田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

宇都宮東公園のイチョウ並木  麻屋与志夫

2008-11-15 22:18:20 | Weblog
11月15日 土曜日
●うす曇りだった。公孫樹の黄葉まさにいまが旬、光り輝いていた。

●この宇都宮の東公園の公孫樹並木はなんどか訪れている。それが、いつもタイミングがあわず落葉のころになってしまっていた。ことしは、まさに黄葉の真っ盛りだった。これで太陽が照っていればもっとすごいのにと思った。

●これ以上は望まないことにした。黄葉した葉はまだ落ちていない。銀杏だけが煉瓦の舗道におちてにおっていた。迂闊にも靴底でふみつぶすとカリッというような音がする。甘ったるい濃い匂いがあたりにひろがる。

●乳母車をおした家族づれが何組かピクチャをとっていた。じゃまにならないように歩いた。

●きょねんもだれも座っていないベンチのことが気になったのをおもいだした。

●わたしの空想映画館ではまず恋人たちがここにすわる。愛をささやく。そしていま目にしている若夫婦となる。子どもをあやしている。それから、わたしたちのような老境をむかえた夫婦がベンチからかれら家族を眺めている。回想シーンとなる。どんなストーリーが展開するのだろうか。

●噴水が背後の公孫樹と高さを競い合うように晩秋の空高く噴き上がっていた。

              

●公孫樹並木を黒猫が横切って行った。まわりが黄色なので黒が際立って印象的だった。

●びっしりとおちた楓の落葉。カサコソとふんで歩く。路肩に吹きよせられた落ち葉が川にとばされて、流にうかぶ。

●薄日が漏れる。公孫樹の葉がいっせいに黄色い炎となって輝く。

       

●すっかり葉の落ちた楓並木。白楊高校の脇を散歩しつづけた。

●校庭で馬のいななきがした。もうすぐ冬だ。

       




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