「私」はNZやオーストラリア
によくある、ホテル兼アパー
トメントの鉄筋コンクリート
の高層ビルの下層にいます。
(※イメージとしてはこんな場
所。次男がこういう所に住ん
でいるので馴染みがあります)
「私」はそこに住んでおり、
近所で火事が起きたのを知り
つつも、ちょっと離れていた
ので仕事を続けていました。
ひと段落ついて外を見ると、
隣の低層の建物にまで類焼が
及んでいて、建物の角が熱を
帯びて赤くなっています。
「これはまずい」
と慌てて貴重品をまとめ、不
在の夫の代わりに夫の引き出
しを開け印鑑2本を取ります。
ロビーに降りるとスタッフは
みな出払って誰もおらず、ソ
ファーには何人もの若い住人
が、スマホをのぞき込みなが
ら所在なげに座っています。
近くには彼らの荷物が無造作
に並んでいて、見ようによっ
てはガイドの迎えを待ってい
る観光客のように見えます。
「火が隣まで燃え移っている」
と伝えても、アジア人留学生
らしい彼らは曖昧にニヤニヤ
して、動こうとはしません。
助けが来るか、鎮火するかを
待っているだけのようです。
「私」はどこからか庭で使う
ようなホースを見つけ出し、
ロビーにあった水道につなぎ
隣に向かって水を撒き始めま
した。建物は鉄筋ではなく、
モルタルのような燃えやすい
建物でした。正面の1室はす
でに窓がなく、室内には原爆
雲のようなキノコ型のグレー
の煙が立ち込めていました。
ちょうどそこに知り合いのN
さんがやって来たので、ホー
スをつなげた水道を全開にす
るように頼み(ホースが抜ける
と困るので全開にしていませ
んでした)、キノコ雲の傘に向
けて思い切り放水しました。
その頃には消防車も隣の建物
に一斉に放水しており、火は
じきに消し止められました。
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私の夢に出てくるホテルは、
幽体離脱中の身の安全(身体
がないのに💦)を確保できる
夢の宇宙ステーションのはず
なのに、そこが火事の危機
必死で消火活動をしました
しかし、どこか落ち着いても
いて、仕事を終えてから避難
の準備を始めたり、夫の印鑑
が実印と三文判と知りつつ、
「もう日本国籍もないのに、
こういうものっているの」
とリアルに考えていました。
さらにほとんどが中国人のア
ジア人留学生の受け身ぶりに
唖然としつつも、非難の気持
ちは微塵もなく、人は人、自
分は自分と消火に励みます。
独りだと思っていたところに
「何かお手伝いできますか」
と日本人のNさんに声を掛け
られたのは心強かったです。