田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

アダムスアップル、ブラッキの喉仏をシメタこと/麻屋与志夫

2012-01-15 05:02:03 | ブログ
1月15日 日曜日
ブログです。

●黒豹のアギトが襲ってきた。
右腕を豹の喉仏にあてて防いだ。
豹のよこにまわる。
並走しながら喉をしめあげる。
苦しがっている。
ぐいぐいあらんかぎりの力でしめる。
豹はあばれる。
しめる。

●はっと目覚めた。
ブラッキの喉をしめていた。
いつもわたしといっしょに寝ている黒猫の喉をしめあげていた。

●あわてて、手をゆるめた。
ゲイゲイしている。
喉をさすってやる。
「どうしてブラッキ、鳴かないのだ。抵抗しないのだ」
おもわず声に出していた。
あのまま目覚めなかったら、愛猫ブラッキをしめころしているところだった。
夢のなかにしろ、わたしに破壊的な行為をする本能があるのを知った。
驚きだ。
野獣に襲われた。
自己保存のメカニズムが作動した。
戦った。
それだけのことだ。
でも、驚いた。

●はっきりと目覚めてから……ブラッキがさらに愛おしくなった。
わたしに喉をしめられているのに、まったく抵抗していなかった。
わたしに、飼い主にころされるのなら、
「もうこれは、しかたない」とあきらめていたのか。
信頼しきっている。
苦しいが、ガマンしていたようすだった。

●ごめんな。
ごめんな。
と喉仏をさすりつづけた。

●喉仏が豹や猫にはあるのだろうか。
喉仏のことを、アダムスアップルという。
リンゴを食べているのを神に見とがめられた。
アダムはあわててリンゴを飲み込んだ。
喉につかえてふくらんだ。
……ということらしい。

●わたしは、じぶんの小説に感情移入をするのがへただ。
だから、読者もわたしの小説を感情をいれてよめない。
感動が薄い。
のではないかと、反省している。

●でも、書いている本人は成りきっている。
昨日書いたクノイチで――喉元をノゾミが食いちぎられるシーンをかいた。

●その余波でこのような夢をみたのだ。
キーワードは『喉仏』だった。
夢判断ができた。

●あらためてブラッキ―をかかえこんだ。
朝寝をたのしむことにした。

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