田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

赤青田

2007-06-16 03:32:53 | Weblog
6月16日土曜日
●日付では2日ほどブログをサボったことになる。上京していた。戻ってじぶんのブログを開いてみた。敗戦の夏にたいしてコメントが入っていた。うれしかった。ありがと。深夜、こおしてPCに、小さな田舎町の孤独な部屋でGGは向かい合っている。でも、各世代の人たちが読んでくれているとわかると感動する。その喜びをモチベーションとしてこれからも小説を書いていきたい。やがて、敗戦記念日が来る。今年も各界の有名人がこの日の思い出を綴ることだろう。でも無辜の民のささやかな体験はあまり目に触れない。残念なことだ。ブログだつたら記録に残る。全国の抗加齢世代のみなさん、華麗なる文体で、佳麗であつた日々に出会った敗戦の記憶をブログにとどめておいてください。言葉遊びの綾で、佳麗であつた、などと失礼な表現をした。過去形などにしたら申し訳ない。わたしのまわりの同世代の皆さん、まだまだお若いです。戦争を知らない世代にわたしたちの体験を残しておきましょうよ。
●若いといえば、うちのカミサンもなかなかのものだ。麻酔からさめて「髪乱れていない」開口一番、こんなことがいえるあなたがすきです。わたしは点滴の一滴一滴の滴りを見つめていました。あなたのベットの傍らで……。見つめていました。久保書店刊の「抒情文芸」で雑誌デビューを果たしたころのことを思い出していました。あなたは昨夜、内視鏡検査を受ける不安から、遅くまで「スプラッシュ」を見ていましたね。緑のタオルケットを腰に巻いて横たわっているあなた。あなたはわたしのマーメイドです。人魚姫です。
●幸いカミサンの胃には異常はなかった。
●帰り東武電車の車窓から見た夕焼け。美しかった。すやすやと寝ているカミサンを起こしてしまった。田植の済んだばかりの青田。青田風とここのところブログに書いた。季題としては少し早すぎるのではないか。いま少し苗が伸び、夏がちかづいてからの田の表現なのかもしれない。俳句は素人だからわからない。利根川を渡るころには真っ赤な夕焼け雲が、さらに棚引いて、空一面に広がった。その夕日の光が利根川の川上を赤く染めていた。さらに青田の水面まで染めている。夕風に吹かれ、そよぐ苗の神々しいばかりの緑。赤青田。赤富士にちなんでそんな言葉がふと唇をついて出た。そんな季語はないだろう。でも、この風景を一言で表現するにはぴったりだと思ったものだ。

利根川に負けじ広がる赤青田

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