっていたピラーボックスは形が統一されて色も緑色に統一されたそうです。
ハマースミス橋と同じ「ブロンズグリーン」!

 
しかし結局、色が分かりにくいという理由で1874年から数年程で
ほとんどのピラーボックスは赤いものに塗り替えられたとのこと。

 

郵便に使われた自転車やバイク、自動車などの展示も。
ポストと同じ赤を基調としたデザインがかわいい。
個人的にはこういうものが一番わくわくします。

古い電話も展示されていました。

 

ポスターのデザインもおしゃれです。
何故か猫ちゃんのぬいぐるみが挟まっています…


この博物館では、世界初の切手ペニー・ブラックが展示されているのですが、
後から探してもその写真を撮り忘れていたみたい… やってもうた。
最近のジョージ六世とエリザベス二世移行の切手ばかり撮影していました。

 

国王女王以外にも今では様々なデザインがありますという紹介で、
STAR WARSのヨーダやドクター・フーのターディスデザインの切手も。
私もSHERLOCKデザインの切手セットを購入したことがあります。

   

ロンドンの郵便番号は、N(北)やSE(南東)など、初めにアルファベットが1~2文字ついていて区分けされていますが、
その地域がどのように分かれているのか地図で初めて見た気がする…↓

郵便博物館でバイクや自動車を見ていたら、交通博物館のグッズ売り場も見たくなってきたので、
帰りはコヴェント・ガーデンにも寄り道。
セブンダイヤルズではピンクのド派手なトゥクトゥクが列を作って客待ち中。
町中を歩いていると「APT」を大音量で流しながら観光客を乗せている光景によく出くわしました。

 

ロイヤルオペラハウスの前を通って交通博物館へ。

グッズ売り場は博物館の入場者でなくても入れます。
入ってみると、入口近くにUNDERGROUNDデザインの室内ライトボックスが売られている!
欲しい!けど自分の部屋にはもったいない(似合わない)ので断念。

その他にも、売り場には地下鉄やオーバーグラウンドのシートと同じデザインの靴下やバッグ、マフラーなどのグッズが並んでいます。
時期によって品揃えも異なるけれど、今回はデザインの種類も商品の種類も豊富に在庫がありました!

個人的には地下鉄やバスのシートに馴染みがあるのでバスと同じ柄のニット帽を購入。
同僚のお土産にティータオルやポーチも購入しました。

 

お土産を入れる袋の代わりに薄手のトートバックも購入。
日常使いの持ち歩きショッピングバッグにも使えそうなカラフルなデザイン!気に入った!

 

その後はレスタースクエアや中華街周辺をさまよい歩く…
ちょうど春節の時期なので、お馴染みの赤い提灯が眩しいほどにこの一帯に飾られています。

 

ウォータールーに戻ると、ロンドンアイもライトアップされる時間に。

 

マジックアワーのウェストミンスターの眺めはいつ見ても美しいですね。

続く…

 

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オアシスを超えた!?元アイドルの成功と葛藤「BETTER MAN/ベター・マン」

2025-04-03 | movie/劇場公開作品

■2025年3月28日(金)■

日本公開初日に映画「BETTER MAN/ベター・マン」を見に行きました。
何故なら私の愛する英国のコメディチーム、リーグ・オブ・ジェントルマンの一人、
スティーヴ・ペンバートンが出演しているからです。

スティーヴは日本で公開・配信されている作品だと、
ミッシング・ユー」や「キリング・イヴ」、「ホワイト・チャペル」といった、
サスペンス系ドラマシリーズでの露出が多いのですが、
映画で姿を見る機会はなかなかなく、今作の劇場公開を楽しみにしていました。

ちなみに、この主人公のモデルで製作総指揮でもある、
ロビー・ウィリアムズについては全くと言っていいほど知識はありませんでした。
こんなに英国が好きで何度も行ってるのに興味を持つ機会がなかったのが不思議ですが、
彼が元々所属していたテイク・ザットについてもこれまであまり興味がなく、
これを機会に好きな曲が見つかればいいなと思っておりました。

映画『BETTER MAN/ベター・マン』本予告

英国中北部ストーク=オン=トレント生まれのロバートは
不器用さを地元の友達にバカにされながらも、
祖母ベティと母ジャネットの愛情と励ましを受けながら、
エンターテイナーを志す父親ピーターの影響で、
フランク・シナトラのような大スターに憧れる負けん気の強い少年だった。

ロバートは父親が自分を置いて家を出た喪失感を抱えながらも、
ボーイズバンドのオーディションで持ち前の度胸と茶目っ気を発揮し見事合格。
10代半ばにして絶大な人気を誇るスターとなるが、
常にプレッシャーと劣等感に苛まれ、アルコールやドラッグに溺れるようになり、
グループからも脱退を余儀なくされてしまう。

傷心の中、ガールズグループのメンバー、ニコール・アップルトンや
コラボレーターのガイ・チェンバーズと出会い、
徐々に復帰への意欲を取り戻した”ロビー”は

オアシスへの対抗意識からネブワースでの野外コンサートを目標に掲げ、
ソロアーティストとしての劇的な躍進を見せる。
そしてついに、ネブワースでのコンサートの開催が決定するのだが…

この作品でまず話題になるのは「何故ロビーが猿なのか?」という疑問なのですが、
私は自分がイグアナに見えてしまう女性の漫画を愛読してたりしたので、あまり気にならず、
他の人と違う自分…劣等感や自意識の強さの表現として、すんなり受け入れてました。
元々ロビー自身が自分を「パフォーミング・モンキー」と評していたため、
監督のマイケル・グレイシーが他の伝記映画との差別化も目的として
ロビーを猿としてCGIで描くことを打診したらしいです。
もっとも、監督に「君のSpirit Animal(自分を象徴する動物)は?」と訊かれたロビーは
「ライオン!」と答えてたらしいけど。監督は「あ〜ん、そうかな〜?」(笑)

Inside Robbie Williams's transformation into a chimp! | The Graham Norton Show - BBC

本編でスターになってステージに立つロビーの目の前に、
過去の自分(猿)が現れて「お前には実力がない」「相応しくない」
彼の存在を否定するセリフを投げかけるのですが、
自分の胸のうちの自己否定との戦いを表していて、
(今は大分落ち着いたけれど)自己肯定感の低かった私には物凄くよく理解出来る場面でした。
うまく事が運んでいる時に油断すると、自分の心の声が防衛反応のように聞こえてくるんですよね…

ドラッグの影響と思われる混沌とした絶望の映像表現も刺激的でした。
ここまで自分の苦しんだ時期を赤裸々に描くというのは、
製作者として振り返ってもかなり辛い作業だと思うのですが、
そこをやってのけてしまうのも、ロビーの豪胆さなのかもしれませんね。

そして、私の最大の目的だったスティーヴはロビーの父ピーターを演じていたのですが、
私の想像の10倍以上の出演場面で、大大大満足でした!
しかも自分勝手で、息子が売れたと見るとしゃしゃり出てくるステージパパで、
ハマり役すぎる!というか、準主役みたいなもんじゃないですか!
海外のファンが「助演男優賞を!」と投稿してたのもよく分かります。
「私、このパパ(の中の人)に先月会ってきたんです!!」って自慢したくなっちゃう。
その舞台でもスティーヴは最後に少し歌ってはいたけれど、
本格的なミュージカル映画でこんなに歌う姿も見られるなんてファンとして大感激。
特に最後のロイヤル・アルバート・ホール公演のシーンはボロ泣きでした。

スティーヴ自身は音楽業界人とはあまり接点はなく、
マット・ルーカスを通じてチラリとロビー本人に会ったことがあったそうですが、
今回の映画でZoom会議等を通じて改めてロビーと話してすっかり人柄に惚れ込んだそうです。

そしてこの映画については以下のように語っていました。

「僕がロビーに感心するのはいかに彼がオープンだったかということ。 
 多分彼は自身が認めるように多くの人にとって嫌な奴だったのかもしれない。
 彼の人生におけるあれこれ…父親やドラッグ、うつ病との関係をとても率直に語っている。
 その全てがこの映画にあるんだ」

 

Steve Pemberton: 'I admire Robbie Williams - he admits he was an arsehole'

The star and creator of Inside No 9 on working with Reece Shearsmith, his new role in Better Man and writing a cult classic

The i Paper

 

そもそもスティーヴがこの役を射止めたのは、
テイク・ザットのマネージャー、ナイジェル・マーティン・スミスを演じたデイモン・ハリマン
監督に"Inside No.9"(邦題は9から始まる奇妙な物語)の名作エピソード
“Bernie Clifton’s Dressing Room”を見るように促したことがきっかけだったそう。
解散したお笑いコンビの再会を描いたこのエピソードで、
スティーヴは馬鹿馬鹿しいギャグを愛する酒にまみれた元芸人を悲哀を込めて演じていて、
今回の役に抜擢されたのも納得です。BAFTAの主演男優賞も取ってるしね!
「BETTER MAN/ベター・マン」で興味を持ってくれた観客が"Inside No.9"や
この“Bernie Clifton’s Dressing Room”も見てくれたら嬉しいんだけどな…

この映画を観た後、通勤中によくサントラやロビーの曲をシャッフルして聴いています。
公開前から目に入っていたリージェント・ストリートの「Rock DJ」のシーンは
劇場で見ても圧巻でしたが、オリジナルの曲も好きです。ピアノの音がいい味出してる。
描ききれない場面をミュージカルシーンに盛り込む演出が「グレイテスト・ショーマン」にあって、
その時はあまり好きではなかったのですが、
この映画の中での「She's the One」での同じような演出は効果的で好きでした。

Robbie Williams - Rock DJ (Regent Street) | Better Man | Official Movie Scene

ステージで生き生きと歌うロビー自身の姿が目に浮かぶ「Let Me Entertain You」はもちろん、
Angels」「Something Beautiful」「Forbidden Road」もよく聴いています。
初めの目論見通り、新しいお気に入りのプレイリストが出来て嬉しい。
配信されて家のテレビ見直すのが今から待ち遠しいです。
でもその前にもう一回見に行ってもいいなー。

 

ロビー・ウィリアムス起死回生の「Angels」、ロイヤル・アルバート・ホールとネブワースのライヴ

日本でも3月28日に公開される映画『BETTER MAN/ベター・マン』。ここで描かれるロビー・ウィリアムスについての連載記事第2回

uDiscoverMusic | 洋楽についての音楽サイト

 

↓今回の記事のタイトルの元ネタ(笑)

永野が“オアシス”あるあるな作品プレゼン!?映画『BETTER MAN/ベター・マン』公開前日祭イベント

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憧れのホテルを探検&海外プール初体験

2025-03-28 | 2025年、ロンドンの旅

■2025年3月2日(日)

 

前日の夜にスプーンが届かないモヤモヤを抱えたまま寝落ちてしまったものの、
朝早めに起きると少し頭がすっきりしてきたので、
どうしようか迷っていた朝食をホテルのレストランで取ることに。

その前に、ホテルの中にある有名な大階段を見に行きました。

滞在中のホテル、セント パンクラス ルネッサンス ホテル ロンドン
元々、1873年にミッドランド・グランド・ホテルとしてオープン。
美しいビクトリア様式の建物は、外務省本館やアルバート記念碑の設計で知られる
建築家ジョージ・ギルバート・スコット卿によるものです。
この通り、ゴシック・リバイバル建築のとにかく荘厳な外観。
留学中は毎日のようにこの建物を見ていたのでホテルなんだな

そして階段も同じく1873年に作られ、83段の階段は大理石製。
正面入口を入って左手の奥にあります。

エレベーターホールを抜けて階段をのぞいてみると、その存在感に圧倒されます。

かっこいい! 見上げるとこんな感じ。

 

撮影場所としても有名で、スパイス・ガールズの「ワナビー」のPVや、
「ハリー・ポッターと秘密の部屋」のロケにも使われたらしい。

ドクター・フー等の演出家で知られるレイチェル・タラレイもちょうど帰国したころに
インスタグラムでこの階段について懐かしむ投稿をしていました。

階段の右側にはグランドピアノ、奥の通路にはミーティングスペースがあります。

階段を見た後は一旦フロントのあるハンソム・ラウンジに出て、
ブッキング・オフィスという朝食会場へ。
ちなみに、このハンソム・ラウンジは、セント・パンクラス駅の旧車両通路を利用したスペース。

ブッキング・オフィス・バー&レストランはセント・パンクラス駅のチケットホールだった場所を活用しています。

なんとなく以前の雰囲気を感じさせるムードのあるエキゾチックな雰囲気。
レストランの窓からはセント・パンクラス駅のホームとユーロスターも見える!

 

そして朝食で頼んだのはアメリカン・パンケーキ
パンケーキはコンポート&バニラクリーム添えもあったけれど、
ベーコン&メイプルシロップをチョイス。それにカフェオレも。
塩っぽさと甘みが融合して旨い!
見た目は小さいけれど、2枚食べるとちょうどよくお腹いっぱいになりました。

 

一度部屋に戻った後、今回海外旅行で初めて持参した水着を携えてSPAへと向かいます。

実は今回、初めてホテルから出発前に到着時間確認のメールが直接フロントスタッフから来て、
チェックインを待っている間にSPAでプールやサウナ利用が出来ると教えてもらっていたのです。
フロントでSPAのアクセス方法については聞いていたのですが、
結局、前日は行く余裕がなかったため、チェックアウトの時間までに行ってみることにしました。

SPAへと向かうエレベーターは先程の階段の手前。

 

受付で入室時間を記入して、ロッカーの使い方を教えてもらいました。
SPAの中にはなかなか広いジムもあります。

 

ロッカーの中にはバスローブとロゴ入りのビーチサンダル
アクセサリーを入れておく小さい箱もくっついていました。
プールまでの通路には休憩できるソファーがたくさん。

 

普通のサウナは更衣室の方にもあったけれど、プールの前にはスチームルームも。

プール自体は小さめではありますが、朝食会場のブッキング・オフィスと同じようなエキゾチックな内装。
手すりの部分の両側と奥の深度の浅い一角にジャグジーが付いていて、
一定時間ごと、交互に出たり止まったりします。
プールは温水だけど、ジャグジーの水は冷水だった。冬でも温水にはならないみたい。
ジャグジーで痛めた体をほぐして、スチームルームで体を温めて…を2回ほど繰り返し。

フロントスタッフに聞いたら、どの時間も混んでいないとのことで、
私が行った午前中は家族連れと夫婦の2組に加えて私の3組ほど。
一組去るともう一組が入ってくるイメージで、混雑はしませんでした。

 

前日までは客室のあるバーロウ棟の内装や客室の内装が期待外れだったり、
前述のスプーン一つも届けてくれない対応になんだかガッカリしていましたが、
大階段やレストラン、SPAについては贅沢な気分に浸れて大満足でした。

(バーロウ棟の廊下に飾られている使用人の肖像画がダウントン・アビーの世界…)

ちなみにフロントスタッフが窓の大きいお部屋を用意してくれて、
客室からは留学時代にお世話になった大英図書館が見えました。
右側はFrancis Crick Institute生物医学研究センター

 

続く…

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不気味で面白な雑貨店 Hoxton Street Monster Supplies

2025-03-27 | 2025年、ロンドンの旅

■2025年3月1日(土)■続き

運河博物館の後は、バスでホクストンへ移動。
ずっと行ってみたいと思っていたお店、Hoxton Street Monster Suppliesに向かいました。

ホクストンの非営利組織Ministry of Storiesが運営するこのお店の売り上げは、
若者の読み書き支援をするチャリティー活動のために使われるのですが、
このお店については、リーグ・オブ・ジェントルマンのライターのひとり、
ジェレミー・ダイソンが、このMinistry of Storiesに参加している
ロザラムが拠点の組織Grimm & Coのパトロンを務めているために知りました。
同じくリーグ・オブ・ジェントルマンのマーク・ゲイティスも
ジェレミーと共にパトロンとして名を連ねています。

このお店が面白いのは、取り扱っている商品名が、
「内臓ママレード」(実際には瓶入りママレード)や「マーメイドの卵」(実際にはバスボム)、
「ゾンビ用ミント」「悲しみの涙」(という塩)、「キューブ型耳垢」(というキャラメル)など、
不気味で可笑しなネーミングばかりというところ。

 

Hoxton Street Monster Supplies

Purveyor of quality goods for monsters of every kind, established 1818.

Hoxton Street Monster Supplies

 

ショーウィンドウには背丈で自分がどのモンスターなのかわかるスケールが貼られてて
通りがかりのおばさんたちも爆笑しながら写真を撮ってました。

中に入るとウェブサイトでチェックした通りの面白商品がずらりと並んでいます!
店員さんに「写真を撮ってもいいですか?」と訊いたら
「どうぞどうぞ!好きなだけ撮ってー!」と歓迎してもらえました。

店内に入ると、ずっと猫の鳴き声が聞こえていて、
お店の中で猫を飼ってるのかな?と思っていましたが、BGM(効果音?)だったみたい。
たまに叫び声も聞こえたような。

さて、どれを買おうか…
大きい瓶入りのものだと持ち帰る時に割れてしまいそうで心配…
小さい瓶に入っている「妖精の粉(中身はグリッター)なら楽に持ち歩けそうだけど、
グリッターを使う機会があまりないからな…

お店には食品系以外にも骸骨デザインのトングやブラシ、目玉デザインのボールなんかも売っていました。
トングは買おうかどうしようか悩みましたが、持ち手がそのまま金属なのが気になって断念。

結局散々迷って、お店のステッカーとスケルトンキー、
そして指にはめると表面の色が変わる「接近リング」を購入しました。
「接近リング」はおそらく体温によって色が変わる仕組みかと思いますが、
同封している説明書きに
「青-ヒーロー近し。
 紫-逃げろ、バカめ!
 黒-おまえは死んでいる。もしくはゾンビ」
と書かれていて、色によって近くにいる何者かを教えてくれるという代物です。
体温はそんなに変動しないはずだし、しょっちゅう色が変わることもないだろうと思っていましたが、
実際につけてみると、緑に変わったり青に変わったり、コロコロ変わったので、見ていると結構面白いのです。

余談ですが、購入して商品を紙袋に入れてもらい、
ホテルに帰ってから袋の中身をすべて取り出すと、
中にゴ〇ブリが入っていて思わず「ヒッ!」と声をあげてしまいました。

どうやら店員さんが袋に入れてくれるらしい… 
びっくりしたー。でも遊び心が嬉しい…。
店内の音といい、英国らしいユーモアですね。

お店を出て通りを見渡すと、この日は土曜日だったのでマーケットが開かれていました。
衣料品や携帯の付属品、果物の屋台やキッチンカーが出ていて、
よくあるお馴染みの街のマーケット風。

このまま南に進むとショーディッチに出るはずなので、散歩がてら歩いてみました。

 

この辺りの道は建物自体もアート作品のようで、歩くのがとても楽しいのです。
でもこの時点でかなり体力がなくなっていたため、前に進むだけで精一杯。

途中、通りかかったガラス張りの建物の中にある、オートグラフというスペースで
無料の写真展が開催されていました。

Abi Morocco Photos: Spirit of Lagos | Exhibition 31 Oct 2024 - 22 Mar 2025

1970年代から2006年まで盛り上がりを見せたJohn Abe Funmilayo Abeが運営する
ラゴスの写真スタジオ「アビ・モロッコ・フォト」のポートレート展示。
Lagos Studio Archivesプロジェクトによって保存された、1970年代の貴重なフィルム期の作品が並んでいます。

風景写真はなく、家族写真やペアで並んだ写真など、
ラゴスの人たちの生き生きとした生活が垣間見えるもので、
といっても、日常生活をそのまま撮影しているものではなく、
おそらく写真館で撮ってもらうようなよそ行き感があるのでみんなオシャレ。

それぞれの写真には詳しいキャプションもついていたのですが、
あまりにくたびれていて詳しい内容まで読み込む元気はありませんでした…

オートグラフを出て向かい側のお店にはちょうどお昼時のためか、長い列が出来ていました。

Bread and Butter Loungeというお店らしい。
ここも上階がイベントスペースで、ギャラリーやライヴに利用できるみたい。

 

The Lounge | Community Events in Shoreditch, London

Functioning as a cafe in the daytime, transforming by night into a community events space based in Shoreditch, London. Supper clubs, music events, workshops, and...

thebreadandbuttercollection

 

さらに地図もろくに見ずに南下。
高架下に写真が貼られていたり、ストリートアートも至る所に見られます。

 

建物のデザインも面白い。遠くにはガーキンも見える。

ずっと歩いてくると、お馴染みのスピタルフィールズ・マーケットに到着。
ここには旅行のたびに毎回訪れている気がします。
お洒落な創作衣料品、雑貨、アクセサリー、アートなどのストールだけではなく、
食事も充実しているので、ここで食事を取るのがお決まりに。
いいかげんお腹が空いてきたタイミングでした。

疲れすぎて悩む元気もなかったので、試食を配っていた和牛(WAGYU!)バーガーの店で
クラシックバーガーを食しました。

マーケットの中心部のお店は激込みなのに、北側のお店は空いていたのでベンチに座ることも出来ました。

ところで、スピタルフィールズ・マーケットにはここ数年象のブロンズ像がおかれています。

そういえば何故彼らが置かれているのか考えたことなかったなと思い調べてみたら、
シェルドリック・ワイルドライフ・トラストがアフリカでの象の密猟に対する意識を高めるために彫ったものらしい。

 

A herd of elephants can be seen in Spitalfields

Published Jan 2021There’s a herd of 21 elephants in Spitalfields at the moment — one adult and 20 orphaned juveniles.If you’re worried about elephant dung, th...

Gillie and Marc®

 

元々はマーブル・アーチに置かれていたものが、現在はこの周辺に全部で21頭設置されているとか。
2021年まで設置と書かれているけれど、コロナもあったし、そのまま継続されているのかもしれませんね。

食事が終わって一通りマーケットの中を見回った後は、
リバプールストリート駅から地下鉄でトッテナムコートロードへ。

前回の旅行の際に最初に到着した場所ですね。
観劇した劇場SOHO PLACEではKYOTOが上演されています。
ここからシャフツベリー・アヴェニューに向かい、ドクター・フーグッズを買うために、
こちらもお馴染みのオタクの聖地、Forbidden Planetへ。

数年前は入って左側のスペースの一角にひっそりと限られたグッズが置かれていたのですが、
今はお店の奥の棚にけっこう広めにスペースが設けられてある! グッズの種類もずいぶん豊富に!

欲しかった14代目と15代目ドクターのソニック・スクリュードライバーもたくさん並んでいたので無事確保。
今まで見たことのなかったダーレクの突起?デザインのキーホルダーやターディスのピンバッチもあって、
喜びで浮足立ちながらカゴに入れました。

ポスターやアパレル関連も増えて、D+に移行後、結構人気が復活してるのかな。

買わなかったけど、「グッド・オーメンズ」のコースターやトレーナーも置いてありました。

最終的に購入したのは↓ 14代目のソニックはこのお店限定の金色デザイン。

この後、明るいうちにホテルに帰りましたが、
部屋にティースプーンが置いておらず、電話で頼んだのに持ってきてもらえなくて、
がっかりしたまま寝落ちしました。
高級なホテルで期待が高かっただけに、不備があった時のガッカリ度が大きい…

続く。

 

 

 

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【ネタバレ】舞台"Inside No.9 Stage/Fright"を観る!【Spoiler】

2025-03-23 | TV/9から始まる奇妙な物語

  

※内容を忘れてしまう前に先に投稿しておきます。

■2025年3月3日(月)

今回の旅の最大の目的である”Inside No.9 Stage/Fright”
BBC TWOで10年間に渡り放送されていたTVシリーズInside No.9(邦題は「9から始まる奇妙な物語」)を舞台化し、
全エピソードの脚本と出演を担当している二人組、
スティーヴ・ペンバートンリース・シェアスミスがこの舞台でも主演します。

劇場は地下鉄レスター・スクエア駅を出てすぐのウィンダムズ劇場
今回は発売初日に予約した、前から3列目のほぼ中心、ストールの最良席。
真正面から二人の姿を拝むことが出来ました。
出来ればもう1公演くらい見たかったけれど、渡航前にはすでに全公演完売!
このシリーズと彼らの人気の高さが伺えます。

客層は見た感じ40代以上が多そうな年齢高めな雰囲気。女性よりは男性の方が若干多い印象。

販売していたグッズの内容は

  • 未公開台本付きプログラム=£15
  • マグカップ=£14
  • Tシャツ(2種)=£25
  • A3ポスター=£15

この他にも通常の劇場プログラム(£5)も販売していたそうですが、
こちらはよく舞台で売っているスチール写真と広告が半々ぐらいの一般的なプログラムで、
公演が始まった頃はこちらを購入してしまった人もいたみたいです。

以下、本編の内容を振り返ります。
劇場内でもSNS上でネタバレをしないように再三周知が出ていたので、内容を知りたくない方はご注意ください。
記憶が曖昧な部分もあるので、鑑賞された方の投稿や劇評も参考にしています。
場面が前後していたり間違っている部分があるかもしれませんが、ご了承の上でお読みください。

■No talking. No noise.■

客入りが終わると、突然 どーん!という雷鳴のような大きな音が鳴り暗転。
その後、沈黙があり、観客は驚かせるための音だと気づいて笑い始めます。
と同時に「あと1分で開演します。携帯電話はオフにし…」という注意喚起のアナウンスが流れると、
舞台が明るくなり、私たち観客と向かい合うように何列かの客席が段になって現れます。

舞台上の客席には、2列目に青年が一人座り、その後、足元の覚束ない老人を連れた女性がやってきます。
この女性、金木り声で父親らしい老人に喋りかけ、
(彼らが見ている)舞台ではすでにハムレットの上演が始まっているのに、
itsu(日本食を中心としたファストフード店)の紙袋からガサゴソ大きく音を鳴らしながら
取り出した寿司を父親に食べさせようとする、わかりやすい迷惑な観客。
すぐ後ろにいる青年がピーナッツ?のおつまみを食べようとすると、
「うちの父はアレルギーがあるんだからやめてちょうだい!」と文句を言います。
不快に思った青年はその席を後にし、入れ替わりに別のスーツを着た男性(リース)がその席に座ります。

これだけでは終わらず、今度はビジネスマン(スティーヴ)が最後列にやってくると、
彼の携帯電話の着信音が何度も鳴り響き、リースが冷ややかな視線を向ける中電話に出ると
「今劇場にいるから話せないんだよ!」と大声で会話。
通話を終えたかと思うと、スマホの音声文字変換でテキストのやりとりを始め、
ついにはパソコンを広げて客席で仕事をし始めます。

堪忍袋の尾が切れたリース演じる男性は、女性が離席したタイミングで老人の手にする寿司にピーナッツをふりかけ、
それに気づかず寿司を食した老人は泡を吹いてガックリ
そしてビジネスマンのスティーヴに水を浴びせかけて、パソコンを通じて感電死させ、
最後に戻ってきた女性の頭を水筒?で強打
他の観客が息絶え、血まみれになったリースは最後に一言
「皆さん、ここは劇場です。携帯電話での通話、迷惑行為はご遠慮ください」

≪感想・引用ネタ≫
リースの内なる怒りが大爆発するプロローグ(笑)。
次々と舞台上の迷惑な観客たちを残虐に成敗していく様を見て、観客は大爆笑
こんなに舞台で人が始末されて大喜びしてる観客たちも珍しい(笑)。
スマホの音声変換場面は「Hope that's OK」というと「Ho that's so gay」とテキストが誤送信するといった、
スティーヴお得意のダジャレネタ
リーグ・オブ・ジェントルマン(以下TLoG)ライブツアーでの観客を迎えた
必ず英語の下ネタに聞こえてしまうドイツ語授業を思い出しました。

■Bloody Bellの呪い■

深紅の幕が閉じると、左右のボックス席にスポットが当たり、2人のヴァイオリニストが番組のテーマを演奏!
舞台から普段着風のスティーヴとリースが本人として登場します。

見終わった後は外でネタバレしないでくださいね!という注意喚起とともに、
劇場スタッフが注意パネルを持っていて、そこに書かれているのは「No M*******」(劇場内自慰禁止)の文字
そして二人はこの劇場にまつわる怪談を語り始めます。

なんでも、昔この劇場で「精神病院の恐怖」”Terror in the Asylum”という演目を上演中に
主演女優が演出上の事故で亡くなってしまったとか…
そしてその霊”Bloody Bell”が今でもこの劇場に取り憑いているというではありませんか…
呪われたウィンダムズ劇場で恐ろしいことが起こるのはその霊が原因だとか。
(スティーヴ曰く、ケネス・ブラナーの「リア王」が酷評だった?のもそのせいらしい。笑)

リースはこの怪談を信じている様子ですが、スティーヴは懐疑的で、
悲しみの記憶が霊として現れるのであって、愛する人の思い出の記憶なんだと自論を展開します。
そしてスタンドランプを持ち込むスティーヴ。
このランプが光っている時は、霊が近くにいる証拠らしい。

説明の途中で黙って舞台袖にはけようとするリース。
「どこに行くんだよ?」とスティーヴに訊かれると、「いや、次のシーンの衣装替えだけど?」

リースを見送ったスティーヴは劇場に霊を呼び出すため、
観客に3回「Bloody Bell」と唱えさせます。
すると、客席に幽霊が出た!とF9席にスポットライトが。
(その席に座る何も知らない観客は注目を浴びるはめに…)

≪感想・引用ネタ≫

素の姿で登場したリースは確かジャケット姿、スティーヴは黒いセーター。
数年ぶりに間近でみる二人はめちゃくちゃカッコ良かった!!
ドレスアップしたヴァイオリニストによるお馴染みのテーマの生演奏も
「本当に”Inside No.9”の舞台を見にきたんだ!!」と気持ちが昂りました。
最後の観客席にスポットが当たる客弄りは、去年見に行ったナイロン100℃の演出を思い出したなー。

■"Bernie Clifton's Dressing Room" 再び■

リースが着替えていた衣装は「アングリートマト」の創設者トーマス

そう、TVシリーズの名作エピソードの一つ"Bernie Clifton's Dressing Room(以下BCDR)"の再演が始まります。
別々の人生を歩んでいる、30年ぶりに再会したお笑いコンビ「チーズ&クラッカー」が久しぶりのネタ合わせ。

Inside No. 9 -

Inside No. 9 - "Bernie Clifton's Dressing Room"

Inside No. 9 - "Bernie Clifton's Dressing Room" [エンターテイメント] イギリスのコメディ・チーム「リーグ・オブ・ジェントルマン」のメンバー2人(リ...

ニコニコ動画

 

セリフはほとんどTVシリーズと同じですが、
リース演じるトミーがアングリートマトの従業員数を話していた時に、
「それじゃあ、お尻がくすぐったいだろう?」とスティーヴ演じるレンがトミーの尻を叩いたり
レンが一人芝居でパントマイムをするシーンは、
コートの人物が無理やりレンにキスしたり股間を揉んだり(笑)、動きが激しめ。

途中、ブリテンズ・ゴット・タレントにエントリーしたと告げたレンが煙草を吸いに行っている間、
レンから新ネタとして手渡された台本をトミーが読み始めます。
それが次のシーンにつながっていくのです。

 

≪感想・引用ネタ≫

BCDR…ファンにとっては何度も鑑賞しているエピソードのはずですが、
私としては理解出来ているストーリーを追えるのはとても楽ちんだし、
何より大好きなエピソードを生で見られる幸せで胸がいっぱい。

この舞台の観客はTVシリーズをほとんど視聴済のダイハードファンばかりが集まっていると思い込んでいたのですが、
意外にもこのシリーズ内の名作の一つであるBCDRを初めて観る観客も少なくなかったらしく、
トミーがなんのためにレンに会いに来たか分かる場面ではハッと息を呑む声があちこちから聞こえました。
一人で映像を見る時には感じることの出来ない、ライヴならではの空気感。

■"A Quiet Night In"のコンビとゲストの共演!■

レンが考えた台本のト書きをトミーが音読すると、劇場の幕に文字が映し出されます。
その新ネタとは、TVシリーズの人気エピソード"A Quiet Night In"のコソ泥二人組
レイ(リース)エディ(スティーヴ)が登場するスケッチ(コント)。
テレビでは一切喋らなかった二人ですが、この舞台では普通に会話します。

指示役の元、指定の家から住人を誘拐してきたエディ。
頭に袋をかぶせられたガウン姿の人質の顔を覗き込んでびっくり。
状況を確認しにきた共犯者のレイに、人質の名前をジェスチャーゲームで伝えようとします。
うまく伝わらず、頭から袋を取り外すと、そこにはジェーン・ホロックスが!
どうやらエディは住所の6と9番地を間違えて有名人を連れてきてしまったようです。
別人を連れてきてしまった2人はスマホの向こうにいる指示役に本物の人質だと取り繕おうと、
ジェーンにフラメンコを躍らせたり、トランペットを吹かせたり。
結局、解放されたジェーンは悪態を吐きながら(笑)2階へと階段を上っていきますが、
レイが掲げた銃が意図せず暴発し、被弾したジェーン(の人形)が階段を転がり落ちます。

オチがついた後、トミーがレンの台本の出来の悪さを嘆いていると
レンが戻ってきて、"BCDR"のエピソードの終盤へ。

£25を受け取ったトミーがレンへの感謝の言葉をつぶやくと
冒頭でスティーヴが舞台に持ち込んできたスタンドランプが舞台後方でビリビリと光り輝きます
「…レン?」
トミーが呼びかけても、奥からは誰からも返事はありません。
気のせいかと部屋を後にするトミー。

そこに突如、舞台上に”Bloody Bell”の幽霊が出た!!! 

ぎゃー!!!

…ここで第一幕は終了。

≪感想・引用ネタ≫

日替わりスペシャルゲストのコーナー!
サー・イアン・マッケランデヴィッド・テナントマイケル・シーン
マーティン・フリーマンサイモン・ペッグなどなど、
毎日豪華ゲストが出演し、アドリブでこのシーンに臨んでいます。
もちろんTLoGの仲間、マーク・ゲイティスも2月22日に出演。

毎日ゲストが違うので、レイに有名人の名前を伝える際もゲストによってジェスチャーが違います。
観客との絡みに強いスティーヴが得意そうなコーナーですね!
ジェーンの時にどうやって伝えようとしてたか忘れちゃったけど、
マーク・ゲイティスの時は「マーゲート(Margate)」と伝えようとしていたらしい。

エディは登場する有名人のファンを自称し、一方のレイは顔を見ても全くそれが誰か分からないので、
エディがゲストの代表作を伝えようとするのですが、それが毎回間違っていて、
ジェーンの場合は「アブソリュートリー・ファビュラス」を何度も間違えられてました。
マークはTLoGを言い間違えられて「お前も出てただろうが!」と怒ってたみたい(笑)。

(ウェールズ出身で知られる)マイケル・シーンの場合は、「最も優れた”イングランド”の俳優」と紹介され
「グッド・オーメンズ」「グッド・ローマンズ」と間違えたエディに怒り、
去り際に「人生でこんなに屈辱的なことはなかった…デヴィッド・テナントと仕事したこともあるのに!」と言ったとか。

リースが自分の演技に自信満々なのか、ちょいちょいドヤ顔してるのが面白かったですが、
相変わらずゲストとのやりとりの間で役を忘れて笑ってしまう場面もありました。

このコソ泥二人組はもちろん"A Quiet Night In"の登場人物ですが、その他にもTVシリーズの引用が沢山あります。
誘拐犯が6と9で家を間違えたのは”Once Removed”と同じ。
タンスの中に片方だけの靴や、何故かキャストが隠れているのは、"Diddle Diddle Dumpling""Sardines"の引用。
劇中に登場したものは必然性がなければならないという「チェーホフの銃」発言は"The Riddle of the Sphinx"にも登場。
誘拐された有名人は"Mulberry Close”に住んでいて、
舞台となる部屋が18号室になっていたらしく、Inside No.9の劇中劇だから倍になっている??
それにトミーが受け取った25ポンド入りのカードのデザインは"Wise Owl"だったらしい。
TVシリーズで毎回小道具として置かれている野兎像は階段においてありました。

 

■精神病院の恐怖〜Terror in the Asylum■

第二幕の舞台は、ヴィクトリア朝の精神病院
雷鳴が響き渡る中、実験室のような病院の手術室に引かれたカーテンに、
何者かがベッドに横になる人物に刃物を振り上げ、血飛沫が飛び散る様子が映し出されます

その後場面は変わり、偏頭痛に悩まされているブロンドボブヘアーの若い女性シュゼット(ミランダ・ヘネシー)が
不気味な看護婦長クラッグ(アンナ・フランコリーニ)に連れられて診察室へとやってきます。
クラッグ曰く、診察室に飾られた肖像画は首を切られて亡くなった医師の妻のものだとか。
不穏な話を聞かされた後に一人薄暗い診察室に残されたシュゼット。
そこにマッドサイエンティストのようなヒューゴ(リース)が飛び込んできます。
彼は狂ったように元素記号の歌を歌い始めますが、
先ほどの婦長が現れ、実は彼は医者ではなく入院患者だということが判明。

 

ヒューゴが連れていかれると、本物の担当医グードロン(スティーヴ)が登場し、
偏頭痛に悩むシュゼットに頭蓋骨にドリルで穴を開ける穿頭術を勧めます。
不安になるシュゼットに、グードロンは催眠術を使うために痛みはないことを説明。
すっかり大人しくなったヒューゴが車いすで連れてこられると、
効果を証明するためにグードロンの催眠術にかけられ、自らのこぎりで片足を切り落とします。
グードロンが催眠を解くと、ヒューゴは痛みに絶叫し、再び連れていかれるのでした。

シュゼットは恐怖のあまり診察室から逃げようとしますが閉じ込められ、
かつてこの病院の患者だった彼女の姉をグードロンが虐待し、
その事実を知った妻に手をかけるグードロンの姿を目撃したショック
彼女の偏頭痛の原因だとグードロン自身から明かされます。

シュゼットの記憶を抹殺するため、穿頭術を実行しようと迫るグードロン。
彼女は自分の顔に酸をかけると脅しますが、誤って居合わせた婦長の顔にかけてしまいます。
クラッグは絶叫し、その顔は溶け、手のひらの上に目玉がこぼれ落ちて…

そこに、差し入れのコスタコーヒーを持ってきた劇場スタッフのアビー(ギャビー・フレンチ)が客席から登場。
そう、実はこれは舞台「精神病院の恐怖」のリハーサルの最中だったのです。

≪感想・引用ネタ≫

ここからは舞台オリジナルの、コテコテのホラーストーリー。
ヒューゴが披露した元素記号の歌は、Tom Lehrer"The Elements"という曲らしい。
個人的にはミュージカルドラマ”Galavant”でリースが披露したTime Is of the Essenceを思い出しました。
グードロン医師に扮したスティーヴは、それまで登場した役柄とガラッと変わり、
爬虫類のような青白い肌色に尖った眉をしていて全くの別人になりきっている!百面相!
そして、リースが自ら足を切るのは”Mother Ruin”の引用。
実際に間近で見ると、ヒューゴの朦朧とした表情と合わせてそら恐ろしかったです…

■不穏なリハーサル■

アビーが入ってきたことによって舞台「精神病院の恐怖」のリハーサルは中断。
休憩する俳優たちの会話から、それぞれの立場が明らかになってきます。
ベテラン俳優らしいヴィンス(スティーヴ)は、シュゼット役の歌手シェリー(ミランダ)を
TikTokでバズってるだけの馬鹿な女とみなしていますが、
演出家であるマーカス(リース)は彼女の知名度を生かして公演を成功させようと目論んでいます。
アマゾン製作の「神曲」シリーズのオーディションを受ける予定のシェリーは
役者志望のアビーにシュゼット役のアンダースタディにしてもらえるようマーカスに頼んではどうかと提案。

中断を経て、マーカスは診察室のセットを取り払い、カメラを持ち込んで
舞台上の巨大スクリーンでも役者を映し出すという、現代的な演出を試みることに。
しかし、今じゃ目新しい演出でもないと皮肉るヴィンス。
「シャフツベリー・アベニューを歩けばカメラを持ったバカばかりだ」

穿頭術のシーンからリハーサルは再開し、これまで以上に大袈裟に演技する役者たち。
本当に死んでしまったのではないかと勘違いさせたいとマーカスが言い出すと、
シェリーはその提案に反応せず、本当に死んだように見せかけて周囲をドキリとさせますが、
アビーが実際にこの劇場で同じ演目を上演中に主演女優が亡くなったのだと明かします。
シェリーは初めて聞く幽霊の話にショックを受けてリハーサルを去り、
一方、ヴィンス(というよりもスティーヴ)の様子もおかしく、
ダニエル・デイ・ルイスがハムレットの上演中に父親姿を見て降板したエピソードを話しながら、
マーカス(というかリース?)にハグをしてリハーサルを離れます。

≪感想・引用ネタ≫

舞台にカメラとスクリーンを持ち込む演出が最近流行っているという言及は
ジェイミー・ロイド演出の「サンセット大通り」を示唆しています。
そして、スティーヴがリースにハグをして立ち去った時に、
なんだかセリフが唐突で変、後の場面に繋がってるのかな?と思ったのですが、この理由は後で説明されます。
シェリーがオーディションを受ける「神曲」は、
”Plodding On”でスティーヴがオーディションを受けて出演する予定だったドラマシリーズ。
また、舞台上のテストスクリーン右下にウサギのシルエットhare productionsの表記がありました。

 

■マーカスの企み、そして…■

劇場に戻ってきたシェリーは”Ninth Circle”というシリーズのオーディション用のビデオ撮影に挑みます。
「精神病院の恐怖」で使われているカメラで撮影を手伝うアビー。
舞台と同じように撮影中の映像はスクリーンに映し出されます。
しかしその途中、ハッとしてシェリーの背後に何かがいた、と立ち上がるアビー。
映像データを巻き戻し、スクリーン上で再生しながら、
シェリーは自分の背後の舞台袖にゆっくりと近づいていきます。
映像の中に影を認めたアビーは他のスタッフを探しに行きますが、
残されたシェリーはカメラを手に取り、カメラの付属ライトをつけて舞台裏へ
カメラの映像は舞台上に映されたまま、劇場の奥へと進んでいくシェリー。
物音のした方に目を向けると、そこに小道具の帽子用の箱を見つけます。
シェリーが恐る恐る中を開けると、中には野兎像が
と、その瞬間、舞台の天井から生首がドン!!と落下!
カメラを持って戻ってきたシェリーは舞台上に転がった生首を見つけるのです。

「畜生!こんなもんで怖がったりするもんか!」

ブチギレたシェリーは啖呵を切りますが、その背後に”Bloody Bell”が出現! 
驚いたシュゼットは劇場から逃げ出していきます。

「よくやった、上出来だ」

劇場にアナウンスが流れると、”Bloody Bell”が扮装を脱ぎ、そこにはアビーが。
実は演出家マーカスとアビーはシェリーを追い出すために、”Bloody Bell”の怪談話を利用したのです。
シェリーが怖がって逃げたことで、より公演の話題性が増すと語るマーカス。
二人の雰囲気から親密な関係であることが感じ取れますが、
アビーの期待をよそにマーカスはシェリーの代役にはシェリダン・スミスが適役だと語り、
アビーはグードロン夫人を配役するからと、自分の部屋に誘います。
彼女の頬に手を添えるマーカス。
しかし、アビーはその瞬間、両手でマーカスの首をへし折ります
崩れ落ちるマーカスを置いて、一歩一歩、舞台奥へと去っていくアビー。
そして最後にまた!!本物の”Bloody Bell”の幽霊が!!! 

ぎゃー!!!

≪感想・引用ネタ≫

”Ninth Circle”は"Simon Says"で言及されるテレビシリーズ。
シェリダン・スミスはこちらも名作回"The 12 Days of Christine"で主役を演じています。
シェリーがカメラを持って舞台裏を見回るシーンは、もちろん生放送回"Dead Line"の再現そのもの。
真っ暗な中、音もなく、揺れるカメラのライトだけが観客も照らし、
突然何かが飛び出してくるのではないかと、最高に緊張感が高まる場面でした。
首が落ちてきた時には、覚悟していたものの、やっぱり怖かったー。
リース演じるマーカスがアビーにいちゃつくシーンは貴重だからもっと見たかったけど、
すぐに首をへし折られちゃって残念(笑)。

■悲しみのカーテンコール?■

カーテンコールでキャストが舞台に登場。
ところが、あれ?
何故かスティーヴの隣にリースがおらず、代わりに出演者の一人トビーが立っています。
スティーヴは一人前へ出て観客に感謝を表すのですが、「リースがここにいないのが残念です…」と報告。
なんでも、リースは上演中に落とし扉から落下するという不慮の事故に遭い、亡くなったらしい…。
スティーヴは「先ほどは途中で舞台を降りてすみません」と詫びながら、
代役のトビーに「親友のリースが本当にそこにいるように見えて、心が乱れるほどでした」と感謝を述べます。
そしてリースを偲んで、舞台上には彼のポートレートと共に
「Reece Shearsmith 1969-2025」という文字が映しだされます。

カーテンコールが終わっても、出演者のマイクは生きたままで、
スティーヴと共演者たちはリースが居ない公演を続けられるのかを話し合い。
ところが、今度は幕に映し出されたスティーヴのシルエットに、
天井から照明が落下してきて…!

≪感想・引用ネタ≫

リースが死んでしまったという設定も、生放送回"Dead Line"の再現。
プロローグでリースがトビーと入れ替わって入ってきたり、
愛する人の思い出が幽霊になると言う発言や、
第二幕でスティーヴが唐突にリースとハグして舞台から去ったりしたのは、
リースに見えたり見えなかったりしていたっていう、この設定のためだったのか!
もちろん観客は、彼らがこの後の展開をまだ隠しているんだろうと分かっているので、
真面目にトビーへの感謝とリースを失った悲しみを語るスティーヴを見ながらクスクス笑い始めます
私も、どこからかリースが出てくるのではないかと、ヒントを探して劇場中をキョロキョロ探してしまいました。
相方が死んだ体で遺影が出てくるのって、とんねるずの木梨憲武追悼特番を思い出すなぁ…

■大団円■

再び幕が開くと、そこには倒れたスティーヴと落下してきた照明が転がっています。
そこに死んだはずのリースが白い服を着て、二人分のコーヒーを持って登場。

「いつも通り、床に転がって死んだふりだな」
「お前…トビーなのか?」
「トビーじゃねえよ!」
「…まさかお前がずっと幽霊だったってオチだとは思わなかった…」
「ひでえよな。ネタ切れだよ」

リースが迎えにきて自分が死んだことを自覚するスティーヴ。

「これからどうしたらいい?」

するとリースは"Bernie Clifton's Dressing Room"の最後をカットしてただろ、
それを終わらせなきゃとスティーヴに提案します。

そして二人が去ると、舞台は天国のような明るい雲の背景になり、
白いスーツやタッセル付きのレオタードに身を包んだキャストが
羽付き扇を手に、軽やかに舞台へと躍り出ます。
そして、白いタキシードに身を包んだスティーヴとリースが再登場。
二人は手に手を取ってステップを踏みながら壮大なミュージカル調にアレンジされた
"BCDR"に登場する名曲"Tears of laughter"を歌います。

二人はLaughter is my memory of… ♪まで歌った後、
最後に客席を指して…

YOU!

そうして、"Inside No.9 Stage/Fright"は大喝采の中で本当のカーテンコールを迎えたのでした。

≪感想・引用ネタ≫

"Tears of laughter"! スティーヴとリースが葬式にかけて欲しい曲というほどお気に入りの曲です。
それを「天国」で二人が披露するなんて!
まるで「モンティ・パイソン 人生狂騒曲」のChristmas in Heavenみたい!
二人ともミュージカル映えしてて、二人ともまたミュージカルもやれるんじゃないの??
いつもの死んだふり、と言うのは、二人がネタづくりをする時に、
先に仕事部屋に入った方がドッキリを仕掛けて後から来た相方を驚かせるという
お決まりのルーティーンのことを指しています。

実はこの舞台のチケットを取ってから本当に見にいくか、色々あってかなり迷っていたのですが、
彼らのおかげで私のこの英国を旅するという挑戦が始まったんだよなと思い出し、
初心に戻った気分で、やっぱり来てよかったと心底思いました。
近くで見た二人の姿は自信に満ち溢れ、輝いていて、本当にかっこよかった…
TVシリーズの焼き直しなんて書いている劇評もありましたが、
TLoGでも名スケッチは何度やってくれても全然飽きないし、
引用を散りばめながら新しい素材も出してくれて、
この番組のファンにとってこれ以上ない贈り物だったと断言出来ます。
番組を始めから応援してきてよかったと、心から思いました。

ちなみに出待ちも長蛇の列
たくさん話す余裕はなさそうだったのでサインだけ頂いてきましたが、
スティーヴに一言「素晴らしかったです」と伝えたら
あの素敵な青い瞳をこちらに向けて「ありがとう!」とニッコリ微笑んでくれました

(2025-03-23 03:25:44 投稿)

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ロンドン運河博物館

2025-03-12 | 2025年、ロンドンの旅

■2025年3月1日(土)■ 続き

もう10回以上ロンドンに来ているので、ほとんど観光地と言われるところは見て回ってしまい、
今回どこを訪れていいのか見当がつかず、どこかオススメの場所はないですか?と募ったところ、
留学中にクラスメイトだった子から「ナローボートに乗ったら?」と提案してくれました。

早速調べてみたものの、急にナローボートのツアーを探してみても出ていないか埋まっている状態。
しかし、知る人ぞ知るロンドン博物館がないかネット検索していたら、
キングスクロス近くにロンドン運河博物館があるじゃないですか!
ここならアクセスもしやすいし好都合!
ホテルに荷物を預けた後に徒歩で博物館へと向かいました。

London Canal Museum Home Page

入場料は£7.5。入口にスタッフがいて、しおりと簡単な順路の説明をしてくれます。
希望すればツアーのように一緒について解説してくれるみたい。
私はまだ渡英したてで解説を聞き取れる自信がなかったので、しおり片手に一人で回ることにしました。

1階入口の左側には早速「コロニス」というボートが置かれています。

このボートは1935年に作られたもので、ロンドンからバーミンガムまで、
木材や鋼鉄、フルーツや穀物を運ぶのに使われていたらしい。

実際に住んでいないとわからないようなボート内部の生活空間まで見ることが出来ます。

もちろんコンロもあるしベッドもある。
引き出し型のテーブルや収納など、狭い場所でも生活出来る工夫が見られます。

扉の絵やポットの柄が可愛いですね。
カメラの画角ではボート全体が収まらないくらいの大きさがあります。

ところで、何故この場所に運河博物館があるかというと、ここに2つの大きな貯氷庫、氷室があったからなのです。

1857−58年と1862−63年に作られた、直径10メートル、深さ13メートルの大きさがある貯氷庫。
この貯氷庫を作ったのはイタリア系スイス人のCarlo Gatti
1847年にロンドンへ渡ったGattiは屋台でワッフルや焼き栗を売っていたそうですが、
その後事業を拡大し、チョコレートや当時高級な食べ物だったアイスクリームを一般に販売し始めたそうです。

しかし当時の英国の氷は量も少なく純度も低いため、わざわざノルウェーから氷を輸入し、
カナリーワーフ近くにあるライムハウス・ベイシン(流域)で艀船に積み替え、
リージェント運河を使って、ここバトルブリッジ・ベイシンにある貯氷庫まで運びこんだんだとか。
(確かに地図で見ると、ライムハウスからバトルブリッジまで、弧を描くように運河がつながっている!
この事業で貧しい家庭の生まれだったGattiは裕福な実業家となったのでした。

Gattiの事業を通じて、一般家庭にも氷やアイスクリームが普及したため、
博物館の中にもアイスクリーム用のカップやスプーン、
レストランのキッチンにあった保存用の冷凍庫などが展示されています。

バトルブリッジ・ベイシンが作られたのは1822年、元々はこの流域の建設を手がけた地主のウィリアム・ホースフォールにちなんで
ホースフォール・ベイシンと呼ばれていたそうですが、フリート川に掛かる橋・地名にちなんでバトルブリッジ・ベイシンと呼ばれるように。

博物館の自動ドアから外に出ると、バトルブリッジ・ベイシンとそこに停泊するナローボートの景色を楽しむことができます。

 

2階に上がると、さらに詳しいボートや運河の解説展示が続きます。

昔の運河に関するニュース映像の上映や、運河のさらなる歴史のパネルが何枚も展示されていますが、
特に目を引いたのは、馬!

 

何故馬が!?

というのも、第二次世界大戦前までは馬がボートを引っ張っていたそうな。びっくり。
でも考えてみればそうか、モーター化されるまでの間、オールで船を漕ぐわけに行かないですもんね…

そのため、2階の半分はいかに馬が運河の仕事に重要であったのか、
また馬たちの生活やケアについて詳しく説明されています。
獣医さんの器具や薬品も展示されていたり、馬具も飾られていたり。

 

ボートを引く馬が鉢合わせてしまった時は、片方の馬が引いているロープを緩めて
相手方のボートの下に潜らせる、といった工夫がされていたらしい。

こぢんまりした博物館ではありますが、持病の影響と旅の疲労もあり、
2階まで上がった時には疲れて映像上映の椅子のお世話になりつつ、
とりあえずパネルの写真を撮っておいて後で見返そうと思ってましたが、ほとんどが手ブレで読めず(涙)。
しかし、身近でありながらも意外と注目する機会が少なかった運河の歴史を知るきっかけになり、意義のある訪問になりました。

キングスクロス周辺は留学中に地下鉄の乗り換えで使っていた思い入れのある土地なので、
グッズ売り場では博物館を中心にした地図が描かれたコースターを購入。

お昼を過ぎてすでにヘトヘトでしたが、次の目的地に向かいます。

続く…

 

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久しぶりにSpeedy's Cafeへ

2025-03-12 | 2025年、ロンドンの旅

■2025年3月1日(土)

前日に寝落ちてしまったため、早く目が覚めてしまいました。
窓から外を見ると、霧掛かって幻想的なセントパンクラスの風景が。

←午前6時 午前9時→

パントリーからはセントパンクラスインターナショナル駅や鳥籠型ブランコが輝いて見えます。

この日はホテルで朝食を取ろうと考えていましたが、せっかく近くに泊まっているので、
久しぶりにドラマ「SHERLOCK」でお馴染みのSpeedy's Cafeで朝食を食べようと思いつきました。

↓朝7時半のキングスクロス駅

Speedy'sには、旅行中や留学中にも食事に来たり外観だけ見に来たりしていました。

 

"もう一つのベイカー街" SPEEDY'S CAFE - だから、ここに来た!

滞在九日目。シャーロック・ホームズの住まいといえばベイカー街ですが、現代版である「SHERLOCK」のファンにとっては"もう一つのベイカー街"があるのです。シャ...

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ナショナルポートレートギャラリー、シャーロック・ホームズ・ミュージアム、夜のSPEEDY'S - だから、ここに来た!

滞在5日目。おおざっぱな計画だけ立てて、余った日程をどう使うか考えていなかったのですが、この日は急に思いつきました。「そうだ、バンケティング・ハウスに行かなきゃ...

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2つのベイカー街 - だから、ここに来た!

■2014年1月31日■この日はロンドン観光に集中することに。まず、"2つの"ベイカー街へを足を運びました。ホテルから近いので、歩きで北にあるユーストン・...

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お店は朝7時半から営業しているので、
セントパンクラスからユーストンスクエア駅まで朝の散歩がてら徒歩で向かいました。

そして15分歩いて着きました、朝のSpeedy's。

朝一番だったので、お客さんは私一人。
レジではなく、好きなテーブルに座ってからオーダーをします。

飾ってある「SHERLOCK」撮影現場写真はちょっと減って、大きめなものだけ残しているみたい。

朝からたくさん食べる気分ではなかったのですが、
せっかく来たので、今まで注文したことのなかったSHERLOCK BREAKFASTを注文しました。

スモークサーモンにアボカド、スクランブルエッグにキノコのソテー、トースト付き。
カフェラテはセットではなく別途注文しました。
卵とキノコにはブラウンソースをかけ、
サーモンとアボカドとトマトはトーストに乗せていただきました。

これで£12はちょっとお高い気もするけれど、ホテルで食べたらもっとお高いし、
Speedy'sのような街の食堂で過ごしていると妙に落ち着きます。

8時を過ぎると徐々に地元の常連のお客さんも入ってきたので、入れ替わるようにお勘定をして外へ。
短い時間でしたが、慣れ親しんだ場所でホッと一息つけました。

↑おまけのユーストン・スクエア・ホテル
SHERLOCK撮影時には出演者の控え室がわりになってましたね。

帰りは地下鉄でセントパンクラスに戻ったのですが、
オイスターカードで改札を通ろうとしたら何故かゲートが開かない。
駅員さんに「残高不足だよ」と言われ、「え、昨日チャージしたばっかりなのに?」

よくよく記憶を遡って思い出してみると、
ヒースローでオイスターカードのTOP-UPしてる時に話しかけられたことに慌ててて、
最後にカードを販売機の黄色い読み取り部分にタップしてチャージを完了してなかったことに気づきました…
急に話しかけられたのが原因とはいえ、うっかりしてた…

とりあえず再度自販機でチャージしてホテルに戻って調べてみると、
クレジットカードを読み取るところまで操作は済んでいましたが、
最後にタップをしなかった場合は、取引がキャンセルされて3日ほどで返金されるとのこと。
よかった、そのまま引き落とされっぱなしってわけじゃないのね。

安心出来たところで、荷物をまとめて初日のホテルをチェックアウト。
キングスクロスから隣のセントパンクラスのホテルに移動します。
私の職場でも皆が憧れている有名ホテル

対応してくれたフロントスタッフは気さくで好印象でした。

キャリーケースにCapsule Corpのタグつけてたら、次のホテルのフロントの人もドラゴンボール大好きらしくて
係「DAIMAも見てますか?!」
私「ええ、昨日最終回でしたよね」
係「どうでしたか??」
私「とってもよかった。鳥山明らしくて好きでした」
「ですよねー。でも終わっちゃうのが残念で…」だって!

(チェックイン前にスパの利用も出来るみたいだったけど)荷物だけ預けて、
気になってた場所や買い物のために、早速ロンドンの街に繰り出しました。

続く…

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10度目の渡英〜空港での思わぬ出会い

2025-03-08 | 2025年、ロンドンの旅

■2025年2月28日(金)

2年ぶりの英国旅行
前回は香港経由で渡航したのですが、トランジットや周辺の乗客にストレスを感じたり、
到着するまでの間に足首を痛めたりしたので、今回はJALの直行便を選択。
幸い、2月末だと航空券が比較的お得。20万円未満で予約出来ました。

考えてみると、JALの国際線に乗るのは初めて。
今までは直行便だとヴァージンやBAを使っていました。

また足首が痛くなるのが心配なので湿布を一袋持参していましたが、空港の売店でも売っていました。
今後、もし忘れた!となっても空港で買い足すことは出来そうで安心。

今回乗ったJALの国際線はエアバスA350-1000
これが昨年2024年から就航が始まったばかりの最新機材らしく、めちゃくちゃ快適でした!
シートも元々リクライニング状態で、前の人がガタン!と下げてくることもないし、
座席モニターも4K仕様で機内上映の画質が他機と全然違う!

快適に過ごせたので、機内で足を痛めるということはありませんでした。

以下、自分の投稿から機内上映についての引用。

機内で「恋するプリテンダー」「リアル・ペイン〜心の旅」「ロボット・ドリームズ」を見た
久々のラブコメらしいラブコメ映画と話題になってたけど、「恋するプリテンダー」って現代版「から騒ぎ」だったのね!!
予習?に有難い!ラブコメは出会い方が大切!

「リアル・ ペイン」は亡くなった祖母のルーツを辿る旅に出るため再会した正反対の従兄弟同士の悲喜交々なロードムービー
ジェシー・アイゼンバーグが監督脚本製作主演。
「ルイス・ウェイン」を監督したウィル・シャープがガイド役で出てた!

「ロボット・ドリームズ」も噂に違わぬ良作…こういう話だったかと納得です。
優しさと悪意の同居、それが世の中ですね…。
ニューヨークに住む動物たちも時代設定が鮮やかに反映されてて楽しい。
旅に出たくもあり(今その最中だけど)、豊かな人生を送りたくもなる。

 

機内食も美味しかったです。
おつまみに亀田のあられパック、1回目の食事には味噌汁をつけてくれるのが嬉しい。

中間の軽食は牛カルビプルコギパン。これも美味しかった。

飛行経路はロシア上空を避けてアンカレッジ経由。
コロナ前は12時間くらいで行けたはずですが、今は14時間くらい掛かります。
それでも乗り継ぎ便よりはだいぶ楽…

ヒースロー空港に着いて、荷物を受け取れたのが16:30頃。
今年から始まった電子渡航認証(ETA)を申請しての入国審査が必要だったので、
自動ゲートとはいえ、通る時には少し緊張しました。

地下鉄でオイスターカードへのTop Up(チャージ)をしていると、
オイスターカードの購入の仕方を教えて欲しいと、同じ便に乗っていた日本人の女性に声をかけられました。

昔、駅の窓口でカードを購入した記憶があったので、駅員さんに訊いたところ、
普通に自販機でチャージしながらカードそのものを購入できるとのこと。
確かに画面に”Get New Cards”ってボタンが書いてあった…(恥)
初めて英国に来た時に買ったカードをそのまま使っているから、自販機で買える知識が完全に頭から漏れてた…。

無事カードを受け取られた後、女性は私と同じキングスクロス駅に向かうと言うので、
一緒にピカデリーラインに乗っていくことにしました。
なんでも大学生の娘さんがカンタベリーに短期留学中で、思い切って初めての海外旅行を決断したそうで、
キングスクロスからは宿泊せずにそのまま列車でカンタベリーに向かう予定とのこと。

ピカデリーラインに一人で乗っていると、いつもなら長くて退屈してしまうところですが、
ご一緒出来たおかげで、あっという間に時間が過ぎていきました。

キングスクロスに着いた後は若干時間の余裕があったので、
駅構内にあるハリーポッターのショップの場所を案内して、
乗車中に空腹を満たすためのサンドイッチをプレタマンジェで購入。
LINEで連絡先を交換して、改札まで見送りました。

ロンドンで日本人の方に声をかけられて途中まで旅することなんて
意外と今まで経験したことがなかったので、なんだか役に立てたことが嬉しくて
その嬉しさを胸に、私も駅でサンドイッチを買ってホテルへ向かいました。

今回のホテルは駅に隣接していて、駅舎の雰囲気をそのまま持ち込んだような佇まい。

各階にパントリーがあってお菓子や果物も置いてあり、食事の足しにありがたい!


サンドイッチとクリスプを食べながら、
BBC iPlayerで日本では見られなかった"Inside No.9"のドキュメンタリーをちょっと視聴。
スティーヴ・ペンバートンが取り出したマーク・ゲイティスとの学生時代の写真が若い!

そして日本で最終回を迎えていた「ドラゴンボールDAIMA」を
海外のリアクション動画を通して内容確認したり。

帰国するまで我慢出来なくて、リアクション動画で #ドラゴンボールDAIMA の最終回見ちゃった。
戦いの結末もシリーズ自体のオチも予想外だけど鳥山明らしい展開で楽しかったし、
これが原作者が最後に関わった作品だと思うと改めて寂しい…🕊️

伊倉さんが演じてる売店のおばちゃんが好きでまた出てきてくれないかなーと思ってたから、あーいう結末で嬉しかった😁

そしていつの間にか寝落ちていたのでした。

続く…

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2025年、英国の旅・目次

2025-03-08 | 英国の旅【目次】

 

大好きなテレビ番組の舞台化"Inside No.9 Stage/Fright"の上演が決定し、
泊まってみたいホテルの予約が出来たために、2年ぶりの渡英を決めました。

前回よりも少し長めに6泊のロンドン旅行。
冬だし体調も都合もあり遠出は出来ませんでしたが、
ロンドンに滞在する楽しさを思い出した貴重な時間になりました。
これから順次更新します。

2月28日(金) 渡英
3月1日(土) Speedy'sで朝食ロンドン運河博物館Hoxton Street Monster Supplies
3月2日(日) ホテルでスパ利用英国郵便博物館&ロンドン交通博物館でお土産探し
3月3日(月) ホテルでアフタヌーン・ティー、舞台"Inside No.9 Stage/Fright"
3月4日(火) ナショナル・ポートレート・ギャラリー、舞台"Much Ado About Nothing"
3月5日(水) レスタースクエア〜コヴェント・ガーデンで買い物
3月6日(木)→3月7日(金) 帰国

 

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クリスマスにぴったりのスパイスリラー『ブラック・ダヴ』

2024-12-15 | TV/その他

12月5日よりNetflixで配信が開始していたものの、連勤中だったため、
週末になったらゆっくり見ようと楽しみにしていた

キーラ・ナイトレイベン・ウィショー出演のドラマブラック・ダヴ
一日で全6話完走しました。英国ドラマは話数が少なくて嬉しいね。

国防長官ウォレス・ウェッブ(アンドリュー・バカン)の妻だが実はブラック・ダヴという組織のスパイであるヘレン(キーラ・ナイトレイ)。
クリスマスパーティー中に彼女の心の拠り所だった不倫相手のジェイソン(アンドリュー・コウジ)が殺されたことを
彼女の指示役であるリード(サラ・ランカシャー)が知らせに来る。
ジェイソンは連絡を取り合っていた2人の知り合いと同時に殺されたため、
リードはヘレンがブラック・ダヴであることや彼女が夫の情報を組織に提供していたことが外部に漏れることをおそれ、
ローマにいる殺し屋のサム(ベン・ウィショー)を呼び寄せ、彼女の身を守り、ジェイソン殺害の真相を探るよう命じる。

見る前にあらすじも全く入れずに見始めたので、
敵対するスパイ同士なのかと思ってたキーラ・ナイトレイとベン・ウィショーが
仲良しコンビなことに驚いたし、血飛沫が飛ぶようなシーンでもニコニコしてしまいました。

ジェイソン殺しと同時進行で中国大使が亡くなった事件が起こっていて、
この2つがどう結びついていくのか?と言うのが視聴者を惹きつけさせる軸になっていく。

ヘレンとウォレス、そしてヘレンとジェイソンがどうやって出会ったのか、
何故サムが7年もロンドンを離れていたのか、何故サムはヘレンに借りがあるのか、
初めはわからない経緯がだんだんと明かされていくので、もう一周見直しても楽しめそう。

とにかくヘレンがよく出来た妻であるのと同時に有能なスパイなので
ハラハラはさせられても安心して見られる
欲を言うと、そこがギリギリの緊張感がないっていうこのドラマの欠点でもあるかも。

ベン・ウィショー演じるサムは心優しき殺し屋で、初対面のヘレンにも挨拶を忘れない律儀な子(笑)。
匿っている中国大使の娘に差し入れとしてチョコレートケーキとシャンパンを買ってくるような生活感のなさもあったり。
恋人への断ち切れない思いや仕事の失敗を引きずってるような、弱い部分が隠し切れてなくてとても魅力的。
サムと手を結ぶ若手女殺し屋コンビ、ウィリアムズとエレノアも
この二人だけでスピンオフ作れそうなくらいキャラが立ってて楽しい。

そして、ヘレンのボスであるリードが「ハッピー・バレー」のサラ・ランカシャーだったり、
サムを殺し屋としての雇い主レニーが「哀れなるものたち」に出演してた記憶も新しいキャサリン・ハンターだったり、
脇を固めるベテラン女優勢も存在感あって見応えがある。
このドラマ、政治家以外裏社会のボスはみんな女性なのがかっこいい。最高!

あとは、ロンドンのクリスマスの雰囲気がたっぷり楽しめるのも魅力。
冬のロンドンは凍れるけど、見てると恋しくなっちゃうなぁ。
このパーティーはサマセットハウスだなーとか、この楽器屋はフォイルズの向かいにある…とか、
サムの元彼の家はショーディッチだなーとか、自分もそこにいるかのような気持ちになってしまう。

ロンドンが舞台のスパイもので、ベン・ウィショーが殺人事件の真相を探るというと、
ついついロンドン・スパイのことも思い出しちゃいます。
BBC TWOで放送した後はNetflixで配信してたし… 再配信してくれればいいのにね。
「ロンドン・スパイ」はベン・ウィショー演じるダニーがかなり孤独に追い込まれて可哀想だったので、
今回、仲間やボスが多くて何だかホッとします。

そんなわけで、後で追記するかもしれませんが、第2シリーズ配信も決まっているようだし(やった!)
12月のクリスマスシーズンにぴったりのドラマなので、
まだ見ていない英国ドラマ好きは12月中に必ず見るように!!

Keira Knightley Comes to TV as a Covert Spy in Christmas Thriller Black Doves

Keira Knightley Comes to TV as a Covert Spy in Christmas Thriller Black Doves

Watch the series now.

Netflix Tudum

 

 

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