日常観察隊おにみみ君

「おにみみコーラ」いかがでしょう。
http://onimimicola.jimdofree.com

◎本日のお話(人気作家の壮大な物語の発表媒体は…)

2016年01月16日 | ◎これまでの「OM君」
とある会議室にて。
二人の男がコの時に配置されたテーブルの角に座っている。
「先生の構想は10部構成。しかもそれぞれが5章あるらしいな。」
口ひげをはやした男がコーヒーを飲み干しながら言った。
「そう聞いています」
もう一人は若かった。口ひげの男の部下だ。
「長いな。先生の作品は人気があるからいいと言えばいいんだけどな…でもなあ…う~ん」
「まずいですか?先生のあふれでる創作の構想ご不満でもありますか!入社以来、私の初めての大役、お忙しい先生に張り付くこと半年。最初は会うこともままなら無い状態でした。門前払いのある日、このまま帰るわけにはいきませんと先生の玄関先に座り込み、一夜をあかしたこともありました。
やっと話を聞いてもらえる様になり、うちの熱意をくんでいただき、このお話を創作していただいております。それを長いってどういうことですか!工場長!」
「そう、そこなんだよ!」
白い帽子をかぶり、全身白い作業着を着た口ひげの工場長は言った。
「うちが何屋か知ってる?饅頭屋だよ。君だって現場のラインに入るだろう。商品の箱に入れるぺろっとした紙に印刷される饅頭の紹介文の文章だよ。それを10部構成5章立ての一大戯曲いるかなあ。しかも、ローマ時代のローマ人が主役って。饅頭はどこにでてくるんだよ!」
「はあ、まあ、ローマ人の主人公の大好物がうちの饅頭という設定です」
「先生にすぐ謝ってこい!」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする