悲惨な北朝鮮の実情を、金賢姫が落合氏に語ります。戦後教育で育った息子たちには、彼女が説明する北朝鮮が理解できないはずです。そんな国が本当にあるのかと驚くのが、せいぜいでしょう。
国民の自由を奪い弾圧し、気に入らなければ強制収容所へ送り、二度と戻れないにようにし、最後は殺してしまう。金一族が世襲で支配する北朝鮮は、中国と並ぶ国民弾圧の独裁国家です。
そんな北朝鮮を賞賛してやまない日本人たちの言葉を、紹介しようと思います。金賢姫の話に驚く前に、現在の日本にはとんでもない馬鹿ものがいると、こっちの方に驚いてもらいたくなります。以前取り上げた事例なので、根気よく過去のブログを探し見つけました。
息子たちが、戦後日本の狂気とも言える実情を理解してくれればと、そんな気持ちで探しました。
〈 北朝鮮を賞賛してやまない日本人たち 〉
1. 立命館大学名誉総長 末川博氏 ( 『 金日成伝記』への書評 )
「人類のながい歴史のなかで、それぞれの民族や国家は、波瀾興亡をくりかえして きたが、」「現代における奇跡といってもよいほどに、驚異的な発展をとげて、」「栄光と勝利に輝いているのは、朝鮮民主主義人民共和国である。」
「かって幾世紀かの間、内憂と外患のために苦しんできた朝鮮民族は、」「いま金日成首相を天日と仰いで、社会主義国家としての基本路線をまっしぐらにつきすすみ、」「 ゆるぎない基盤を築きあげている。」
「まさに金日成首相は、百戦錬磨の偉大な政治家であるとともに、国際共産主義運動と労働運動の、卓越したリーダーである。」 「この伝記は、ありきたりの記録ではない。」
「世界史上にもまれな、民族解放闘争を勝利へと導いた、」「人間金日成将軍の、感動あふれる一大叙事詩であり、」「輝かしい朝鮮 近代史であり、人類の良心とも希望ともいえる不滅の人間ドラマである。」
2. 作家 小田実 ( 昭和60年、雑誌のインタビューで語った意見 )
「北朝鮮には、あの悪夢のごとき税金がない。」「食料は、ほとんど完全に自給自足できる国だ。」
「北朝鮮の社会を見ていると、それはあたかも働き者の一家で、」「みんなが懸命に働いていて、一家の頂に、" アポジ " (親父 )として、金日成さんがいる感じだ。」
「北朝鮮は、ものすごい管理体制の中で蓄積したから、去年くらいから、ものすごく豊かになった。」「これから、韓国との差がものすごく出てくる。」
税収無しで国家は成り立たないという、基本知識の無い氏は、北朝鮮が別の形で税を徴収していることに気づきませんでした。自給自足の国が、どうして生活必需品や食料品を、厳格な配給制度にしているかについても、疑問を抱きませんでした。国民圧政の欠片さえ感じ取れず、能天気な印象を述べています。
「北朝鮮の、経済建設のテンポはもの凄い。」「鉄、電力、セメント、化学肥料や穀物の、一人当たり生産高は、」「日本を凌ぐと政府は言っている。」「深夜の街で、酔っ払いなど一人も見かけない。」「深夜の道を歩いているのは、夜勤へと急ぐ労働者だけだ。」
4. NHKの解説委員 寺尾五郎 ( 昭和33年 テレビでの解説 )
「昭和61年になれば、一人当たり生産額で、北朝鮮が日本を抜くでしょう。」「日本が、東洋一の工業国だと自負していられるのは、」「せいぜい今年か、来年の内だけである。」
今回も金賢姫のインタビューに触れないまま、スペースが無くなりました。次回は、彼女が語る北朝鮮を紹介します。日本人の学者、作家、朝日新聞特派員、NHK解説委員たちの愚かな意見と比較し、じっくりと読んでください。