石井準一氏について、略歴などをネットで調べました。
「昭和32年、千葉県茂原市生まれ、今年63才。」「県立長生高校卒後、浜田幸一衆議院井議員の秘書となる。」「平成研究会、通称竹下派に所属」
もう少し詳しく言いますと、氏は浜田幸一氏の自宅に11年間の間、住み込みで秘書を続けていた辛抱強い人物です。昭和62年に、29才で千葉県会議員に当選し、以後20年に渡り千葉県議を務め、平成16年から自民党の千葉県連総務会長となっています。
平成19年に、引退する倉田参議院議長から後継指名を受け、第21回参議院選挙に自民党公認で出馬し、当選しています。以後の略歴は、文章をやめ箇条書きにします。
・平成24年 参議院国土交通委員長
・平成25年 第23回参議院選挙でトップ当選 ( 68万票 )
・平成28年 参議院予算委員長に就任
・平成30年 9月の自民党の総裁選挙では、安倍総裁を支持せず、石破氏を支持
・平成31年 第25回参議院選挙で自民党公認で出馬し、3選
政策に関する氏の主な主張は、次のように紹介されています。
・ 令和元年10月に予定されていた消費税の10%引き上げについては、賛成
・ 日本国憲法の改正に賛成。集団的自衛権に関する内閣法制局の、憲法解釈の見直しに賛成
・ 一院制の導入に反対
・ 日本の核武装について、「今後の国際情勢によっては検討すべし」
・ 総理その他国務大臣の靖国参拝は、「問題なし」
経歴から見ても、日頃の主張から見ても、氏は保守自民党の議員であり、私もまた、そのように見ていました。ところが、自民党の千葉県連が決めた鈴木大地氏の県知事推薦に、事前に相談がなかったと一人異論を唱え、旧民主党議員だった、現千葉市長の熊谷俊人氏を支援しています。有力議員である氏が反対するため、結局鈴木大地氏は出馬を辞退し、自民党県連は白紙の状態から、次期県知事候補を検討することになりました。
いつもなら、県知事選挙にこれほど早くから注目しませんが、今回は、日が経つにつれ、自民党千葉県連の内輪争いが目についてきました。私の情報源は、千葉日報の記事と、ネットだけなので、なぜこのようになったのかは、推察するしかありません。
前回のブログで述べました通り、現在の日本は、「国を愛する国民」と「反日左翼」の戦いの最中です。厳しい国際情勢を考えますと、個別の事情があるとしても、大局に立てば、旗色鮮明にする時です。私の思考は単純ですから、保守政治家である石井氏が、「反日左翼」側の熊谷氏を支援する心情が、理解できません。
この問題を取り上げたのは、息子たちへ「生きた勉強」の一つとして、伝えたくなったためです。「ねこ庭」を訪問される方々には、問題提起をしていることになるのでしょうか。石井氏が、これほどまで肩入れをする熊谷氏とは、どんな人物なのか。自分も一緒に考えながら、ネットで検索してみます。
「昭和53年、奈良県天理市生まれ、今年42才。」「早稲田大学卒後、NTTコミュニケーションズ(株)入社」」「民主党から、無所属へ変わる」「平成21年以来、千葉市長当選回数3回」
氏の政界進出のきっかけは、平成18年に民主党議員田嶋要氏と出会い、翌年に予定されていた、千葉市議会議員選挙に向けた、民主党の候補者公募に応募した時からでした。これ以後は、石井氏と同様に文章をやめ、箇条書きにします。
・ 平成19年の千葉市議会議員選挙に出馬し、トップ当選
・ 平成21年の千葉市長選で、民主党が熊谷氏擁立。広く市民の支持を得るため、民主党を離党し、無所属となる。
・ 同年6年の市長選挙では、市長選挙の歴代最多数票で当選。31才市長就任は、現職最少記録
・ 平成25年の千葉市長選で再選
・ 平成29年の千葉市長選で三選
若くて有能な氏は、そつのない市政運営をし、市の借金を減らしたり、国の言いなりにならず、独自の条例で市民のために応えています。背の高い美丈夫なので、女性票も集まっていますが、基本的な政策では疑問符がつきます。一番大事な憲法については、左右のどちらからも票が得られるよう、曖昧な意見です。
「改憲については、憲法9条に、自衛のための戦力の保持を明記した上で、」「集団的自衛権や、国際紛争解決のための武力行使は制限する。」
「国際機関の要請に基づき、領土外において、武力行使を伴う派兵については、」「国民の同意を得るべき。」
憲法9条に、自衛のための戦力の保持を明記するという部分を除けば、あとは全て反日左翼と同じ意見です。「国民の同意をうるべき」というのは、一見もっともらしく聞こえますが、現在の日本では、「不可能」を意味しています。つまり氏には、政治家としての歴史観が見えず、あるのはただ、いかにすれば多くの票が集められるか、という策術です。
「夫婦別姓賛成」「同性愛者の結婚肯定」など、これもまた、反日左翼の主張通りです。慎重な氏は、皇室問題についてコメントしていませんが、この流れで行きますと「女系天皇賛成論者」だと思われます。
最初の頃は「カジノ誘致」に賛成し、千葉市として検討していましたが、突然辞退しました。その時私は喝采を送りましたが、辞退した理由が、「住民の多くが反対しているから」というものでした。市長の姿勢としては評価するとしても、国を思う政治家なら、「ギャンブルを中心とした、いかがわしい歓楽街は、要らない。」という言葉を期待します。
カジノ誘致に反対したという理由で、石井氏が熊谷氏を応援しているとは考えられません。どこに接点があるのか、不思議でなりませんので、次回は新聞記事をもとにして、時系列に検討したいと思います。退屈された方は、スルーしてください。