ミツオは老人の顔を見て息を飲む。そして、自分の置かれている状況の最悪さに天を見上げる。その老人は近年、デジタルでしのぎを作り出している松山興業の親分だ。しかも昨夜、酒場で会って酒を飲んだ。
自分は殺していない。
そう主張しても、誰もミツオの言葉は信用しないだろう。
とにかくこの場から姿を消すしかない。そう考えたミツオは部屋のドアを探す。部屋の端に青色の扉が揺らめく炎に浮かび上がった。老人を見据えたまま後ずさったミツオが扉に到達する。
鍵のかかっていないドアは音もなく開いた。
廊下があり、地上階に続く階段があった。
ミツオは外に出る。
石畳をふみながら、もう一つの扉の勝手口をめざす。
重厚な門扉にも鍵はかかっておらず、道路に出たミツオは一目散に走る。
一部始終をモニターで見ている人物がいることをミツオは知らない。
自分は殺していない。
そう主張しても、誰もミツオの言葉は信用しないだろう。
とにかくこの場から姿を消すしかない。そう考えたミツオは部屋のドアを探す。部屋の端に青色の扉が揺らめく炎に浮かび上がった。老人を見据えたまま後ずさったミツオが扉に到達する。
鍵のかかっていないドアは音もなく開いた。
廊下があり、地上階に続く階段があった。
ミツオは外に出る。
石畳をふみながら、もう一つの扉の勝手口をめざす。
重厚な門扉にも鍵はかかっておらず、道路に出たミツオは一目散に走る。
一部始終をモニターで見ている人物がいることをミツオは知らない。