ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

やっぱり移民!外国人労働者という嘘

2018-11-29 18:29:32 | 徒然の記

 クーリー氏の「非聖戦」を読み終えたところで、久しぶりにチャンネル桜の動画を見ました。

 「やっぱり移民!外国人労働者という嘘」という、タイトルで、三時間の討論番組でした。法案成立前の動画で、7人の出席者による激しい反対論が述べられていました。内閣府大臣政務官の安藤裕議員は、現職であるだけに歯切れの悪い批判論でしたが、他の6名は、安倍総理への不信と怒りを、そのまま言葉にしていました。

 いつもなら、安倍氏を擁護する水島氏までが、「安倍総理に抗議のデモをする。」と、言い切りました。一番厳しい批判をしていたのは、三橋貴明氏でした。

 「今度の参院選では、安倍自民党に投票するのを止め、共産党でも、立憲民主党でも、国民民主でも、どこでもいいから野党に入れたらいいんです。」

 この極論にはさすがに司会の水島氏も、眉をひそめ、三橋氏を宥めていました。「非聖戦」を読みつつ、私が危惧していた「移民政策」つき、ここまで激論があっていたとは知らなかったので、意外感に打たれました。

 「安倍総理は、経済界の意向に添い、安い労働力を国内に入れるため、国民を騙した。」「やっていることは移民政策なのに、移民ではないと誤魔化している。」「在日問題ですら、解決できない政府が、さらに異なる宗教の異民族を、際限もなく入れようとしている。」「いまでも、全国の各地で、イスラム教徒の団地、中国人だけのマンションが出来て、地域住民とのトラブルが起きている場所がある。」

 「生活習慣の違う、言葉も通じない外国人が固まって暮らし、それを放置している自治体と政府が、これ以上の外国人を受け入れるというのでは、社会の崩壊を容認することにつながる。」

 出席者の意見を要約するとこのようなもので、私の危機感と重なっていました。「非聖戦」を読んでいた私は、「麻薬」や「武器」の流入にも警戒していますが、出席者の思いは、そこまでは至っていないようでした。安倍内閣による「移民政策」が、日本社会の崩壊につながると、一目で、誰にでも分かりますから、麻薬や武器の流入について、語る必要もなかったということてしょうか。

  「アメリカも、ドイツでも、フランス、イタリア、イギリスでも、移民受け入れ反対の政党が、国民の支持を得て躍進し、欧米の各国が移民反対の方向に動いている時、どうして日本だけが逆のことをするのか。」

 「首相の訪中に従い、500人の経済界の人間が中国を訪れ、中国への投資や、労働者の受け入れを話し合っている。」「500人の人間は、国を崩壊させるバカ者ばかりだ。」「目先の利益しか考えず、日本を破壊する人間だ。」「会社の名前と、行った者の名前を公表すべきだろう。」

 「日本のマスコミは、移民反対を言うと、政党でも個人でも、すぐに極右と決めつけて報道する。」「自分の国を守ろうとする人間にまで、極右のレッテルを貼ってしまう。」「共生社会とか、日本の国際化とか、何か良いものであるような報道しかしないから、国民が危険を感じなくなる。」

 深刻な、しかし無視できない意見が出席者から述べられ、今後、どうすれば良いかという議論に入りました。

 「国際情勢を知らない議員や、勉強をしない政治家たちに問題がある。」

 「議員にばかり責任を押しつけず、何も働きかけをしない国民も、大きな原因だろう。」「国民の多数が反対の声を上げれば、選挙の票が欲しい議員は、嫌でも真剣になるはずだ。」

 「国民に、世界の事実を報道しない、マスコミの方が問題だ。」「マスコミが、多民族国家が素晴らしいという調子で、国民に伝えるから、本当のことが理解されない。」

 まさに議論は小田原評定で、収集のつかないまま、意見が飛び交いました。反論されると意地になる出席者がいて、刺々しい雰囲気にもなりました。しかし私はここに、国難の実態を見たという気が致しました。

  信頼していた総理が、国を破壊する政策を強行しだした。総理を変えようとしても、自民党内に、変わる政治家が見当たらない。自民党に票を入れず、野党に投票したら、安倍政権どころでない反日の政党が、もっと酷い日本破壊に走る。政権与党も対する野党も、日本の国と国民を忘れ、政争の愚を繰り返すばかりだ・・。

 訪問される方たちに、私は問いかけます。親であり、祖父母である私たちは、混沌としたままの日本を、可愛い子供や孫たちに譲り渡して良いのでしょうか。こんな日本を残したまま、あの世へ行ってよいものでしょうか。年寄りは年寄りなりにできることを、命のある限り、頑張るのが本当でしょう。私たちの前に、立派な手本となるご先祖がおられます。

 現在の私たちの平和な日々のためには、尊い命を捧げてくれた、沢山のご先祖がいます。前にも後ろにも進めず、世界では孤立気味の日本ではありますが、こんな国難に弱音を吐いてはなりません。蒙古襲来の時より、幕末、明治、大正、昭和と、ご先祖は、幾たびもの国難を乗り越え、戦後の平和な日本を作ってくれました。70を越えれば私たちは、何年かしたら、望まなくともあの世へと旅立ち、ご先祖様の仲間入りをします。

 ならば年配者は、三橋氏のような短気を、起こしてはなりません。安倍自民党には票を入れず、共産党でも、立憲民主党でも、国民民主でも、どこでもいいから野党に入れたら良いと、自棄っぱちになる気持は分かりますが、そんな短慮は子供や孫たちを思えばできません。

 議論の中身を、もう一度振り返ってみましょう。「移民政策」を阻止できない原因として、出席者たちは、大きく三つをあげました。

  1. マスコミ   2. 政治家   3. 国民 

 ならば今一度、日頃私が提案している政策の実施に、賛同していただきたいものです。緊急度の高いものから述べますと、何といっても、国民に事実を伝えない反日マスコミへの対策が、一番目に来ます。テレビや新聞や雑誌が、毎日毎日、洪水のようなニュースや情報を、国民に届けています。情報をもう少し節度のあるものにし、捏造や偏向が減らせれば、国民の意識が変わります。

 次に来るのが、政治家です。反日の政治家を駆除し、国を大切にする政治家が、声を上げられるようにしなくてはなりません。共産党支配の中国や、独裁国家北朝鮮のように、有無を言わせない強権で実行したら、日本の社会は返って混乱いたします。法治社会にふさわしい方法で、ゆっくりと、しかし断固として、解決の道へ踏み出さなくてなりません。それが、いつもする私の三つの提案です。聞き飽きた方も、もう一度読んで頂けたら、幸いです。

  1. NHK役員の二重国籍禁止法

  2. 国会議員の二重国籍禁止法 

  3. 電波オークション法 ( 国籍条項は必須条件)

  国難の日本で、安全保障のため、国会議員と、公共放送の役員の二重国籍を禁止することは、差別という次元の低い話ではありません。また電波オークションは、すでに何度かブログで取り上げましたが、国民の財産である電波を、ただ同然に国から賃借し、濡れ手に泡のぼろ儲けをしている、テレビ業界を正し、相応の使用料を支払わせ、国庫に入れなくてなりません。
 
 平成22年の数字ですが、もう一度このデータを見て下さい。

      支払っている電波使用料  各社の事業収入    収入に占める使用料の割合

  N H K   21億1600万円     6,800億円       0.31%

 日本テレビ    4億9600万円     2,580億円       0.19%

 テレビ朝日    4億7500万円     2,106億円       0.23%

 T B S     4億8600万円     2,111億円       0.23%

 テレビ東京    4億6400万円        919億円         0.50%

 フジテレビ    4億8200万円     3,282億円       0.15%

 他地方局    14億8200万円      1兆355億円        0.14%

 計 (128局)    60億192万円        2兆8157億円       0.21%

 
 たった21億円の使用料を払うだけで、NHKは毎年6800億円の収入を上げています。私たち国民の目から見れば、これは不当な「あぶく銭」です。この莫大な利益から、年収1300万円と言われる、社員の給料が払われています。立派な社員もいるのでしょうが、反日・左翼の偏向ニュースを垂れ流す彼らに、こんなとんでもない給料を払い続けていいのでしょうか。わが国では、正規社員になれず、パートやアルバイトで過酷な仕事をしている若者が、平成29年現在で、2,036万人います。彼らの平均年収は300万円前後と言われています。
 
 働いても暮らしが楽にならず、結婚もできない若者の増加は、今や社会問題にまでなっています。それなのにNHKの社員が、新入社員も含め、国民からふんだくった受信料で、高給を保証されています。反日のニュースや番組を作り、国益を損なっているNHKの社員が、高給を取っている理由がどこにあるのでしょう。NHKを代表して説明しましたが、民放各社の利益も、まさに濡れ手に泡のぼろ儲けです。各社はこれで、有名タレントや解説者を、これもまた高給で雇い、反日のニュースや解説をさせています。
 
 今では誰でも知っていることなので、私も遠慮なく言えますが、この業界の大きな利益に政治家が群がり、分け前にあずかり、彼らの特権を温存させてきました。自民党も野党も関係なく、既得権益の議員が沢山いて、反日マスコミの存続を図っています。だから、ここにメスを入れますと、日本のマスコミは間違いなく、公正で、客観的な報道へ方向転換します。
 
  ここまで自民党の政治家が実行できれば、国民は覚醒します。腐れ朝日が日本中に展開した「お花畑」も減少し、その分お目出度い日本人が減っていきます。あとは、私たちのような、国を思う年寄りたちが、せっせと「愛国のブログ」を書き続ければ、国民は忘れていた歌を思い出します。
 
 「世界のどこへ行っても、自分の国を愛せない人間はいない。」「ご先祖様を敬う人間は、家族を大切にする。」「自分の家族とご先祖様と、国を愛する人間は、これを守るため、命を捧げる。」
 
 これが、敗戦以来、73年間、私たちが忘れていた、心の歌です。
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非聖戦 - 9 ( 国民を守るための「憲法改正」 )

2018-11-27 20:03:34 | 徒然の記

 クーリー氏の『非聖戦』を、読み終えました。陰鬱な謀略と殺人の話ばかりでしたから、うんざりしましたが、この間「ねこ庭」を訪問された方の少なさを知りますと、誰にとっても不愉快なブログだったのだ納得しました。

 迷いもなく人間を殺傷する非情な諜報機関や、自己顕示欲の強い独裁者による、人命軽視の政争は、今の日本では縁のない話です。策略や陰謀や、無差別殺人など、そんな話の好きな人が、私の周りには少ないのだと分かりました。

 11月16日の千葉日報では、森田知事が「介護人材確保」のため、ベトナムへ出発したと報道されていました。記事の一部を紹介します。

 「知事は出発前に成田空港で取材に応じ、国会で審議中の、外国人労働者受け入れ拡大とも関連する、介護人材の必要性について、本県でも喫緊の課題なので、ベトナムから更に来てほしいが、問題が生じないよう希望者や学生の意見を、現地でしっかり聞きたいと強調した。」

 観光PRと人材確保のため、知事がトップセールスへ向かうと、千葉日報社が前向きな評価をしています。のんきな記事です。何ヶ月にも渡り、外国人労働者の受け入れ拡大に関し、国会での論戦が報道されていますが、私のような心配は誰もしていません。 

  アフガン紛争以後、大量に流出した兵器と麻薬密造ルートの弊害は、クーリー氏の説明によると、すでにフィリピンにまで波及しています。フリピン国民の84.1%は、カトリック教徒で、カトリック以外のキリスト教信者が、6.2%、イスラム教徒はわずか4.6%です。

 そのわずかなイスラム教徒の中に、さらに一握りのアフガン帰りの戦士が加わり、フイリッピンの政情不安の原因となっているとのことです。

 ベトナムでは80%が仏教徒ですが、カソリック、プロテスタントがいて、これに少数のイスラム教やヒンドゥー教を信じる国民もいます。森田氏のように警戒心もなく、いらっしゃい、いらっしゃいでは、50年100後に千葉県は、泣く目にあう気がしてなりません。

 351ページで、イスラム過激派の攻撃により、アメリカの駆逐艦の爆破事件が語られていました。これについてブッシュ大統領が、9.11の「同時テロ」同様、日本のカミカゼと似た手口だと非難しています。

 今月初めに読んだ、山本裕司氏の『アメリカの正義に惑わされるな』の中にも、似た文章がありました。

 「無差別テロ」の殺人者と「特攻隊」の戦闘を、同じ目線で語ってはならないと、あの時山本氏を批判しました。今回は米国人の記者の叙述なので、同じには扱えませんが、これを翻訳したNHKの記者は、何の疑問も抱かなかったのかと疑問を覚えました。

 だから抗議の意を込めて、この部分を翻訳した人物の名前と経歴を紹介します。

 第11章担当 岩崎俊夫

  東大法学部卒。NHKで社会報道、国際報道を担当。ワシントン支局特派員、海外業務部長を歴任。現在NHK情報ネットワーク専門委員。

  私なら「後書き」の一部にでも、「無差別テロ」の殺人者と「特攻隊」の戦闘は、同じものでありませんと、注記します。最初からそれをする気がないのでしょうから、NHKの記者を軽蔑します。立派な肩書きがあっても、日本人の魂を失った人物は、「獅子身中の虫」でしかありません。

  残忍な叙述の多い本を読む間中、私の念頭を離れなかったのは、「自衛隊員」のことでした。手に手に武器を持った過激派兵士が、100人も200人も現れたとき、国民を守ってくれるのは「自衛隊」しかありません。ロケット砲や機関銃を撃ちまくられたら、警察の手には負えません。

  「自衛隊」の将軍や隊員たちが守ってくれると、簡単に考えていましたが、憲法が現在のままである限り、彼らは迅速な行動が取れません。

 自衛官は有事となれば命令に従い、戦闘行為に従事します。国内法や、戦時国際法で定められた要件を満たしていれば、敵兵士を殺傷しても殺人罪や傷害罪に問われることはありません。

  しかし要件を満たしていなければ、敵兵を殺傷した彼らは罪に問われます。具体的に言うと、上官の命令があった場合や、止むおえない緊急事態や正当防衛でなければ、敵を攻撃できません。危険を感じて先に攻撃するのは、正当防衛にならないからです。

 国連軍の一部として海外に派遣された自衛隊員は、危険が発生すると一部始終をカメラに収めています。むやみに発砲したのではないという証拠がなければ、国内に帰った時裁判にかけられるからです。

 国民の安全を守るため、もし自衛官が敵兵を殺しても、日本の反日活動家が「人殺しだ」と訴えれば、裁判にかけられます。戦闘行為については、他国がしているように「軍法会議」で扱い、一般の殺人事件とは別の扱いが必要ですが、日本では普通の裁判所が殺人事件として審議します。

  本を読むまで、日本に軍法会議のないことに関心を持っていませんでした。しかしそれは、大きな間違いでした。日本の現状を考えますと、戦場で敵を倒した自衛官は、そのまま無罪になりません。反日左翼の弁護士がつき、反日左翼の裁判官となれば、隊員の反撃行為が無罪となる難しさが分かります。

 発足から60年以上がたつ自衛隊ですが、憲法の規定のため政府内や国会で、軍法会議と軍法の整備が議論されることはありませんでした。参考のため、条文を紹介します。

 〈 第七十二条 〉

  すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。

  特別裁判所は、これを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。

  すべて裁判官は、その良心に従ひ、独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。

 当然のことが、正しく書かれているように見えますが、この文言が自衛隊員の敵への反撃行為をしばり、国民の命を守れなくしています。反日左翼学者に分かるけれど、一般国民には分からない悪意の法律文です。

 ここで述べられている「特別裁判所」の中に、「軍法会議」が含まれていますが、説明されないと分かりません。

 憲法第72条が自衛隊員たちを縛っていることを、隊員たちは知っているはずですが、戦後の学界と法曹界は反日左翼の人々が支配しています。保守の学者が意見を述べても、マスコミが取り上げませんから、国民は問題の所在を知らないままです。

 憲法を改正しなければ、自衛隊員たちは国民の安全が守れません。敵を前にしながら、隊員たちは自分の身の安全も守れない状況に置かれています。

 「彼らが命がけで、任務についているのを知りながら、守られている国民が黙ったままで良いのでしょうか。」

 最後に言いたかったのは、この言葉です。

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非聖戦 - 8 ( アフガニスタンのテロ組織と「日本国憲法」 )

2018-11-26 19:45:31 | 徒然の記

 『非聖戦 』の、260ぺージです。悪文には慣れましたが、内容の残酷さには慣れません。訪問される方のため、残りの表題を紹介します。

 第八章  ロシアの苦渋  ( ロシアにおけるベトナム戦争と呼ばれる、アフガン侵攻後、治癒の兆しが見えない、その重い後遺症を明らかにする。) 

  「アフガニスタンの重い後遺症」「麻薬犯罪と軍部の腐敗」「紛争、テロ、そしてスティンガー」と、説明が続きます。
 
 ロシアで、アフガン戦帰りの兵士は「アフガンツィー」と呼ばれました。過酷な戦場から戻った彼らは、米国のベトナム帰還兵と同じく、国民からは「沈黙」と「無関心」で迎えられました。ひどい時には、侮りさえ受けました。
 
 彼らは、自分たちの誇りと権利を守るため、組織を作り、ブレジネフを批判し、ゴルバチョフにも矛先を向けるようになります。つまり社会の根幹を揺るがす、一大勢力となったのです。
 
  第九章 広がる汚染  ( 聖戦へ戦士を送り出した国々は、十年後に手痛いしっぺ返しを受けた。 兵士たちが、武器と過激なイスラム主義を持ち帰ってきたのだ。) 

 「エジプトのイスラム主義者たち」「アルジェリアのイスラム主義者たち」「チュニジア、モロッコのイスラム主義者たち」 について、説明されます。

 オサマ・ビン・ラディンの思想を思い出してもらえば、彼らがどれだけ強力な破壊分子となったかが、よく分かります。前回のブログから、引用します。

 「彼は、イスラム法の復権だけが、イスラム世界を正しい道へ導き、社会主義、共産主義、民主主義、国民主義、汎アラブ主義などは、打倒されるべき対象であると唱える、イスラム原理主義の信奉者でした。」

 またアメリカに関しては、

 「アメリカ人はどこへ行っても、世界の大泥棒であり、最悪のテロリストであると見られている。、と言う主張を持っていました。」

 「仲間と力を合わせ、アラブとムスリムの世界から、欧米、とくにアメリカの影響力と権益を駆逐したいと考え、アメリカに協力するサウジの王族も、いつか権力から引き摺り下ろし、壊滅させるという敵対心を燃やしていました。」

  それぞれの国へ戻った戦士たちは、イスラム原理主義者の目で自国を眺め、激しい怒りを燃やす人間になります。彼らは一人一人が熟練したテロリストで、果敢な戦士でしたから、目障りな人間を殺し始めました。

 1997 ( 平成9 ) 年に、エジプトで発生した外国人観光客襲撃事件が、その一例です。58人の観光客と4人のエジプト人を、無差別に虐殺しました。首相の暗殺をしたり、各地で爆破事件を起こしたり、騒動は現在も尽きません。

  資金の援助をしているのは、ビン・ラディンの組織と言われていますが、中東には、過激派のテロリストを支援する組織が多数あり、麻薬の密造組織も生きていますから、終わりのない紛争が続いています。

 パキスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタンなど、国境を接した多くの国の事件が際限なく語られています。

 一番嫌悪を覚えのは、1996 ( 平成8 ) 年に、アフガニスタンの首都カブールを攻略した時、タリバンの指導者たちが実行した残酷な処刑です。彼らは、アフガニスタン最後の共産主義者ナジブラ大統領を、公開処刑しました。処刑に先立ち、大統領の公開去勢まで行いました。キリスト教の魔女狩りと同じく、過激な信仰は人間の理性を失わせてしまいました。

 こういう国の話を読んでいますと、日本の素晴らしさと有難さが、肌身に染みます。それだけに安倍政権が、安易に「移民政策」を進めていることに、危機感を覚えます。

 他の民族を悪人と決めつけているのでなく、彼らは彼らの価値観で、正義を実行しているのですが、その正義は、日本人の正義と違ったものであり、相容れないということを知らなくてどうするのでしょう。

 大量の移民を入れるのなら、治安維持と安全保障の体制を先に作り、国民には世界の現実を教育しなくてなりません。人種と宗教が違えば、一旦生じた対立が、簡単に消えないという事実を教えるべきです。韓国がする憎悪の批判と攻撃にさえ、政府も国民も対応ができていません。

 「真心と誠意で、世界の人を受け入れましょう」「おもてなしをしましょう」と、善意のキャンペーンも大事でしょうが、「国民の安全」と「社会の平和」を維持する知識がさらに大事です。

 これを阻害しているのは、やはり憲法です。「日本人だけが悪者だった」「日本人だけが間違っていた」と、謝るしかできない卑屈な国民を育てたのは「憲法」です。

 安倍政権のまま、今の政治家たちのままで、大量の移民を受け入れると、国民全部が犠牲者となります。だから今晩も、同じ主張をします。

 反日の国会議員と、反日マスコミへの対応策・・ここから始めなくては、後が続きません。

  1. 国会議員の二重国籍禁止法制定
  2. NHK役員の二重国籍禁止法制定
  3. 電波オークション法制定 ( 国籍条項必須 )

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非聖戦 - 7 ( 『非聖戦 』の意味と、日本国憲法 )

2018-11-25 20:25:49 | 徒然の記

 『非聖戦 』の、228ぺージです。あと151ページですが、依然として悪文です。

 1989 ( 昭和64 )年に アフガン紛争が終わった後、この戦争が欧米諸国と中東の国々に、取り返しのつかない爪痕を残しました。氏が語る負の遺産は、次の二つです。

 1. 利に聡い人間たちが金に目が眩み、味方だけでなく、敵勢力にも、お構いなしに兵器の横流しをしたため、おびただしい兵器と弾薬が、過激派組織の手に渡ったこと。

 2. 莫大な戦費の調達のため、麻薬の製造、密売ルートが複数箇所に作られたが、紛争後もそのまま残り、多くの国民を苦しめていること。

 昨日読んだ79ページは、「黄金の三角地帯」と呼ばれる、パキスタンとアフガニスタンにおける麻薬のシンジケートに関する説明でした。

 本来の「黄金の三角地帯」は、東南アジアのタイ、ミャンマー、ラオスの山岳地帯にある、世界最大の麻薬密造地帯を指しますが、アフガン紛争以来、新たに作られた麻薬密造地帯はこれを凌ぐ規模になりました。

 CIAの秘密資金だけでなく、サウジの王室からも、同額以上の金が武器調達のため注ぎ込まれました。中東諸国の国家予算に匹敵する金額が、反ソのための聖戦費用として、惜しげもなく使われました。

 アフガン紛争後に大小様々の過激派集団が、現在でも、その武器で殺し合いをしていると、薄々聞いています。ソ連をメインの敵として戦いながら、同じイスラムがスンニ派とシーア派で殺し合い、同時に穏健派と過激派も戦っていますから、中東を知らない者には、全体がどうなっているのか掴めません。

 しかしこれだけは、分かりました。

 ・敵対勢力への激しい憎しみと怒り

 ・家族と仲間への愛

 ・多額の金をめぐる欲望が絡み合い、想像のできない騒乱が起きている。

 ・しかも、先が見えない争い。

 更に麻薬の密造が行われ、ここでまた多額の闇資金が動き、泥沼の戦いが続いています。日本でも時折麻薬摘発のニュースが流れ、ヤクザのボスたちの動きを知らされますが。パキスタンやアフガニスタンの三角地帯の話は、桁が違います。しかも同じアメリカのCIAと、麻薬捜査組織が敵対し争うというのですから、いっそう頭が混乱します。

 『非聖戦』と、氏が本の名前をつけた理由が、ここに来て分かりました。麻薬をめぐる陰謀と汚い金にまみれている戦争は、「聖戦」であるはずがないと、どうやらそう言っているようです。

  「1989 ( 昭和64 )年以後の、新しい聖戦はエジプト、アルジェリア、フィリピン、ニューヨーク、パリ、その他のムスリムセンターなど全世界に広がり、激しさを増している。」

 「オサマ・ビン・ラディンらは、依然としてその資金を、供給し続けていた。彼らは世界のテロリズムを、民間人の手による大事業に変えてしまった。」

 「この過程で生まれている最大の脅威は、聖戦と暴力の資金源が、麻薬の栽培、精製へと、世界的な密売の方向を辿り始めていることだ。麻薬の大きな流れが、アフガニスタンとパキスタンから、ヨーロッパ、アメリカ、極東へと向かい始めた。」

 「これはコカインと同様、数百万の人たちを病に陥れ、死に至らしめるものだ。麻薬商人やその仲間を大金持ちにするが、結局は、数百万の生命を破壊した、アフガン紛争の直接の結果である。」

  麻薬を武器として利用する計画に関し、レーガン、カーター、ブッシュ、クリントンと、アメリカ大統領の名前が出てきます。ケーシーCIA長官、仏対外情報機関長官ドラマッシュによる密談も書かれています。

 麻薬王アフリディー、タリバンなど、多くの人名と組織名が、麻薬との関係で説明されます。詳述されるほどややこしくなり、私の理解を不可能にしました。

 ここでまた、素朴な疑問に戻ります。

  「本を訳したNHKの記者たちは、どんな思いで作業をしたのでしょうか。世界ではこんなことが、日常茶飯時に行われていると日本人に伝えたかったのでしょうか。それとも、日本でも同様のことが既に行われているのだと、お人好しの国民に、知らせたかったのでしょうか。」

 本が出版されたのは平成13年、ちょうどアメリカで「同時多発テロ」が発生した年です。ビン・ラディンは、まだ米軍の手で殺されていません。NHKの記者たちが、現在の日本を考えるため、貴重な書として出版したという気概はどこにも見当たりませんでした。

 私はこの本を読んでいますと、日本国憲法の前文が浮かんで参ります。

 「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、我が国全土にわたって、自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって、再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」

 「日本国民は、恒久の平和を祈念し、人間相互の関係を支配する、崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」

 「われらは平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を、地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。」

 「われらはいづれの国家も、自国のことのみに専念して、他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は普遍的なものであり、この法則に従うことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信ずる。」

 昭和21年に、マッカーサーから示されたこの前文を持つ憲法を、政府は受け入れました。72年が経過し読み返しますと、やはりこれは「戦争をした日本が悪かった。」「日本は反省しなければならない」という、トーンで書かれています。

 氏の著作を翻訳しながら、NHKの記者たちは、疑問を抱かなかったのでしょうか。「果たして日本以外の諸国民は、平和を愛する諸国民なのか。信頼するに足る、公正と信義を有しているのか。」

 「国際社会は、果たして平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を、地上から永遠に除去しようと努めているのか。」

 「われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して、」「他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、」

 あたかも日本が、自国のことだけに専念し、他国を無視してきたような書かれ方をしていますが、これで良いのかと、NHKの記者たちは疑問を抱かなかったのでしょうか。

 「わたしたちは、二度と過ちを繰り返しません。」

 終戦の日の一連の行事の中で、広島市ではこの言葉が常に読まれます。一般市民への原爆投下という、無差別殺人をしたのは米国なのに、広島市民自身が謝っています。

 「何もかも、戦争をした日本が悪かったのです。間違っていました。」と、原爆を投下した、残忍なアメリカに頭を下げています。

 憲法の前文と広島の句碑の言葉は、戦勝国に膝を屈した卑屈な文です。日本は正しかった、間違っていなかったと、居直れと言っているのではありません。必要以上の反省をやめ、歴史の事実を見直そうと提案しています。アメリカが、ソ連をアフガン紛争の泥沼へ誘い込んだように、当時の日本はソ連とアメリカによって、底なしの消耗戦へ誘導されたという事実も、知る必要があります。

 息子たちに言います。現在の日本では、敗戦以来、反日左翼の人間が政界、学界、法曹界、マスコミで、戦後利得者として居座っています。

 彼らが生きてる間は、「憲法改正」は困難だろうと思います。少しずつ、ネットの情報が広がり、若い人々が日本の過去を見直し始める時がきたら、「憲法改正」が可能となります。

 NHKの記者たちのように、ケーリー氏の著作を翻訳しても、なにも矛盾を感じない者もいますが、多くの日本人は、そうでありません。

 何時かきっと息子たちが、日本を取り戻そうと考える人の仲間になってくれるだろうと、期待しています。

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非聖戦 - 6 ( やはり、安倍総理の「移民政策」批判 )

2018-11-24 21:26:47 | 徒然の記

 クーリー氏著『非聖戦 』の172ぺージです。379ページの本ですから、やっと三分の一進みました。

 この辺りになりますと、英国の諜報員だった「ジェームス・ボンド」の、スパイ映画さながらの叙述になります。ソ連の覇権を崩壊させるため、アメリカが中心となり、アフガニスタンを舞台に激しい戦闘を展開します。

 米国の大統領とCIAが画策し、中東諸国の大統領、首相、王様、将軍、企業家、銀行家など、国のトップを巻き込んだ話になります。盗聴、略奪、収賄、誘拐、殺人が、当然のように行われ、国のリーダーたちが、本当にこのような悪事に加担するのだろうかと首を傾げたくなります。

 本を訳したNHKの記者たちは、どんな思いで作業をしたのでしょう。世界ではこんなことが、日常茶飯時に行われていると、国民に伝えたかったのでしょうか。それとも、日本でも同様のことが既に行われていると、お人好しの国民に知らせたかったのでしょうか。

  平成13年の9月11日、アメリカで起きた同時多発テロ事件の首謀者として、ブッシュ大統領が激しく非難したのが、オサマ・ビン・ラディンでした。大規模な捜索活動にもかかわらず、彼を拘束できないまま、10年が経過しました。しかし平成23年の5月、パキスタンの地方都市に潜伏する彼をついに発見し、殺害しました。

 深夜の時間帯にもかかわらず、米国の複数のメディアが、ビン・ラディンの死亡ニュースを報道し、その約一時間後、オバマ大統領が全国テレビ中継で公式発表をしました。

  今回は著者が語る、ビン・ラディンの人となりと、活動の一部を紹介し、息子たちの目覚めを促したいと思います。

 「人種」と「宗教」が対立すると、どんなに残酷なことが行われるかを知って欲しいからです。安倍政権と、安い労働力を求める企業家たちの浅慮が、やがて日本に及ぼす厄害について、警鐘を鳴らします。

 「イエメンに起源した、世界最大の建設会社である、ビン・ラディン王朝について語ることは、問題の国際的な性格を理解する上で、助けになるかもしれない。」

 「オサマ・ビン・ラディンの父である、ムハンマド・ビン・ラディンは、この王朝を築いた、イエメン人である。」

 「アラムコのレンガ職人から出発した、ムハンマドは、懸命に節約して金を貯め、小さな建設会社を作った。慎ましい仕事から始めたが、やがてサウド王家のための、宮殿の建設を手がけることとなった。」

 「彼の好機は、外国資本の撤退後に訪れた。サウジ王国、湾岸首長国、ヨルダンで、大きな道路、空港、その他のインフラ建設に、彼は次々取り組んだ。ムハンマドは、世界中から優れたた技術者を呼び寄せ、瞬く間に巨大な資産を築き上げた。そして彼は、富と同様、信心深さでも敬意を払われた。」

 「しかし彼は、ビジネス用の自家用飛行機事故で不慮の死を遂げ、彼の息子の一人である、オサマ・ビン・ラディンが後継者となった。彼の指導で、グループの名声は保たれ、巨大プロジェクトに意欲的に取り組んでいった。」

 つまり彼は私が誤解している、二代目の坊ちゃんでなく、やり手の経営者でした。彼は一族の資産をさらに増大させ、自分の相続分も膨らませたのです。彼に転機が訪れたのは、1981 ( 昭和56 ) 年でした。CIAのケーシー長官と、サウジ政府の協力者が、アフガン戦争のための、秘密資金の提供者を探し求めていました。この時、ビン・ラディンのグループ企業は、すべてに役立つ会社としてリストに加えられました。

 彼は、CIAとの関係を持ちましたが、他の者たちのように、武器や人質の取引仲介で、金儲けをすることはしませんでした。むしろ彼は、自身の資産と会社の資金を、アフガン戦に集まってくるアラブの志願兵たちのために使いました。募集、輸送、訓練のための、金銭的支援です。

  彼の建設会社が、聖地メッカとメディナの、神殿の建設と改修に携わっていたので、CIAとサウジの情報省は、ビン・ラディンのリーダーシップを理想的なものとして見ていました。彼はイスラム教を信ずる、敬虔なムスリムとして知られていましたが、実際は過激思想の持ち主でした。

 彼は、「イスラム法の復権だけが、イスラム世界を正しい道へ導き、社会主義、共産主義、民主主義、国民主義、汎アラブ主義などは、打倒されるべき対象である。」と唱える、イスラム原理主義の信奉者でした。

 またアメリカに関しては、

 「アメリカ人は、どこへ行っても、世界の大泥棒であり、最悪のテロリストであると、見られている。」、と言う主張を持っていました。

 彼は仲間と力を合わせ、アラブとムスリムの世界から、欧米、とくにアメリカの影響力と権益を駆逐したいと考えていました。アメリカに協力するサウジの王族も、いつか権力から引き摺り下ろし、壊滅させると敵対心を燃やしていました。

 反ソのアフガン戦争を活用し、彼は聖戦を戦う「アルカイダ」と「イスラム救済基金」を組織しました。アルカイダ募集センターのネットワークを、サウジアラビア、エジプト、パキスタンに張り巡らせ、彼が組織する者の多くは、彼自身のような熱狂的なムスリム、あるいは勇敢な戦士たちに育っていく。

 だから彼は、アフガン戦争がソ連の敗北で終わり、ソ連邦が崩壊すると同時に、次の敵であるアメリカへの攻撃を始めました。

 ここで息子たちに言います。アメリカに従属している日本では、ビン・ラディンは憎むべきテロの指導者となります。罪もないアメリカ人を無差別に殺した、極悪人として断罪されます。しかし中東に住むイスラム教徒たちにとって、ビン・ラディンは英雄であり、殉教者です。欧米列強が、中東で行ってきた侵略の歴史を、イスラム教徒の側から見れば、そうなります。

 繰り返しになりますが、ここで又言います。「正義は、民族の数、宗教の数だけある。」「欧米の正義だけが、正義ではありません。」

 今はビン・ラディンとアメリカと、どちらが正しいかについて、語ろうと思いません。アメリカと、イスラムの側を離れ、「日本なら、どうするのか」という思考に立つ時、答えが出てきます。

 「日本にとって不都合でないものが、正義となる。」

 国際社会では、おそらくこれが答えです。国を守る軍隊もなく、憲法もない、今の日本にやれることは、じっと我慢の微笑外交しかありません。アジアの小国がするように曖昧な立場をとり、お茶を濁すしかありません。それを是としないのなら、いつもの考えになります。

 「正義が民族の数だけあるのに、なぜ日本人はいつまでも、東京裁判の正義を信じ続けるのか。」「どうして、独立国となるための、憲法改正をしないのか。」

 過激なテロリストは、オサマ・ビン・ラディンのように、普段は敬虔なイスラム教徒です。彼のような過激思想の人間が、日本への移民に混じっていたら、政府は発見できるのでしょうか。

 諜報機関のない日本に、他国は情報をくれません。アメリカを支持する日本人は、アラブの過激派から見れば、殺すべき敵です。そんなことは何も考えず、総理と自民党の議員はバカなのかと、今夜も私の言葉は同じです。

 明日も又、「非聖戦」を読みます。

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非聖戦 - 5 ( 安倍総理の「移民政策」への批判 )

2018-11-23 18:18:57 | 徒然の記

 平成20年福田内閣の時、中国が、尖閣諸島での領海侵犯を繰り返すようになって以来、日本では中国への嫌悪と敵対心が高まっています。

 反日マスコミも、尖閣に関する限りは親中の論調が薄れますが、保守の日本人は横暴な中国に怒りを露わにします。ネットを見ますと、中国を批判する情報が、溢れています。新幹線を走らせれば大事故を起こし、道路を作ればすぐに陥没するとか、悪意の書き込みが後を絶ちません。中国人は利己主義で、平気で嘘をつき、世界の嫌われ者だと悪口雑言が拡散されています。

 しかしクーリー氏の著作からは、別の中国を教えられます。日本の情報だけを見ていると、間違った認識をするという発見でもあります。短所ばかりを聞いて喜ぶのでなく、長所もきちんと知ることが大事です。息子たちのためには、たとえ嫌いな隣国でも、優れている点があれば伝えなくてなりません。クーリー氏が賞賛する中国に関する、三つの事実を、引用します。

 一つ目は中国が造ったシルクロードの、ハイウェイです。

 「西側からの旅行者は、中国からクンジェラブ峠で、パキスタンへ抜けるシルクロードを賞賛し、中国の道路建設技術の勝利と讃える。」「ハイウェイは、アフガン戦争開始直前の、1978 ( 昭和53 ) 年に正式に開通した。」

 日本のネットでは、中国の土木技術のレベルは、箸にも棒にもかからない杜撰さだと蔑視しています。韓国や北朝鮮と同様、何をやるにも大雑把で、手抜き工事が多いと悪口が書かれています。しかし、敵国であるソ連の機関紙イズベスチアは、中国が造ったシルクロードのハイウェイに関し、そんな批評をしていません。

 「新道路は、パキスタンに中国の武器を供給し、この地域全体に、中国の軍事的存在を打ち立てるという目的に、かなうものである。」「またインドのカシミール州だけでなく、インドに友好的なソ連、アフガニスタンなどの国々には、有害な手段として使われ得る。」

 二つ目は、このハイウェイを通じて、パキスタンへ送られた中国製の武器の話です。もっとも効果的な兵器の一つは、107ミリ12連砲ロケット発射装置でした。砲身だけ外すと一人でも操作可能となり、非常に有効な武器となりました。CIAは、これを本格的に中国で生産させ、アフガンゲリラたちが、大いに活用しました。

 首都カブールで生き残った住民は、中国製のロケットの破壊力への恐怖と、廃墟と化した町の記憶がいつまでも残ると言います。軍目的のものなら中国には、道路でも兵器でも、立派に評価される技術があるということです。

 最後は、中国人民解放軍の、勤勉さと誠実さの話です。パキスタンの軍統一情報部 ( ISI )の、ユサフ准将の証言です。

 「中国軍の補給作戦は、ブラウンが北京を訪問した一ヶ月後に、軌道に乗った。中国製の近接戦用銃、重機関銃、迫撃砲、無反動砲は、アフガンの反ソゲリラグループが、競って手に入れようとした。」

 「武器は中国からパキスタン軍に渡され、そしてアフガン、アラブ、最後には、アフガニスタンのムスリム義勇兵に渡る。」

 「一方、CIAがエジプトから買い付けた大量の武器は、実務的で、新式のものが多かった中国の兵器と比べ、サビついたり、全く使えないものがあった。何千箱も送られたという兵器や弾薬が、途中で盗まれ、密売され、最終地に着く時は、およそ半分になっていた。」

 「しかし中国は何千箱もの弾薬のうち、小さな一つが行方不明になっても、彼らはそれを探した。中国人は非常に丁寧で、あらゆる努力をした。CIAを含む、他の全ての供給者と比べて、なんという違いでしょうか。」

 親中だったアメリカの大統領は、ニクソン、ブッシュ、カーター、クリントンでした。私たち日本人が知らないだけで、アフガニスタン戦争以来、中国とアメリカは、軍事的な強いつながりを有し、アメリカの先端技術が提供されていました。日本のマスコミは、中国解放軍の装備が旧式で、近代戦では通用しないと報道しますが、もしかすると、これは「捏造報道」かも知れません。

 核兵器を有しているだけでなく、近代化された軍備が整っている事実を報道すれば、多くの日本人が驚き目を覚まします。

 「こんな危険な中国が隣にいるのに、いつまでも平和憲法でいいのか。」、こうなると、反日マスコミには都合が悪くなります。日本を憎み、日本の崩壊を願っている反日マスコミは、中国の実情を報道しません。

 これは私の独断と、偏見の主張かもしれません。米国記者のたった一冊の著書を読み、勝手な空想を述べるなと、日本の記者たちに反論されるかも知れません。しかしクーリー氏は昭和35年から、中東を専門に取材している記者です。この本の翻訳者たちは11名もいて、この内10人がNHKの記者です。彼らの誰も、氏の間違いや偏見を指摘していませんから、私の独断もあながち的外れではないとそんな気がします。

  さらに一歩進めて、私の推察を続けます。

 中国人を賞賛しているユサフ准将は、パキスタン人です。彼に言わせると、米国からの武器をアフガン、アラブ、そして最後に、アフガニスタンのムスリム義勇兵に渡るまで、中国人以外の者の手に渡ると、最後には半分になるとのことです。

 つまり彼らは、中国人よりもっと悪辣な人間たちだと、そういう話になります。日本人の目から見て、手に負えない中国人でさえ、素晴らしい人間になるのだとしたら、中近東の人々は、恐るべき民族ではないのでしょうか。

 私のブログの結末は、安倍総理と、自民党の「移民政策」への批判につながります。「移民でなく、一時的な労働力だ」という説明は、日本人には受け入れられても、中近東の人々には通じないはずです。彼らは、世界のどこへでも出かけ、そこで暮らし、自分と家族を守り、邪魔する者を容赦しません。そうしなくては、生きていけない精神世界での住人です。

 こうした異民族を、何の備えも知識もなく、大量に受け入れていたら日本はどうなるのか。「差別」「排斥」、「身勝手」と国民を責める前に、総理も自民党の議員も、本気で世界を見なさいと、叱咤せずにおれなくなります。

  「お花畑のひ弱な花」が踏み荒らされ、荒廃する日本が目に浮かびます。自民党の政治家には、国を憂える本物の保守がいないのでしょうか。

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非聖戦 - 4 ( 「軍事力均衡」の外交 )

2018-11-22 19:01:14 | 徒然の記

 ジョン・クーリー氏著『非聖戦 ( UNHOLY WARS )』の、105ぺージです。

 悪文に悪戦苦闘していますが、お陰で、新しい発見をさせてもらいました。「報道の自由」を自慢する日本のマスコミが、肝心の時には、「報道しない自由」を駆使しますから、多くの事実が国民に伝わりません。

 中国は、私たちが思っている以上に、国際政治にコミットし、欧米諸国とも関係が深いのだという事実を知りました。長くなりますが、氏の著書から、抜粋してみます。( 悪文は手直し、読み易くしています。)

 「アフガン聖戦 ( ジハド) 開始後の数年間、中国は反ソ連合に加わった。この決定をしたのは、アメリカとの融和を一歩ずつ進めた当然の結果であった。」「パキスタン政府の助力で、1971 ( 昭和46 ) 年に、キッシンジャーが秘密裏に北京を訪れた時から、真剣な協議が始まった。」

 「この流れは、カーター大統領時の国務長官、ハロルド・ブラウンが、1980 ( 昭和55 ) 年に、北京を訪れた時も変わらなかった。ブラウンは、アジアの巨人を、アフガン戦争に引き込もうとしていた。」「中国には、実力とビジョンを備え、慎重に資本主義世界に向かう鄧小平がおり、華国鋒の下で副首相をつとめていた。」

 「ブラウンは、強力な行政専門家チームを同行し、鄧、華国鋒、黄華外相、情報当局者と、4日間かけて会談した。会談後の記者会見では、中国の聖戦参加に関し、一言も漏らさず一般論に終始した。」

 「帰国後に、カーター大統領に報告を済ませたのち、彼は記者団に、中国との関係は同盟そのものとは言えないが、戦略的な協議をしたことを認め、我々には共通の利害があり、共同歩調を取るつもりだと語った。」

 ベトナムで勝利した、ソ連共産党は、カンボジアとタイにおける、中国の影響力を排除する作戦にかかっていました。これが、米国との共通の利害だと、著者が説明しています。

 中国とソ連は、同じマルクス主義を標榜していても、互いに覇権を譲りません。これがキッシンジャーの言う「パワー・オブ・バランス」であり、宗教や思想を超えた、「軍事力均衡」の外交でした。

 米国は、ソ連軍の動向を観察する強力な通信傍受施設を、イラン国内に2基持っていました。ソ連のミサイル実験と、衛星の動きを傍受するものでした。 しかしイラン革命でシャーが倒されると、この施設を失ってしまいました。ブラウンはこの時、中国側が極秘計画として、新疆地区の2箇所に設置を認めるところまで、話を進めました。両国の蜜月ぶりが、次の叙述でよく分かります。

 「中国の傍受施設創設により、ワシントンと北京の双方は、ソ連と中央アジアを盗聴するユニークな機会を得ることとなった。施設では、アメリカで技術訓練を受けた中国人が勤務し、事業全体はCIAの科学・技術部門の管轄下に置かれた。」

 忘れもしません。昭和53年の10月に、鄧小平が初めて日本を公式訪問しました。日中平和友好条約の、批准交換式に出席するためでした。それに先立つ3年前、鄧小平は当時の自民党幹事長保利茂氏に、こう語っていました。

 「我々は永久に覇を唱えない。率直に言えば、われわれのような遅れた国に覇を唱える資格などあるだろうか。」

 率直で、明るく、謙虚にも見えた鄧小平を、日本中が歓迎し、沢山の経済援助を約束しました。巨大な製鉄所を建設するなど、資金と人材とが官民を挙げて中国へ投入されました。ところが鄧小平は、一方ではアメリカと、とんでもない軍事同盟を結び、着々と軍事強化を図っていたのです。

 米中の親密な関係は、天安門事件が発生するまで続きました。

 天安門事件の直後、親中派のブッシュ大統領は、対中制裁を要求する議会の圧力に悩まされていました。彼は中国に強硬姿勢を軟化させようと、極秘に、スコウクロフト大統領特使を送りました。大統領の厳しい立場を説明され、特使との会談を終えた鄧小平が、申し出を拒絶した言葉がこれでした。

 「中華人民共和国の歴史は、中国共産党が人民を指導し22年間、抗米援朝を加えれば25年間戦争をし、二千万人以上の犠牲者を出してやっと勝ち取ったものだ。」

 「中国の内政には、いかなる外国人の干渉も許さない。中国では、いかなる勢力も、中国共産党の指導にとって代わることはできない。」

 こうして両国の関係が途絶えることとなり、傍受設備も閉鎖されました。天安門事件時の、鄧小平の言葉は、別の書物からの引用ですが、私たちはここでも、二つの重要な事実を学ばなければなりません。

 一つは世界の国々が、「軍事バランスの外交」の中で、敵対したり、協力しあったりしている事実です。このパワーゲームが、国際関係と言う名の現実です。軍隊もなく、情報機関もない日本は、現憲法を固持する限り、国際社会では、孤立したまま、都合よく利用されるだけで終わると、理解しなければなりません。

 多くの国は、敵対すると見せながら、秘密裏に協力したり、邪魔な他国を倒したりています。

 邪魔な強国が崩壊すると、今度は協力していた国が、敵対する相手に変わる。呉越同舟という言葉の通り、世界はいつもこんな動きを繰り返しています。私たちが、反日マスコミに惑わされている間に、もしかすると、日本包囲網が出来ているのかもしれません。

 米中戦争と騒がれている陰で、案外彼らの共通の敵は、日本である可能性があります。壊れたレコードのように同じ言葉を繰り返しますが、「憲法改正反対」と「女系天皇賛成」を叫ぶ勢力は、日本崩壊を狙っている外国の協力者です。

  今一つは、ブッシュ大統領を拒絶した、鄧小平の言葉です。ここには日本訪問時の、好々爺の鄧小平はなく、軍事大国となった中国の政治家としての、冷徹さがあります。

 中曽根、小泉総理以来、現在の安倍総理に至るまで、米国大統領との個人的な信頼関係が、日本の国際的地位を確固としているかのように語られますが、それが幻想に過ぎないということを、鄧小平が教えています。

 国を背負った政治家は、国益のためなら、個人的な友情など目もくれないのです。中曽根氏や小泉氏は、この個人的友情という甘い言葉のため、日本の国益を米国に吸い取られたことを、今の私たちは知っています。安倍総理が、ここに来てトランプ大統領と、プーチン大統領との、個人的信頼関係を語り、マスコミもそれを持ち上げていますが、国民は冷静な目で眺める必要があります。

 まして、「移民政策」まで実施されるとなりますと、これはもう、見過ごせない「日本崩壊」への道です。まだ半分も読んでいない、ジョン・クーリー氏の著書ですが、読むほどに、安倍政権の危うさを感じます。同時に、保守自民党の危うさであり、日本の危うさです。

 「天皇退位」についても、「女系天皇」の問題についても、「何ごとも、陛下の御心のままです。」と、ひたすら仰ぎ立てるN代議士のように、保守を自認する自民党議員の中には、愚かとしか言えない人物がいます。陛下のお言葉と聞けば、無条件に恐懼するのでは、国の守りに役立ちません。

  かって読んだ吉田松陰の言葉を、思い出してみましょう。

 「事成れば、上は皇朝の御ため、事敗れば私ども、首刎ねられるとも苦しからず。覚悟の上なり。」

 松陰の言葉ですが、とても真似のできない覚悟です。さらに、次のように説明されていました。

 「一般に忠誠心は、体制秩序への同調を意味しており、体制への無批判、服従、事なかれ主義となりやすい。」

 「松陰は青年期から、それを批判の対象としてきた。場合によっては、大不忠とみなされる行動に踏み切る事こそ、真の忠誠であるという逆説を、松陰ほど真剣に体験し、思索した武士は稀であったかもしれない。」

  松陰の行動は、しばしば藩の規制を乗り越えましたが、むしろこのような行動こそが、藩に対する真の忠誠であり忠諫だ、という意識に貫かれていました。N代議士のような保守は、体制同調の事なかれ主義であるに過ぎません。本物の保守は、やはり吉田松陰の中にあります。
 
 戦後の私たちが戻るとすれば、過去のどこまで遡れば良いのかと、そんな問いがあります。ある人は、明治維新の時まで戻るべきと言い、人物で言えば、福沢諭吉までだと主張します。しかし私は、吉田松陰まで戻るべきでないかと、考えています。
 
 氏は不遇のうちに、若くして亡くなりましたが、過激な思想家ではありませんでした。極論で若者を扇動するのでなく、現実を踏まえた条理を説きました。
 
 この国難の時、もう一度、吉田松陰を見つめ直そうと思います。この人物の歩いた道と、思想を辿れば、答えが見つかる気がします。しかし今の目標は、先ずこの書 『非聖戦』を、読み終えることです。
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非聖戦 - 3 ( 「女系天皇賛成」「憲法改正反対」 )

2018-11-20 17:17:54 | 徒然の記

 読みにくい悪文ですが、忍耐強く、ゆっくりと文字を追えば、現在の日本への警鐘が聞こえてきます。

 アメリカのカーター大統領と、元国務長官キッシンジャーについて、ジョン・クーリーシが語っています。著者が違ってもキッシンジャーは、陰湿な策謀家として叙述されています。

 「カーター政権は失敗した場合に、アメリカに汚名がかかってくるような秘密活動への、CIAの直接介入を避ける手段を探っていた。」「それはニクソン大統領時の、国家安全担当補佐官、後には国務長官となったキッシンジャーが磨き上げ、巧妙に使った手段である。」

 「自分のやりたいことを他人にやらせ、失敗した場合の汚名や非難を避ける、という手段である。」

 アフガニスタンを中心とする、アラブ諸国の問題に関与するにも、米国はCIAを表に出さないため、「サファリクラブ」という秘密結社を作りました。メンバーは、意外な人物たちです。

  1. フランスの対外諜報機関の元長官、アレキサンドル・ドラマンシュ

  2. エジプト大統領、アンワル・サダト

  3. イランのシャー パーレビ

  4. モロッコ国王 ハッサン2世

  5. サウジアラビア国王の諜報部長官、カマル・アドハム

 説明によりますとクラブの目的は、アフリカその他の第三世界で、反共産主義の立場に立ち、アメリカに協力するというものです。当時は、ソ連の共産主義がアラブ諸国へ浸透するのを防ぎ、排除することが緊急の課題でした。

 「クラブの創設者たちにとって、最初の焦点はアフリカであった。共産主義者が、アフリカで勝利すれば、彼らは失うものが多かった。」「シャーとその家族は、南アの白人優位体制下で、巨大企業への投資など大きな利権を有していた。」「サダト大統領や、モロッコ国王も、同じ憂慮を抱いていた。」

 「エチオピアやアンゴラでの、ソ連やキューバによる軍事介入、その他アフリカ、アジア、ラテン・アメリカ各地での、マルクス主義者による解放運動への憂慮であった。」

 息子たちに言います。米国とその諜報機関の活動が、広範囲な規模で、どれほど慎重に張り巡らされているのかをよく知って欲しい。アラブ諸国で作られた秘密組織と同様のものが、ヨーロッパやアジアで作られていないと、考える方が不自然です。

 世界一の経済大国であり、軍事大国であるアメリカは、キッシンジャー以降、悪名高いCIAを表に出さない形で、多くの諜報体制を世界に張り巡らせているはずです。

 彼らが利用するのは、思想、宗教、人種に関する対立と憎しみです。中東諸国の紛争の原因は、自由に行き来する民族が入り混じって暮らしているところにあります。同じ国の中に、異なる宗教、異なる人種、異なる思想の人間たちが、それぞれ集団を形成し生活しています。もともと中近東の多くの国は、力のある部族の長が、他民族を抱えたまま地域を支配していました。

 石油だけでなく、貴重な地下資源の豊富な土地を狙い、欧米の列強が進出し、これらの部族長と手を結び、自分たちの都合で国境線を引き、利益を分け合いました。弱肉強食そのままの、世界です。

 力の弱い民族は国を作ることができないまま、あちこちに分散して生活し、迫害されると反抗し、抗争を起こします。巨大な資金と武器が投入されていますから、猜疑心に満ち、利権に絡んだ人間たちが、常に緊張した関係で生存しています。

 ここで私が、受け止める「警鐘」は、やはり、昨今の安倍政権が進める、「移民政策」の危険性です。日本には、豊富な地下資源はありませんが、世界でも稀な、豊富な人的資源があります。大東亜戦争の敗北で、徹底的に壊滅させられても、日本は、「世界第2位の経済大国」へと、不死鳥のようによみがえりました。

 米国に「二度と、戦争をするな」「お前の国が、一番悪かった」と言われれば、神のお告げのように信じて疑わず、昔の独立国に戻ろうともしません。アメリカのために働き、アメリカのために金を貯め、溜まった金はアメリカが使います。こんな素直で愚かしい、けれども勤勉で、礼儀正しい日本人は、世界のどこにもいない「人財」です。

 ところが戦後73年が経過しますと、米国の催眠術から、目覚める人間が出始めました。「祖国への愛を失い、先祖を否定し、果たしてこんな民族が日本人以外にいるのだろうか」と、戦後の日々を検証する者が増えてきました。米国の為政者たちは、こんな日本に危機感を抱いたのだと、確信するに至りました。

 息子たちに言います。中東で作られた「サファリクラブ」は、アジアでも既に作られているはずです。戦前の日本へ戻られることを一番危惧しているのは、アメリカですから、彼らが主導すれば、中国、韓国・北朝鮮がすぐに賛同します。ロシアも、インドネシアも、フィリピンも、この「日本包囲網」に、既に参加しているのかもしれません。

  アメリカのための「金庫である日本」を失うことより、アメリカに対峙する「独立国日本」の方が、彼らには危険で恐ろしいのです。「慰安婦問題」や「南京問題」で、日本を国際的に攻撃しても、「憲法改正反対」で揺さぶってみても、効果がないと知ったアメリカと、その同調国の人間たちが、最後の手段として持ち出したのが、「移民政策」です。

 安倍政権の推進次第で一億二千万人の日本人の内、約半分の五千万人を異民族にするのは、簡単な話です。そうなってしまえば、後はもう、秘密クラブの参加国が、移民した自国の民族を扇動し、権利を主張させ、わがままを言わせ、中近東と同様な殺戮と憎しみの国してしまえば良いのです。

 隣国の朝鮮が、ソ連とアメリカの都合で分断され、自分たちの意思では統一出来ないのと、似た状況になります。

 日本の崩壊を画策する秘密同盟の旗印は、二つです。国の根幹である「天皇」と「軍事力」を破壊すれば良いのです。彼らは、日本国内にいる反日・日本人と、お花畑のおめでたい日本人を踊らせ、「女系天皇賛成」「憲法改正反対」の二つを、今まで以上に宣伝するはずです。

 これに戦闘的異民族が加われば、100年後には、日本が崩壊します。こんな単純な話が分かっていながら、安倍総理はなぜ「移民政策」を推進しようとするのか。「美しい日本を取り戻そう」と、国民に呼びかけた本人が、「憎しみと殺戮の日本」への道をなぜ進もうとするのか。

 「一億総白痴化」と、かって大宅壮一氏が警鐘を鳴らしましたが、現在の日本は、「一億総反日」「一億総狂人」となりつつあります。私の危機感を少しも理解しないマスコミは、既に「総反日」「総狂人」の仲間なのでしょう。

 「非聖戦」は、やっと70ページです。日本が中東の轍を踏まぬよう、私は悪文の書を、明日も読み続けます。「ねこ庭」の小さな独り言が、こだまとなり、日本の隅々にまで伝わって欲しいと願います。

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非聖戦 - 2 ( 安倍総理の移民政策 ?? )

2018-11-18 16:43:30 | 徒然の記

 今回はまず、悪文の紹介です。

 「ブレジンスキーも、カーター時代のCIA長官スタンフォード・ターナーも、またこれより地位こそ低いものの、この秘密作戦の鍵を握っていたチャールズ・コーガンのような人々も、アフガニスタンのイスラム主義者たち ( 間も無く世界中の急進的なイスラム主義者たちになるのだが ) とこの反共同盟が、やがてもたらすことになる悪影響・・新しい形の国際テロ活動とか、南アジア産の麻薬の地球規模での拡散など・・については、当時はあまり念頭に浮かばなかったことを認めている。」

 長々と書いていますが、アメリカが育成したイスラム主義者たちが、やがて牙をむき、自分たちに襲いかかるとは想像もしなかったと、こんな反省をしています。

 社会主義国のソ連と、イスラムの過激派と、どちらが米国の脅威かと計算すれば、軍事大国ソ連の方が危険だと、ブレジンスキーたちは考えました。

 だから彼らは、軍事経験のないイスラムの若者たちを集め、戦争のやり方、人殺しの方法、武器弾薬の使い方を徹底的に指導しました。過酷な訓練を彼らとともに行い、最後には本物の武器と弾薬をふんだんに与えました。こうしてアメリカは、予定どおりソ連を崩壊させることに成功したのですが、予定外の事態が発生しました。

 自分の手で育てたイスラムの若者たちが、今度はアメリカの敵となり、与えた武器を使い、教えたゲリラ戦を駆使し挑んできたのです。貿易センターのツインタワーへ突っ込んだ、恐ろしい無差別テロの指導者は、かってアメリカが育てたオサマ・ビンラディンでした。

 いくら熱心に育成し、物をふんだんに与えても、宗教が異なり、文化や歴史が異なり、生活習慣が違えば、やがては敵対する時が来ると、私たちの得る教訓がここにあります。

 貧しい国の人間を使えば、賃金が安くて済み、雇う側は利益を得、働く貧乏人も助かると、イギリス、フランス、ドイツ、オランダなどヨーロッパ諸国は、積極的に移民を受け入れました。

 そして現在、彼らの国はどうなっているのか。移民の数が増え、まとまって騒がれると手がつけられなくなり、人種や宗教の対立が、抗争へとエスカレートしています。「心の狭いナショナリズム」「身勝手な自己中心主義」と、移民を拒否する政党や国民を、マスコミが批判していますが、この流れは止められなくなりつつあります。

  イギリスがEUを離脱した原因の一つは、流入する外国人の増加を止めることでした、フランスの保守政党の台頭も、「移民反対」に焦点があります。移民の受け入れに寛大だったドイツのメルケル氏も、移民受け入れ反対勢力のため、政治力を失いつつあります。

 ヨーロッパ諸国が、こぞって「移民反対」の流れになっている時、日本では安倍政権が、「移民拡大政策」を打ち出しています。理由は、「国難の人口減少」だと、言います。このまま労働人口が減少すれば日本の経済が崩壊すると、安倍総理が説明します。

 あれこれ、もっともらしい理由を並べても、経営者たちが「安い労働力」を欲しがっている・・と、これが本音です。反対している野党にしても、「労働力」として入れるのは反対で、「人間」として受け入れるのなら、反対しないと、これもまた安倍総理以上のバカな主張をしています。

 政権与党の自民党も公明党も、反日・左翼の野党も、肝心の日本については、何も考えていません。節操のない移民受け入れが、どれだけ国の根幹を揺るがせているのか。欧米諸国が、どれだけ苦悩しているのか、一般庶民である私たちには見えるのに、政治家には見えていません。というより、目先の権益に目が眩み、あえて見ようとしていません。

 まだ44ページしか読んでいませんが、この書が教える事実の重大さに、私は身が引き締まります。

 安倍総理ばかりでなく、野党の政治家も、こんな安易な「移民政策」を推進するというのですから、失望と幻滅しかありません。このまま移民を受け入れるのなら、「日本の政治家は、バカばかり」と、断定せずにおれません。安倍総理には、特別に質問したいと思います。

 たかだか60万人の在日さえ、コントロールできない政府が、異民族を大量に受け入れ、どんな対策を考えているのか。もともと、日本を崩壊させたがっているマスコミは、「外国人が住みやすくなる環境を整えましょう。」「生活に不便がないよう、きめ細かな対応をしましょう。」「子供の教育」「医療」「労働条件」「住環境」を、日本人と同じにしようなどと、およそ見当違いの記事を書いています。

 国の安全保障を忘れた、政治家とマスコミと、踊っているバカな国民と、これでは日本が、自ら崩壊の道を辿っているとしか思えません。日本を愛する国民は、呆然とするしかない場面に、置かれています。安倍氏が総理を辞任してもしなくても、日本の政治家には、期待できる人物がいなくなってしまいました。

 テロリストや国家破壊主義者は、普段は目立たない、真面目な人間が多いのです。国際ニュースを思い出してください。

 「いつも、ちゃんと挨拶をする、礼儀正しい人でした。」「真面目な学生でした。」「おだやかな、優しい人物で、そんな人間には見えませんでした。」

 こういう人間が大量に流入し、ある日突然、ある人物かある国かの指令により、豹変するのです。過酷な訓練を受け、様々な武器の操作をマスターした殺人者たちが、豹変して襲いかかったとき、総理は、国民を守るための、どんな施策があると言うのか。

 「たかだか60万人の在日でさえコントロールできない総理が、何を根拠に移民政策を進めるのか。」

 私が議員なら、国会でそれを質問したい。それを質問できる者が、本物の野党です。反日・左翼議員には、この質問ができません。現在の日本には、本物の保守もいませんが、本物の野党も存在しません。ここ数ヶ月の報道を見ながら、私が実感する日本の危機です。

 悪文の本も、日本の危機を教えてくれるのですから、無下にできません。無力な庶民である私は、「ねこ庭」を眺めながら忍耐し、読書を続けるしかないのでしょうか。こんな情けない日本を、息子や孫たちにそのまの譲ってもいいのかと、思案しつつ・・。

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非聖戦 ( UNHOLY WARS ) ( 読みづらい悪文 )

2018-11-17 22:22:06 | 徒然の記

 ジョン・クーリー氏著『非聖戦 ( UNHOLY WARS )』( 平成13年刊 筑摩書房 )を、読みつつあります。

 これも、市立図書館からもらった廃棄図書です。二日前に、山本裕司氏の『アメリカの正義に惑わされるな』 を、読んだばかりですが、続けて中近東関係の書を手にします。集中して読めば、アラブ諸国への理解が深まるような気がするからです。

 山本氏の立場は、反アメリカ、反ユダヤでしたが、この本はどうも違うようです。かと言って、親米でもなく、どちらかといえば親アラブの感があります。

 サブタイトルが、「CIAに育てられた反ソ連ゲリラは、いかにしてアメリカに牙をむいたか」ですから、米国批判の意見が多く見られます。全部で378ページの本の、44ページまで読んでいますが、著者の拠って立つ場所が、何となく明確になりません。

 原文が煩雑なのか、翻訳者がうまくないのか、読みづらい文章です。詳しく書いてあるのに、前後のつながりが曖昧で、何度か読み返し、やっと人物の関係がつかめるという書き方です。

 中近東諸国の情勢が入り組んでいるため、文章が複雑になるのかと、最初は思いました。しかし、二日前に読んだ山本氏の著書も、同じ中近東を扱っていましたが、文章は的確でした。この腹立たしい印象は、ヒトラーの『わが闘争』を読んだ時に似ています。ヒトラー自身が、自分を飾るため嘘を並べ、支離滅裂な意見を述べていましたが、翻訳者が文才のない学者で、辻褄の合わない杜撰な文章を書いていました。参考のため、著者と翻訳者の略歴を紹介します。

  [ ジョン・クーリー氏 ]

 ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン記者を振り出しに、UPI通信、クリスチャン・サイエンス・モニターなどの記者として、1960 ( 昭和35 ) 年代から、中近東を取材している。 現在キプロス駐在アメリカABC特派員。

 なんと翻訳者は11名もいます。10名がNHKの記者ですから、私の偏見のアンテナが反応します。なんだ反日のNHKかと、そんな気持ちになります、それでも私は学徒ですから謙虚になり、翻訳者の名前と略歴を紹介します。

 1. 平山健太郎 (序章、第1章担当  監訳者) 

  東大法学部卒。サイゴン、カイロなどNHK支局長、解説主幹を経て、白鴎大学教授

 2. 若松賢治 ( 第2章担当 )  

  東大法学部卒。主として国際報道を担当。ワシントンに駐在し、冷戦時代のニクソン、キッシンジャー外交を取材。現在、海外向け英文雑誌の編集長。

  3. 饗庭孝典 ( 第3章担当 )  

  東京外大卒。特派員として、ニューデリー、サイゴン、北京、ソウル、シドニーに駐在。その後NHK解説主幹。現在早稲田大学非常勤講師

 4. 吉野昭次 ( 第4章担当 )  

  東大卒。特派員として、国際問題を担当。ワシントン、香港、ニューヨークに駐在。

 とここまで紹介し、やっとつまらないことをしている自分に気づきました。これだけ一流大学の出身者が集まっているのに、国内に持ち込まれるNHKの海外の情報に客観性が欠け、海外に発信される報道は反日自虐性が強いのですから、優しい顔はできません。
 
 こうした記者たちの高給を支払うため、受信料を払っているのかと思うと腹立たしくなります。
 
 論より証拠、という言葉がありますので、息子たちと、ブログを訪問される方のために、下手な文章を紹介します。著者が悪文を書くのか、翻訳者のレベルが低いのか。私にそこは分かりません。
 
 「1979  ( 昭和54 ) 年12月23日、ソ連軍が公式に国境を越えた時、ブレジンスキーはカーター大統領に、いまや彼らに、彼らの、ベトナム戦争を与えることができますという、手紙を書いた。」
 
 「これがソ連を、10年あまりにわたる戦争に追い込み、ソ連にとって、耐え難い状況を作り出した。ブレジンスキーによれば、ソ連のこの、アフガニスタンへの軍事介入が、ソ連帝国の士気を打ち砕き、ついにはその崩壊をもたらしたのである。」
 
 この部分はまだ、分かりやすい文章ですが、それでも、私の手が加わっています。句読点を加え、余計な修飾語をカットしています。そのようにしてまで、私がなぜこの文章を紹介したかについては、理由があります。
 
 旧ソ連は、社会主義の総本山として世界に名を轟かせていたのに、アフガニスタン侵攻をキッカケに、崩壊の道を辿りました。
 
 息子たちに言います。アメリカが仕掛けたソ連への挑発と、大東亜戦争時に、アメリカが仕掛けた「日中戦争」への挑発が、酷似しているからです。
 
 反日左翼の学者たちが、「日本が中国を侵略した」と、今でも叫んでいますが、事実は、アメリカに仕組まれた「どろ沼の日中戦争」への罠だったのです。この経験をもとに、終わりのない戦争へ引きずりこめばソ連がやがて疲弊すると、ブレジンスキーは策略を巡らせました。
 
 42年前のアメリカが、同じことを日本に仕掛けたのです。1937 ( 昭和12 ) 年の日中戦争の勃発でした。日本軍が最初に発砲した、中国軍が挑発したなど、いろいろな意見がありますが、私はそのような説には目をくれません。私の大胆で、独創的な、推察です。
 
 「当時の日本は、周囲がみな敵でした。中国は無論のこと、米英仏もです。同盟を結んだり、破ったりするドイツも、ソ連も、潜在的な敵でした。」「日本が、日中戦争のどろ沼に引きずり込まれたのは、ルーズヘルトとスターリンの謀略のせいです。」
 
 「ねこ庭の独り言」でしか、発表できない直感的正論です。当事者は違っていても、軍事大国のやることは同じです。ブレジンスキーにしても、過去の歴史を学んでいるから同じ策略を実行します。
 
 この本の、見事な悪文を紹介しますと言いましたが、ブログのスペースがなくなりました。悪文の紹介は、次回からとします。
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