田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

唸るブラッキーの牙。 麻屋与志夫

2017-12-10 10:48:23 | ブログ
12月10日 Sun.

●寒気がひそやかに迫り、明けがたには真冬並み、室温は2度までさがった。

●いつのまにか、ブラッキ―がもぐりこんできていた。寒くなると階下のテレビのあるリビングからわたしの書斎兼寝室まで忍んでくる。ネコのことだからまったく足音をたてない。闇の中をわたしの寝どこまで暖をもとめてやってくる。

●「ほれみろ。はじめから、いっしょに寝ていれば、くしゃみなんかしないですんだのに」

●ダッコして就眠時につれてきても、ベッドにそっと下したとたんに、不満の唸り声をあげて、パッと逃げてしまう。足音も荒く階下に下りていく。

●ダッコされるのがきらい。じぶんの意志に反した動きをいやがる野性的なブラッキ―。

●いやがって、威嚇的な唸りをあげる。口をあけると野獣のような白い鋭利な牙。

●ネコを甘く見てはいけない。



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ブラッキーのマーキングは領土防衛なのでしょうか? 麻屋与志夫

2017-12-09 06:58:53 | ブログ
12月9日 Sat.

●戦争がない。戦時中ではない。ということは、街猫の心配に、浮き身を窶すことができる。そういうことだと思う。とるにたりないことを気にかけて、周囲と平和に過ごしていけることだと思う。つくづく、いまのこの国の平和のありかたさをあじわっている。

●あとは、次の世代にわたしたちの越しかたを書き残して置く。そんな仕事がわたしには残されている。入試が記述式を取り入れるということが確定した。大歓迎だ。文章の書けない若者がおお過ぎる。

●ペーパーの本を読んでもらわないと、いかに凄惨な、悲惨な生活をわたしたちが余儀なくされたか。戦争と言う悪魔の蹂躙に身をさらした、わたしたちのその当時の生活はわかってもらえないだろう。野坂昭如の「火垂るの墓」などを読んでみてください。

●さてまだ浴室の周辺には妖気が漂っている。人間の歳にしたら百歳になろうという、九番目の命を使っていきのびているブラッキ―のマーキングのニオイが満ちていた。ブラッキ―の生命の強かさを感じます。生きていくためには、マーキングをして自己の領土を主張することがたいせなのでしょうか。わたしにはわかりません。

●多少の力を備えたものなら、迫りくる害意は阻止したくなる。ブラッキ―が「白」を害意と受け取ってしまっているのでしょうか。わたしにはわかりません。

●きょうも、北関東の北端の小さな田舎町に冬の日が訪れようとしています。








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猫宿の「白」にブラッキーがここはわたしのテリトリーよとマーキング。  麻屋与志夫

2017-12-09 00:29:43 | ブログ
12月9日 Sat.

●夕暮れてから、激しい北風が吹いて雨になった。「白」のことが心配で裏庭のデッキを見に行く。白は妻がつくってあげた発泡スチロ―ルの猫宿にいた。さらに三方を防風のためにスチロ―の板でおおった。白はスチロールの箱のなかでまどろんでいた。

●洗面所と浴室のあたりが、猫のマーキングのニオイで臭い。犯人は白かと思ったが、そんなわけはない。白は猫宿が気にいったのか、廊下に上がりこんでこなくなった。

●さてはブラッキ―のシワザかと気がついた。

●このところ、白のことばかり気にして世話をしている。ブラッキに気づかれないように、離れに来る引き戸は閉ざして置くのだが、やはりわかるのかな。なにかそわそわしているとおもったら、この始末だ。ヤラレタナ。

●わたしたちの愛情が白だけにそそがれていると勘違いしているのだろう。

●そんなことはないよ。ブラッキ―とは20年共棲しているじゃないの。
●つまらないこと心配しないで、今夜はゆっくりとパパとネヨウナ。


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戦争は絶対回避してもらいたい。 麻屋与志夫

2017-12-08 23:49:00 | ブログ
12月8日 Fri.

●今日は第二次大戦の開戦記念日だ。

そんな名目の記念日は暦の上ではないと思うのだが、

わたし達、昭和一ケタ生まれのものにとっては、忘れられない日だ。

それ以前の昭和十二年には支那事変が勃発している。

思えばわたしたちの幼少時代は戦争に明け暮れていた。

――敗戦をむかえたのはわたしたちが小学校六年の夏だった。

●いま北朝鮮があやしい雲いきだ。

戦争はいかなることがあっても回避してもらいたい。


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半村良が鹿沼に住んでいた。黒い虹ではありません。 麻屋与志夫

2017-12-05 10:54:00 | ブログ
12月5日 Tue.

●ひさしぶりで、図書館にいった。鹿沼にはめずらしく都会的な建物だ。わたしは学生時代青山一丁目、双子ビルの近所に下宿していた。速水好典君の家だ。元気だろうか。青学のまだ彼は学生で、さそわれ今井正監督の「米」という映画をみたのを覚えている。望月優子の演技が光っていた。

●その下宿からよく六本木まで散歩した。港区の区役所(?)があった。どうも記憶が定かではないのだが、薄いブルーのミラータイルの建物だった。そのミラータイルと鹿沼の図書館の外壁がおなじなので親近感をもっている。前置きが長くなったが半村良の「フォックス・ウーマン」を借りた。おもしろい。

●半村良は晩年を鹿沼ですごした。まったく知らなかった。たまたま「黒虹会」や「赤い酒場」など彼のファンクラブのサイトをよんでいて知った。

●「赤い酒場」のかたには、むかし、わたしが書いた「闇からの声3」をとりあげてもらったことがあった。

●どうして半村良が鹿沼に住むようになったのか、ご存知の方はいませんか。

●「闇からの声3」を読んでいただければご理解いただけるかと思います。むかし半村さんとちょっとした縁がありました。これは「黒い虹」ではありません。

●わたしの住む鹿沼に彼も晩年住んでいたということは、まさに、「現実は小説より奇なり」とおどろいています。


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上野、甘味処「みはし」初体験。 麻屋与志夫

2017-12-04 05:30:50 | ブログ
12月4日 Mon.

●2日。上野の甘味処「みはし」に入った。わたしの住む田舎にはこういう店はない。妻はむかしから甘いものが好きだ。長女のSとふり喜々としてアンミツをたのんだ。わたしはカラトウの面目にかけてもこういう店には入りたくはないのだが、老いては妻や娘に従わなくてはと思っているので――。それにしても、長蛇の列。入るまでにかなり時間がかかったのには、おどろいた。そしてUMAを見るような視線。

●ほとんど、女性ばかりのなかに、無精ひげ面のムクツケキGGが忽然と現れたのだから、おどろいたのだろう。

●「おとうさんは、なににするの」
と訊いたのは娘。
「パパ、なにオーダーするの」
と訊いたのは妻。

●ひさしぶりで娘に会えた。そして「みはし」で大好きなアンミツがたべられる。妻の声はウキウキとしていた。

●娘はアンミツにソフトクリームを添えてもらった。

●その白く盛りあがったクリームをみていたら、「白」に見えてきた。

●電車でわずか90分位の距離なのに鹿沼は寒い。朝にはもう氷が張る。男体颪に猫ちゃんたちは震えあがっている。

●都会ではあたたかな店で冷たいモノをたべている。この寒暖の差は、温度だけの問題ではない。経済的な差も甚だしい。

●GGは温かなオシルコをたべた。

●オシルコはとてもオイシュウゴザイマシタ。



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「白」のことどうしたらいいのだろうか? 麻屋与志夫

2017-12-02 04:24:50 | ブログ
12月2日 Sat.

●三時にトイレに起きた。
寒い。
「白」ちゃんは、どうしているかな、と裏の棚をのぞいたところ、妻がつくった寝床は……空っぽ……。
発泡スチロールの箱も白。
白ちゃんも、名前のとおり白。
ああよかった、外は寒いから、いままでの寝床にかえっていった。
よかった、よかった。そう思ったトタンに、ドタッと音がした。
ぼく、ここにいるよ。
というように、白が棚からとびおりたのだった。

●わたしの足にスリスリしている。
寒いだろう。
ひとりでさびしいだろう。
でも、でも、かわいそうだが、固形餌を餌皿に二にぎりあたえただけで、廊下の引き戸を閉めた。

●閉まっていく戸の隙間からかすかな白のなきごえがきこえてきた。

●ベットにもどった。
ブラッキ―があたたかなフトンの中でわたしをまっていた。

●この差は、出会いの運命。うまれた親の環境。街猫の子は街猫。

●眼が冴えてしまった。



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