啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

尾瀬の花ー最終回「キンロバイ」と「ヒツジグサ」

2012-09-14 09:35:42 | 山野草


今朝は重大なミスをして、知人に迷惑をかけてしまった。今日、谷川岳の馬蹄形縦走に参加させてもらう予定だった。メールの読み違いで、私は15日の午前3時に集合し出発するものと思い込んでしまった。今朝、5時前に携帯のコール。嫌な予感がした。受けると何回もコールが入っている。ドキッとした。もう、登山口から歩き出していると言う。お詫びの仕様も無かった・・・・。メールで出発時間は確認したのだが、日付けは思い込んだままだった。

「キンロバイ」はバラ科キジムシロ属の小低木。キジムシロ属は世界に500種類ほどあると言うが、木本の種はただ1種類だけだと言う。笠ヶ岳の山頂直下の岩だらけの急斜面にへばりつくように咲いていた。夏に花が梅に似た5弁の花を咲かせるのでこの名が付いている。葉は長丸の小さなもので、茎が地面を這うように低いため目立たない。

「ヒツジグサ」はスイレン科スイレン属の水生多年草。地下茎(水中の)から茎を伸ばし水面に花と葉を1個付ける。尾瀬ヶ原の山の鼻から竜宮へ向かう池塘(ヨッピ橋から山の鼻への戻りにも)で、小さく可愛い白い花を咲かせていた。水芭蕉に慣れてしまった今では、こちらの方が可憐に感じるかも・・・。花径は3-4センチ。ガク片が4枚あり、花弁は10枚ほど。


未の刻(午後の2時)に花が咲くので名が付いたと言う。ただ、ネットで調べると朝から晩まで咲いているのだそうだ。カミさんと尾瀬ヶ原を訪ねたのは8月の下旬。竜宮に向かう木道脇の池塘では蕾しか見られなかった。「少し時期が早い?」と思っていた。未の時間の前後だと思うが、帰りの木道沿いではあちこちに咲いていた。

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尾瀬の花「オオバノトンボソウ」と「マルバダケブキ」

2012-09-13 08:50:55 | 山野草

尾瀬の花も残り少なくなっている。名前の判らない花が残ってしまい、調べるのに苦労する。最後まで特定できないものもできてしまう。残念だが、判らないものは“来年にとっておく”か“そのままメディアの中にデータとして残すか”・・・・だ。ブログに載せて教えてもらうと言う方法もあるのかもしれない。今日のオオバノトンボソウも調べるのに苦労した・・・最初はホソバノトンボソウとネット上で見つけ確信していたが、調べるにつれてなんだか違う・・・!!再調査でこの名に決めた。信頼度は80%。異義ありの方・・・・お教え下さい。

「オオバノトンボソウ」はラン科ツレサギソウ属の多年草。写真を撮った場所が定やかでないが、笠ヶ岳に向かう登山道脇の草原のような気がする。ミズチドリやハクサンチドリの花びらが散った直後の姿??などと思ったが、変わった形をしていたのでカメラに収めた。

草丈は30-60センチ。葉はラン科らしい笹葉状で、下の2,3枚が広くなり、上に行くほど細い。花期は6-7月だという。角張った茎の先のほうに薄い黄緑色のラン科らしい花を10-30個ほどつける。距(花の基部が後ろに膨らんだ部分で、蜜などが溜まっている)が細く長く、後ろに伸びている。菜なの姿をトンボに見立て、下部の葉が大きく広いことから名が付いているようだ。

「マルバダケブキ」はキク科メタカラコウ属の多年草。草丈は40-100センチほどの大型。根出葉は長い葉柄があり、フキとにている。伸ばした茎の先のほうに鮮やかな黄色尾花を5-6個つける。深い林の中のやや湿った場所でよく見かける。

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「チョウジギク」と「ゲンノショウコ」

2012-09-12 08:34:36 | 山野草

昨夕は雷鳴と猛烈な雨。日照り続きだったので嬉しいが、なんだか不気味な降り方に思えた。“夕立ではなく、熱帯地方のスコールのような降り方。利根川水系の取水制限が出たが、当地でも「節水への協力要請のメール」が市から届いた。届いた途端の土砂降り・・・。昨日午前中に、ダイコンやカキナなど種を蒔いた。夕方になったら寒冷紗(野菜を虫の食害、温度の変化や風などから守るため、トンネル状に畝を覆うもの)を掛けようと思っていたが、処置する前に大荒れの状態。“蒔いた種が流されていなければ良いが・・・。

「チョウジギク」はキク科ウサギギク科の多年草。尾瀬ヶ原の見晴~赤田代に向かう木道沿いに小群生していた。花茎が白い綿毛のようなもので覆われており、花の部分よりこちらの方が目立つ。やや薄気味悪いが、初めて見る種でだったので喜んだ。

花期は8-10月。キク科であることを連想させる花の部分は径で1センチ弱、長さが1・5-2センチ。ただし、キク科らしい舌状花は無い。茎の先に白い毛の生えた独特の花柄を出し6-9個の花を咲かせる。よく見ると茎にも縮れ毛が密生している。キク科であり香料を採る「チョウジ」の花の形に煮ているのでこの名が付いたと言う。

「ゲンノショウコ」はフウロソウ科フウロソウ属の多年草。尾瀬ヶ原の見晴で水場となっている脇に咲いていた。薬草として知られた植物で「実際に(胃腸に)効く証拠」と言うことで名が付いているのだそうだ。イシャイラズの別名もあるそうだ。効用は消化器系から冷え性まで多彩。

花期は7-10月と幅があるようだ。草丈は20センチほどだったが、40センチぐらいまで伸びるという。葉は手形に切れ込みがあり、葉の脇から出す花柄の先に2個の花を咲かせる。花弁は5枚で、花径は1センチほど。花の色が赤紫のものと、白く見えるタイプがある。上高地では赤い花が多く、白花も混ざっていた。概して西日本が赤紫で、東が白っぽいという。

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「トモエシオガマ」と「アキノキリンソウ」

2012-09-11 08:50:49 | 山野草

昨日、ブロッコリーとハクサイの種をポットに蒔いた。今日も33度Cの猛暑が予報されているが、少し曇っており涼しいので、ダイコンなど種蒔きをしたいと思う。畝を作って1週間ぐらい間隔をおいて種を蒔くのが普通のようだが・・・まだ3日目。マッ・・・いいか!!と例の調子である。

「トモエシオガマ」はゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草。笠ヶ岳への登山道脇だったか尾瀬ヶ原のどこかでか・・写真を撮った場所を忘れてしまったが、尾瀬のどこかで撮ったものだ。草丈は20-50センチほど。葉は先が細く尖る羽形で、縁に小さなギザギザが入っている。

花期は7-8月。花は紫色で茎の先に3-4個から7-8個の花冠が巴状に咲く独特な形をしている。

「アキノキリンソウ」はキク科アキノキリンソウ属の多年草。尾瀬ヶ原の木道脇では8月下旬からあちこちに見られ、オヤマノリンドウとともに秋の訪れを告げていた。数日前に歩いた黒斑山でも登山道脇に多く見られたがもう終わりかけていた。

山地家丘陵の日当たりの良い場所に自生しており、花期は8-11月。総状に黄色の花を多数つける。

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浅間山の外輪山「黒斑山」(2404M)と「蛇骨岳」(2366M)

2012-09-10 09:42:08 | 登山

何回か連絡を取り合ったが、お互いに都合が付かず久し振りとなった知人との山行。行き先を黒斑山と決めたのは2日前。暑いので“ある程度標高が高く、適度な手応えのある山”。アプローチに車で何時間のかかるのは考えモノ。と、言うことで浅間山の外輪山の黒斑山に決めた。今回で3回目となるが、もう大分前のことで記憶も確かでない。単独で歩いた山では2番目だったような気がする。浅間山が微かに見える程度の曇り空だった。2回目は会社の友人と・・。真近でニホンカモシカに見つめられた記憶が残っている。

「黒斑山」(2404M)は浅間山の西北にあり、標高差で推定300メートルほどU字型に深く掘れ込んだ湯の平高原を挟んで対峙する外輪山。深い崖下に見下ろす湯の平の緑、山頂に向け上部は草一本生えていないようなガレまくった山頂が荒々しく、噴煙を吐く浅間山が壮大な景観を演出している。私の写真技術で雄大な景観は表現できそうにない。


車坂峠の登山口から登りは中コースで黒斑山頂経由で蛇骨岳まで行き、トーミの頭ー槍の鞘ーシェルター(噴火時の避難所)の表コースで降りるコースに決める。高峰高原一帯は、植物分布の豊富なエリアを構成しているが、黒斑へのコースも夏の花の名残りとリンドウやアキノキリンソウなど混じり、植生の豊かさを感じさせられる。ノンビリと景色を楽しみながら登ると、表コースと合流する尾根に着いた。雄大な浅間山と切れ落ちた崖の下に湯の平の高原がひろがる。

急なガレた登山道を上がると大きな岩がピークのトーミの頭。蛇骨岳から仙人岳など外輪山が連なっている。ホシガラスの賑やかな鳴き声に押されながら25分ほどで黒斑山の山頂に着いた。人が多く混雑しているので、蛇骨岳を目指す。

途中には「クロマメノキ」や「ブルーベリーの原種のような木」の実が熟しており、つまみながら歩く。コケモモはまだ未熟。シラタマノキも白い実をつけている。小さなアップダウンを繰り返し約30分。岩がピークとなっている蛇骨岳に付いた。北側には薄く雲がかかっていたが、嬬恋のキャベツ畑や集落か広がっていた。コーヒー無しの昼食でノンビリとしたあと下山した。

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「ソバナ」と「ヒメシャジン」

2012-09-08 07:28:21 | 山野草

似ていて、分類が難しい植物がいっぱいある。「キオンとオオハンゴンソウ」「アヤメとハナショウブ」「オタカラコウとメタカラコウ」・・・etc。今日の尾瀬に咲いていたソバナとヒメシャジン、ツリガネニンジンなども区別が大変。“ソバナは葉を千切ると白い液が出る”“ヒメシャジンは花柱が花の長さより長く、飛び出している”などと、ネット情報がでている。ただし、種によって変化が大きいものがあるし、生育環境によって外形や色など違っていることも多い。葉や花の形状、草丈、生育環境など参考にしながら、図鑑やネットで調べているが、間違っていることもありそう。間違っていたら、是非ともご指摘を・・・・。

「ソバナ」はキキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。鳩待峠から山の鼻に下る登山道で、下りきって平坦になった辺りの草叢から濃い青紫色の可愛い花が、頭1つ飛び出して咲いている。花冠が下向きなのが良い!?草丈は50-100センチと大型の花で、葉は茎に互生し、下部の葉には長い葉柄がある。ナ(菜)がつくだけに、若芽は山菜として食用になると言う。花期は8-9月。青紫色の円錐に近い釣鐘形の花を下向きにつける。

「ヒメシャジン」もキキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。亜高山ー高山帯の岩の多い場所などに自生しており、草丈は低いものが多く10-40センチ。葉は互生し細長く先が尖り、縁に小さな鋸歯。葉の幅が細いものに“ホソバヒメシャジン”というのがあるそうで、写真の個体はホソバタイプかもしれない。

花期は8-9月。花冠は紫色で釣鐘形。花柱(雌シベで先端と子房をつないでいる部分)が、花の先端と同じかやや飛び出しているのが特徴。見分けのポイントになるが「ソバナとは区別できるが、ツリガネニンジンも同じだがらややこしい」・・。ソバナより高い場所に咲き、草丈が低いのがシャジンと思っている。


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「サワギキョウ」と「イワショウブ」

2012-09-07 10:32:48 | 山野草

先月の20日過ぎ。尾瀬ヶ原はサワギキョウとオゼミズギクが満開。木道沿いにノンビリと14キロほど散歩したが、濃い紫と黄色が目立っていた。湿原は夏の混雑が一段落。竜宮の手前で来た道(木道)を振り返ると“青い空、至仏山。山の鼻に長く伸びる木道上に誰も姿が無い”静かな尾瀬が広がっていた。

「サワギキョウ」はキキョウ科ミゾカクシ属の多年草。濃い紫色の花が妖艶と言えるほどに美しいが、毒草としても知られていると言う。「若葉を煮て水にさらし、味をつけて食べる」と紹介している書き込み(NET)もあれば「麻酔薬に使ったこともあるが、有毒で危険」という話も。

花期は8-9月。濃い紫色で深く五裂した唇形の花を茎の上部に総状に咲かせる。花びらは上下に別れ上は羽のように二裂し、下側が三裂している。草丈は30-100センチぐらい。

「イワショウブ」はユリ科シマセキショウ属の多年草。今の時期に湿原や湿り気のある草原を歩くと、全体的に白っぽく見えるが、一つ一つの花をよく見ると中央部に淡い紅色がかった小さな花を総状につけた可愛い花が、頭1つ飛び出して咲いている。花期は8-9月。


草丈は20-40センチ。葉は根生しアヤメに似た線形。茎にも小型の葉が1-2枚付いている。湿原や草むらの中から花の部分が飛び出して見えることが多く、葉の形状は余程注意しないと確認できない。
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金精峠から「根名草山」(2329M)

2012-09-06 09:38:33 | 登山

“熊避けの鈴”を普段はつけていない(笛など一応は持っている)のだが、昨日は何か嫌な予感がしたのでカミさんから拝借。熊出没のニュースが増え、奥利根や奥日光は熊が多い地域と聞いている。そして何よりも、あまり登山者が入り込まない山だから・・。まして平日。幸いにも??熊にも猪にも会わず、静寂の中で快適な山歩きを楽しんだ。

コース=金精トンネル(駐車場)→(30分)金精峠→(40分)温泉ヶ岳分岐→(50分)旧・念仏平小屋→(15分)念仏平小屋→(40分)根名草山山頂→(45分)念仏小屋→(50分)温泉ヶ岳分岐→(25分)温泉ヶ岳往復→(60分)トンネル駐車場
※休憩時間を除く。表示時間は目安。


「根名草山」(2329M)は日光白根山の北、男体山など日光連山の北西にあるひっそりとした山。金精トンネルを群馬側から抜けたところに駐車場があり、ここが登山口。気温は15度C程で風があり寒く、長袖に着替える。大昔の峠まで30分、さらに温泉ヶ岳の分岐までがいきなり急登。歩き出して間もなく半袖に着替える。意地間ほどで分岐についた。

夕立の心配があり、登ったことのある温泉ヶ岳は後回しで、先を急ぐ。細い笹が茂った急な下り道でトラバース。高度を下げるのは残念だが、先日登った女峰山や太郎山など日光連山が美しい。オヤマノリンドウがちらほら。針葉樹の樹林をだらだらと登り返す。先行者の踏み跡が微かにのこっているが、鹿か猪か判らないが蹄の跡もある。借りてきた鈴が心強い。ときおり見える白根山や日光連山の円形が唯一の楽しみ。こんなに花が咲いていない山も少ない。



念仏平の避難小屋は15分程度先に移転していた。新しい避難小屋で小休止。白根山が間近に迫って絶景。地図の表示時間よりかなり早く、40分ほどで山頂に着いた。地図の表示は古い小屋からの時間のようだ。山頂からは遠く会津駒ケ岳、樹林越しに燧ケ岳をはじめ日光連山が望め、じっくりとコーヒー付きで早めの昼飯を楽しんだ。帰路では雨の心配も無く、温泉ヶ岳まで足を伸ばした。途中で出会った人は単独の2人だけ。静かな山だ。いつか、この道で奥鬼怒の山か温泉まで歩いてみたいものだ。
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「クルマユリ」と「イブキジャコウソウ」

2012-09-04 08:41:54 | 高山植物

今日も33度Cの予報。朝晩は涼しさも感じられるが、土砂降りになったり蒸したりとなんだか妙な天気。明日は金精峠から歩く予定にしているが、雷と大雨だけは遠慮したいもの。奥日光の辺りは、今“雷雨が一番多い地方”なのだとか。

「クルマユリ」はユリ科ユリ族の多年草。草丈は30-80センチほど。茎の中央に6-10枚ほどの葉が輪生しているのが特徴で、その上に3-4枚がまばらにつく。葉の形から名がついている。写真は笠ヶ岳の南面の草原で撮ったもの。深い草むらから花の部分だけ飛び出していた。本州中部以北の亜高山から高山帯に自生する。高山植物。

花期は7-8月。茎の先端に一個から4-5個ぐらいまで赤橙色の花をつける。6枚に見える花びら(花被片)は、裏に付きそうになるほど反り返るのが特徴。中央部には赤黒く見える斑点がある。花径は3-4センチ。鱗茎は米粒状だという。ユリ根として食べられ、鱗茎を米粒のようにはがし、ご飯に炊き込んだりするそうだ。薬効もある。

「イブキジャコウソウ」はシソ科イブキジャコウソウ属の小低木。至仏山の尾根で撮った写真。悪沢岳の尾根沿いの岩場などでも見かけており、高山植物だと思うが、場所によっては海岸沿いの岩場から自生するという。茎は細く地面を這い枝を3-15センチほど直立させる。花期は6-8月。枝の先端に短い花穂をつける。花は紅紫色の唇形。小さくてよく見ないと判らないが、上部は2裂し、下唇は3裂している。

1つの花は6-7ミリと小さいが、岩場の隅に群れて咲くと賑やかに見える。伊吹山に多く芳香があるので名が付いているという。

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「キンコウカ」と「ツリガネニンジン」

2012-09-03 08:31:03 | 山野草

“グレイノマド”を気取る?友人のオッサン(失礼!?)というか先輩が、70日間に及ぶ北海道の旅を終えて帰宅したというメールが届いた。グレイノマドとは余り聞き慣れない言葉だが「銀髪の放浪者」とでも言うのだろうか。仕事をリタイアしたあと悠々自適な車旅を楽しんでいる人のこと。詳しくはこの友人が書いた「クルマ旅大全」(発行所=地球丸)を参照してください。“知床旅情”が加藤登紀子でヒットした年か、その前の年に15日間周遊したのが一番の思い出。ユースホステルでは森繁久弥の曲で皆が歌っていた。大雪のお花畑と羅臼岳への憧れは今でも持ち続けているのだが・・・

「キンコウカ」はユリ科キンコウカ属の多年草。亜高山から高山の湿地に自生する。この花は笠ヶ岳南面のお花畑、登山道脇に小さく群生していた。7月の20日過ぎに至仏に登った時は咲きかけだったが、8月上旬にはピークとなっていた。6枚の花被片(花の外側の部分)が平行に開き、小さな星形に煌いて見える。一つひとつは地味なのだが、群生すると賑やかで、湿原や草原を黄色にキラキラと演出する。

花期は7-8月。草丈は20-40センチほど。葉は根生しアヤメに似ており細い笹形。
黄色い総状の花を下から順に開花させる。大分前だが、大清水から鬼怒沼山に行ったとき、鬼怒沼の湿原に一面に咲いていたのが忘れられない。至仏山ー笠ヶ岳では湿地だけでなく登山道脇などにも小群生があちこち見られる。



「ツリガネニンジン」はキキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。草丈は30-100センチほど。「変種が多い」と図鑑などにも書かれているが、シャジンの仲間などと見分けが難しい。私は、3-5枚の葉、数段に分かれて咲く花ともに輪生しているのがツリガネニンジンと思っている。花期は8-10月。淡い紫色で釣鐘型の花を下に向け輪生して咲かせる。1つの花は長さが10-15ミリほど、径が7-8ミリ。
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