今日は広島セプコン2016@LIVE Cafe Jiveでした。
今回で10回目(10年目)となる広島セプコン。
Jive会場は記念すべき第1回目からずっと開催していただいている会場です。
今日の出演者は、倉田美和 w/ 佐竹洸紀、中山泰造、Peppermint Leaf、上綱克彦(敬称略)の4組。とってもなごやかな雰囲気の中ライブをさせていただきました。
軽くライブレポします。
今回も司会は並木ちゃんこと並木陽子さん。
並木ちゃんの軽快かつ面白トークはセプコンには欠かせない存在です。本当に楽しいMCで会場を湧かせてくれました。
トップバッターは倉田美和 w/佐竹洸紀さん。
ボーカルとギターの癒しデュオ。
カバー曲やお二人で作られたオリジナル曲を披露してくださいました。お2人でデュオを組んでの初ステージということでしたがなかなかの落ち着きっぷりでした。
そして2組目の出演者は中山泰造さん。
東日本大震災のチャリティーライブなどもずっと主催されている熱いハートの持ち主。前に一度出演のお誘いがあったんですがあいにくその時は出れなくて。
今回ようやくご一緒できました。
パワー全開のステージでハートにビンビンきました。
3組目が我々Peppermint Leaf。
今回は新しくサポートベースに入ってくれることになったヒロシくんこと岩藤洋くんとデュオでのステージでした。
今日のセットリストは以下の通り。
1.Silent Bossa
2.故郷
3.青春の輝き(カーペンターズ・カバー)
4.心の手を繋ごう
5.天使の翔ぶ街
ヒロシくんとのステージはお初でしたが、ブラジルのアーティストさんとの演奏経験もあるヒロシくんのベースはなかなか気持ちよかったです。次のライブも楽しみにしていてくださいね。
次は10月21日(金)Live Jukeにてしらいしりょうこさんとの2マンライブです。
そしてトリを飾ってくれたのは、やはりこの方、大御所の上綱克彦さん。
1回目からずっと出てくださっています。
私はほとんどセプコンをきっかけに上綱さんと知り合ったような感じですが、毎年この日は特別にこのセプコンのために時間を割いていただいて本当に感謝しています。
「New York State of Mind」も「青い瞳のステラ」も毎年おなじみですが、毎回違って聞こえるのは不思議です。
最後は上綱さんアレンジの「上を向いて歩こう」で例年通り盛り上がりました。
今回のライブではたまたまFacebookにあがってきたダニエル・バレンボイムさんの朝日新聞の『音楽は敵を超える』という2015年12月8日の記事を一部紹介させていただきました。
【転載開始】
「多くの国がいま、過去との向き合い方に関して問題を抱えていますね。イタリアもフランスもスペインも、そして日本も。多くの原因は、『愛国』と『国粋』を混同していること。自分たちがやっていることに誇りを持つということと、自分たちが他より優れていると思いこむことは大きく異なる。本物の自信と誇りは、他者との比較からは決して育ちません」
「同じように、グローバリズムとユニバーサリズムとの間にも、本質的な違いがあります。ユニバーサリズムは互いの違いを認めるということ。グローバリズムはみんな一緒を求めるということ。どちらを私が支持するかはもう言うまでもないですよね。私はスパゲティもおすしも刺し身も天ぷらもインド料理もフランス料理も、すべて好きです。人生を豊かにするのはグローバリズムではなく、ユニバーサリズムなのです」
「大切なのは、自虐からではなく、誇りを礎に再起すること。ドイツはあまりに過去が凄惨(せいさん)すぎるものだから、愛国的なにおいがするものを即座に『危険』と排除する傾向が今もある。楽器ひとつとっても、オーボエやトランペットで、ドイツらしさを感じさせるものが減りつつある。ナチスは『最も偉大なドイツ人だけが真の芸術を理解できる』と主張したが、これがファシズムの権化であるとすれば、ドイツらしい重厚さを排除し、機能的な響きばかりを歓迎するのも、これもまた逆の意味でファシズムとなりかねません。時代は流転する。そのつど過去を受け止め、克服してゆく。この継続なくして、先に進むことはできません」
「大切なのは、国という集団としても個人としても、誰もが過去と向き合う必要があるということです。いま、世界でたくさんの紛争、対立が起こっています。それは、ある種の過去への憧憬(しょうけい)から生まれているものです。今のロシアはいつも過去を振り返っているし、アメリカも世界を統べる権威ある国として威容を誇っていた時代を懐かしんでいる。しかし、今はどちらもすでに、唯一無二の覇権国家などではない。繰り返しますが。過去を新しい状況のなかで受け入れ、克服しないことにはどの国にも未来はないのです」
「ドイツでも、過去に対する取り組みをちゃんと感じられるようになったのはせいぜい80年代のことでした。こういうことには時間がかかります。例えば、私があなたに何か良くないことをしたとしましょう。私はあなたに謝らなければなりません。それは道徳的な行為であり、また、対立を終わらせるための戦略的な行為ともいえます。ごめんなさい、私が悪かったです、と。私は悪くない、と言い張れば言い張るほど、対立は根深いものになってしまう。人対人なら、手をとりあおうという姿勢を共有することができます。しかし、国対国となると、なぜそれができなくなるのか。そこを私はまだ理解できないのです」
「今したことに対して謝ることより、100年前に犯した過ちを謝るということが、なぜこんなに難しいのか。思うに、現代の私たちに欠けているのは勇気です。そうした時に音楽は、政治的な理由での対立を人間同士のものに戻すことができます。紛争や対立から、一瞬離れることができるのです。ドイツとフランスの相克の歴史はご存じかと思いますが、ドビュッシーやボードレール、ベートーベンやバッハを通じ、彼らは人間として出会うことができるのです」
【転載終了】
グローバリズムとユニバーサリズム、その違い、改めて知りました。
セプコンのように、年齢もジャンルも好みも主義主張もみんな違うミュージシャンが一堂に会して1つのコンサートを形作るって、それこそユニバーサリズムの考え方じゃないかなって思います。
あるようでないコンサート。
これからも細く長く続いていくといいなと願っています。
最後にセプコン実行委員のakiちゃん&並木ちゃんと3ショット。
広島セプコン2017、次は9/14のTako-Bar会場に続きます。
怖れを捨てて肩の力抜いて
隣のあなたと心の手を繋ごう
違いはあっても同じ地球(ほし)に生きている
遠くの誰かと心の手を繋ごう
・・・・
平和を祈って心の手を繋ごう
(『心の手を繋ごう』Peppermint Leaf(三輪真理作詞・作曲)より)