田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

白昼の教室で 2 /奥様はバンパイア 麻屋与志夫

2009-07-06 22:45:22 | Weblog
奥様はパンパイァ20

○「クラス委員だからって、おおきなツラするなって」

犬飼の手にはカッターナイフがにぎられていた。それに――ああなんとしたこ

と……洋子の黒髪がザクッと切りとられていた。

「なにするの。あんたらそれでもクラスメイトなの」

いままで新しい環境に順応できないでいた玲加が声をあらげた。べつにか弱い女子

学生を演じていたわけではない。あらあらしい校風に馴染めないでいただけだ。怖

いとはおもった。恐ろしくもあった。犬飼がさっと髪を中空に投げた。洋子の髪が

中空に舞っているうちに、玲加のストレートパンチが犬飼の鼻骨に炸裂した。犬飼

は教室の隅までふっとばされた。まだなにがおきたのか理解していない。そのまま

失神してしまった

「武、武」美菜が鼻血を噴きだして倒れている犬飼にすがって泣きだした。

のこりの女子学生か玲加におそいかかってきた。鉤爪をあらわにした。もう敵も、

ひととしての擬態をかなぐりすてている。

「くらってやる」

「あら、狼みたいなこといっていいのかしら」

玲加が余裕でからかう。彼女たちは玲加のことはなにも知らない。

鉤爪が襲ってくる。


one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
         ↓
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