11月7日の新聞で、放送倫理検証委員会なるものの存在を初めて知った。
NHKの「クローズアップ現代」での、「やらせ問題」に関する記事だ。委員会が出した番組への意見は、正しい指摘だった。
「報道番組で許容される演出の範囲を、著しく逸脱した表現と、言わざるを得ない。」「番組は、NHKのガイドラインに、著しく違反している。」。
公共放送の名にふさわしくない、報道や番組が多くなったNHKに、ここまで意見の言える委員会があるとは、思ってもいなかった。
しかし、この後がいけない。著しい逸脱と、違反のある番組を許したNHKに、総務省が文書で注意したり、自民党の幹部が説明を求めたりしたことを、「政権による放送への圧力」と断じた非常識さだ。
朝日新聞に始まり、NHKの偏向報道に、多くの国民が忌わしさを感じている、昨今である。国民の意識を、反日の中国や韓国へ傾かせたり、国の安全を傾かせたりするような、おかしな報道に対し、政府や与党議員が関心を持つのは、当然の話だ。放送法に違反した者を厳しく処罰すべきと、私は常々に思っている。
政府や与党議員の行為に、そこまで文句をつけるのなら、有識者と言われる委員諸氏は、政府が注意を喚起する前に、自らNHKの番組審査をすべきでなかったのだろうか。国民のため、報道を検証するのが役目なら、どうして正しい動きをした総務省や、自民党議員を批判するのか。
よくよく調べてみると、何てことはない。この委員会は、身内を守る組織体でしかなかった。
「平成15年に、NHKと民法が、言論・表現の自由の確保や、放送による人権侵害の被害救済などを目的に、放送界の第三者機関として設けた。」と、設立目的がこれである。笑わせてくれるではないか、悪党どもの集団が、仲間内で選んだ人間が、自らを検証するというのだ。
どうして詐欺師が、仲間の詐欺師を裁けるというのか。これでは、オリンピックのデザインを審査した委員が、みんな仲間で構成されていたのと、同じ構図だ。
だから、こうした愚にもつかない政府批判が、最もらしい記事になり、そして国民が騙される。「政府の横暴は許せない。」と、お花畑の人間たちが、意を強くするというわけだ。
平和な日々でなら許せる茶番劇も、中国や韓国、あるいは同盟国アメリカにだって、気を許せなくなった今の国際情勢下では、とても看過できない組織だ。
この有識者と言われる委員諸氏が、どんな人物なのか。ネットで調べてみた。
委員は10名ほどいるらしいが、は3名しか表示されていない。調べてみて、二度ビックリだ。こんな人間のどこが有識者なのかと、首をかしげさせられた。ネットで調べた情報を、一人ずつコメントなしで引用する。
[ 川端和治氏 ]
昭和20年生まれ。弁護士。朝日新聞社コンプライアンス委員会委員。
元第二東京弁護士会会長。元日弁連副会長。日本年金機構理事。
[ 是枝裕和氏 ]
昭和37年生まれ。映画監督。テレビディレクター。
主にドキュメンタリー番組を制作。立命館大学客員教授。早稲田大学教授。
[ 香山リカ ]
昭和35年生まれ。本名は非公開で、ペンネームを使用。
精神科医。立教大学教授。「九条の会」に参加。
反戦・平和を主張。福島瑞穂氏や辻元清美氏と親しい。
以上である。
しかもこの委員会は、NHKの所有するビルの最上階に部屋を用意され、NHK等の民放から、月々の報酬を支払われていると聞く。心ある人なら、ネット情報を見ただけで、この委員会のいかがわしさが理解できるだろう。そして思うだろう。
「まさに、日本のマスコミ業界は腐っている。」