12月に入り、やっと私と子供たちが住むアパートが決まりました。
来月空くというので、手付けを支払いました。
さ来年には長男も高校受験です。
できるだけ早く落ち着いた環境を整えてやりたいと考えました。
籍だ養育費だ言う前に
とにかくまず、あの一家の顔を見ずにすむ場所へ移動。
当時の私には、それしか考えられませんでした。
この時、私の祖父はすでに亡くなっていました。
前回の件が終わった直後のことでした。
今回、とうとう家を出ることになるわけですが
生きていたら何と言うだろう…。
女教師相手で「けだもの」なら、未亡人だと何だろう…?
生きていたらぜひ聞いてみたい。
しかし、祖父をまた嫌な目に遭わせなくてすんで
ホッとしていました。
「ある日突然実行する…」
その日のことを考えるとワクワク。
荷造りやゴミ捨ても、ばれないように少しづつ進めていた時
義母が検診で引っかかっていることを知りました。
去年も結果が良くなかったのに
なんだかんだと言って精密検査を受けず
今回も自覚症状が無いと言って数ヶ月…
何かの間違いにしようとしていました。
風邪などの軽い病気は大好きで
大騒ぎして病院に飛んで行く人でしたが
深刻なものは、なかったことにする気満々です。
一応よくある対応…
「早く検査して、安心したほうがいいよ」
と薦めましたが
「仲人を頼まれているから、責任が…」
と言います。
我が身を犠牲にしてまで他人のために責任を負うなど
義母の辞書には絶対ありません。
来年1月に神戸で行われる結婚式に
仲人として義父と出かけるのが、ただ単純に楽しみなのです。
義母の三大ハッピー…
「おしゃれ・お泊まり・注目される」
がセットで詰まっているからです。
よそのキューピットができる身の上じゃないだろ…
しかし、義母の微妙な変化には心当たりがありました。
料理の味付けが変わり、怒りっぽくなっていました。
怒る回数が増えたというか、着火点が変わってきたのです。
それだけのことですが、病人の多い家で育ったので
なんとなく気にかかるものがありました。
…この家の奴らはおかしい…
前からわかっていましたが、この時が一番でした。
義父に大きい病院へ連れて行くよう頼みましたが
ぐだぐだと言葉を濁して逃げられました。
義姉に言うと、いつもの
「私は家を出た者だから」
夫は「そういうことは親父の役目だろう」
しまいには三人それぞれ
「検査して、何ともなかったら無駄足だ」
なんとまあ、薄情な…と腹を立てましたが
考えればそうではなくて、現状が変化するのが怖いのです。
家族四人、未来永劫不死身だと信じているのです。
仕方がないので、嫌がる義母を引っ張って
紹介された遠くの病院へ連れて行きました。
付き添って来た者の宿命として
私は医師の説明を一人で聞く羽目に…。
結果は癌でした。
しかも進行していて、すぐに手術しないと危ないそうです。
義母にはポリープということにして、年内に決行です。
義母は、ポリープくらいだったら1月以降に…
と医師に頼んでいましたが、聞き入れてもらえず
がっかりして帰途につきました。
仲人が…神戸が…
助手席でうわごとのようにつぶやく義母を横目に
葛藤していました。
じき他人になるんだし…
でも一宿一飯の恩義が…
あの様子じゃ誰も看病しないだろうしなぁ…
人として…どうよ…
その日のうちに、アパートを解約しました。
来月空くというので、手付けを支払いました。
さ来年には長男も高校受験です。
できるだけ早く落ち着いた環境を整えてやりたいと考えました。
籍だ養育費だ言う前に
とにかくまず、あの一家の顔を見ずにすむ場所へ移動。
当時の私には、それしか考えられませんでした。
この時、私の祖父はすでに亡くなっていました。
前回の件が終わった直後のことでした。
今回、とうとう家を出ることになるわけですが
生きていたら何と言うだろう…。
女教師相手で「けだもの」なら、未亡人だと何だろう…?
生きていたらぜひ聞いてみたい。
しかし、祖父をまた嫌な目に遭わせなくてすんで
ホッとしていました。
「ある日突然実行する…」
その日のことを考えるとワクワク。
荷造りやゴミ捨ても、ばれないように少しづつ進めていた時
義母が検診で引っかかっていることを知りました。
去年も結果が良くなかったのに
なんだかんだと言って精密検査を受けず
今回も自覚症状が無いと言って数ヶ月…
何かの間違いにしようとしていました。
風邪などの軽い病気は大好きで
大騒ぎして病院に飛んで行く人でしたが
深刻なものは、なかったことにする気満々です。
一応よくある対応…
「早く検査して、安心したほうがいいよ」
と薦めましたが
「仲人を頼まれているから、責任が…」
と言います。
我が身を犠牲にしてまで他人のために責任を負うなど
義母の辞書には絶対ありません。
来年1月に神戸で行われる結婚式に
仲人として義父と出かけるのが、ただ単純に楽しみなのです。
義母の三大ハッピー…
「おしゃれ・お泊まり・注目される」
がセットで詰まっているからです。
よそのキューピットができる身の上じゃないだろ…
しかし、義母の微妙な変化には心当たりがありました。
料理の味付けが変わり、怒りっぽくなっていました。
怒る回数が増えたというか、着火点が変わってきたのです。
それだけのことですが、病人の多い家で育ったので
なんとなく気にかかるものがありました。
…この家の奴らはおかしい…
前からわかっていましたが、この時が一番でした。
義父に大きい病院へ連れて行くよう頼みましたが
ぐだぐだと言葉を濁して逃げられました。
義姉に言うと、いつもの
「私は家を出た者だから」
夫は「そういうことは親父の役目だろう」
しまいには三人それぞれ
「検査して、何ともなかったら無駄足だ」
なんとまあ、薄情な…と腹を立てましたが
考えればそうではなくて、現状が変化するのが怖いのです。
家族四人、未来永劫不死身だと信じているのです。
仕方がないので、嫌がる義母を引っ張って
紹介された遠くの病院へ連れて行きました。
付き添って来た者の宿命として
私は医師の説明を一人で聞く羽目に…。
結果は癌でした。
しかも進行していて、すぐに手術しないと危ないそうです。
義母にはポリープということにして、年内に決行です。
義母は、ポリープくらいだったら1月以降に…
と医師に頼んでいましたが、聞き入れてもらえず
がっかりして帰途につきました。
仲人が…神戸が…
助手席でうわごとのようにつぶやく義母を横目に
葛藤していました。
じき他人になるんだし…
でも一宿一飯の恩義が…
あの様子じゃ誰も看病しないだろうしなぁ…
人として…どうよ…
その日のうちに、アパートを解約しました。