田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

夜の雨/恋愛小説が書きたくなった

2009-06-01 02:01:17 | Weblog
6月1日 月曜日

 酔いざめの水が飲みたくて目覚めた。

 夕方外回りに出かけたブラッキーが帰っていない。

 カミサンはwowowで「あの日の指輪を待つきみへ」出演シャーリー・マクレーンを0:00まで見たのでまだ起きていた。

「ブラッキーがかえっていないようだ」

「そお……」

 いつもとちがい、なんとなく返事がそっけない。
 
 ああ、「50年ぶりでわかった愛の真実」という宣伝文句の映画を見た後の余韻にひたっているのだな。

 ひょっとするとひとりで泣きながら見ていたのかもしれないと思った。

「ブラッキー」と玄関を開けて呼んでみた。返事がない。

「ブラッキー」と教室のガラス戸をあけて呼んでみた。帰ってくる気配がない。

「ブラッキー」二階の寝室にもどって窓を開けて低い声で呼んでみた。

 周りの家々はすでに深い眠りについている。

 ご近所迷惑にならないように、なんどが呼びかけたが闇のなかからは猫の帰ってくる気配はない。

 おりから空に稲妻がはしり、雷鳴がした。

 雨がつよくなった。

 玄関にもどりなんども音をたてて開閉をくりかえした。

 この音をききつけて近場にいるのだったら走りこんでくるはずだ。

 駐車場の車の下で雨宿りでもしているのだろう。

 ふとみるとバラの花弁がかさなって散っている。

 わたしがあまりなんども玄関の戸を開け閉てしたのでその振動で散ってしまったのだろう。

 ああ春の薔薇もこれまでか。
 
 きょうから六月。
 
 梅雨になる。

 庭にはまだバラの芳香が漂っていた。


 しかたないから、ホリゴタツで小説を書き出した。

 もうすでに二年越し遅々として進まないわたしにしては珍しい恋愛小説だ。
 
 それもたまたま、50ねんぶりで初恋の彼女の消息がわかり会いに行く話なのだ。 
 いつ書きあがるかわからない。

 パソコンのハルちやんと向かい合った。
 
 ブラッキーはまだ帰ってこない。




one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
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