人口138万人の沖縄には、二つの新聞社がある。琉球新報と沖縄タイムズである。
いずれも社員が300人前後の会社だ。明治26年創刊の琉球新報は、沖縄最初の新聞で、当初は日本との同化推進のため、敗戦後は米軍の準機関誌的役割と、紆余曲折した過去を持っている。
一方の沖縄タイムズは昭和23年に創刊され、「沖縄は日本に侵略された」と主張する反日の新聞で、中国寄りのスタンスを持っている。私の大好きな朝日新聞との関係が深く、人事交流もあり、同社の沖縄総局が同居している。
ちなみに毎日、読売、産経新聞は、琉球新報に支局がある。
沖縄の本来の人口はおよそ60万人だが、近年毎年1 万人ずつ増加し、今では138万人になっている。増えた人口のほとんどが本土からの移住者で、平和と人権、反戦を唱える、左翼系の活動家たちと言われている。
そのせいで沖縄の二大新聞は、いずれも日々の紙面を平和と人権で飾り、基地反対と反政府、反日の論調で固めている。
新聞だけ見ていると、沖縄の人びとが常に基地反対で拳をふりあげ、政府に怒りをぶつけているように見えてしまう。しかし、実際の沖縄住民は、さほど過激な政治的主張をしている訳でなく、騒々しいのは、本土からの移住者たちである。
沖縄の二紙は、左翼の活動家たちの言動を大きく伝え、異なる意見は決して報道しない。二紙は、いわゆる「偏向マスコミ」の見本であり、本土に住む国民は、こうした状況をまったく知らないと言うことを、チャンネル桜の動画で知った。
毎日偏った記事を読まされ、なんと不幸な沖縄の人々か。これでは、共産党独裁の中国や、北朝鮮と同じでないかと同情した。知らないことを知った新鮮な驚きが去り、暫くすると、続く発見に今度は自分自身に同情する羽目になった。
わが家では、朝日を止め毎日新聞に変えてみても、結果は「ブルータス、お前もか」だった。
変わりものの産経を除けば、他の新聞は横並びで日本の過去を否定し、非難し、中国や韓国・北朝鮮に同調する記事ばかりだった。 テレビ界を見れば、公共放送と言われるNHKからして、国益を損なう報道をして恥じず、まして他局は、低俗番組のオンパレードだ。
視聴率を稼ぐため、会社の利益になるのなら、日本の歴史も文化も知ったことかと、真面目な報道はあまり見つからない。
かくして私は、沖縄ばかりでなく日本全体が、偏向マスコミに支配されていると、認識した。ここ一連の選挙で反日売国議員たちは落選したが、次なる問題は、多数を制した自民党の中にいる、反日議員たちだ。
政治家でなく政治屋たちの跋扈が、偏向マスコミを野放しにしているのだから、何とかしなくてならない。
平和愛好者の顔をした売国の議員たちを、これ以上勝手にさせてなるものか。沈思黙考すれば、現在の日本のおかれた立場は、ウッカリしていると外国に飲み込まれてしまう危険性がある。まさに、江戸末期の状況に似ている。
社会には玉石混淆の情報が溢れているが、ネットの情報をうまく活用すれば、私たち庶民も、昔みたいに簡単に騙されずに済むのではなかろうか。これまで何も知らずに生きてきたが、日本の現状を知ると寒々としたものがある。
外は雨、冷え冷えとした秋雨である。