話題の映画を観てきました。
『人のセックスを笑うな』。
永作博美と松山ケンイチ主演。
「19歳のボクと39歳のユリのいかれた冬の物語」というサブタイトルが付いてるこの映画。ストーリーもさることながら映像や音楽のトーンにちょっと興味があったので観てみました。
なかなかいい映画でした。
うん。でもワタシ的には☆3つかな。
もちろんキャスティングは良いし、音楽もいいし、ストーリーや描き方は面白いんだけど、全体的にちょっと間延びした感を拭えなかったかな。
間延びしちゃうとつい「我に返っちゃう」のよね。
上映時間2時間17分。もうちょっと編集に力を入れて欲しかったですね。
原作は山崎ナオコーラの同名の小説。
読んでみないとわからないけど、自由奔放なヒロイン永作博美演じる「ユリ」はなんだか江國香織の小説「落下する夕方」に出てくる「華子」に似て、浮遊感たっぷりでつかみどころがない感じ。
松山ケンイチ演じる「みるめ」はどんどんその彼女のペースに巻き込まれていく。
二人の関係は涙もなければ熱くもなく。現実感もなく修羅場もない。
「寒いね。」って言っては、抱き合って温めあって・・。
映画の全体的な雰囲気もつかみどころがなく、恋愛って、つまるところそんなもんなのかもしれない、ってどこか思考停止しまう感じ。
確かに恋愛って答えがない。
「正しい」とか「間違った」なんてないよ。
でも、少なくとも作り手には「こう思うよ」っていうなんらかの意見があってほしいなって思うのは私だけでしょうか?
もしかして「恋愛に答えはないのよ(だから自分で考えなさいね)」というのが意見?
蒼井優演じる「えんちゃん」が言った台詞、
「みんな寂しいんだもん。だから「寂しい」って言っても意味ない。」っていうのが妙に心に引っかかりました。
音楽は元フィッシュマンズのHAKASE-SUN。
レトロ感漂うサウンドが心地よかったです。サントラ買おうかな。
HPの中に裏公式サイトっていうのがあって、これも面白いです。