ここのところすっかり映画づいてます。
三浦春馬の主演映画『天外者(てんがらもん)』を見に行きました。
幕末から明治にかけて、日本の経済の基礎を築いたと言われる五代友厚について描かれた映画。
NHKの朝ドラ『あさが来た』でディーン・フジオカが演じて一躍有名になった「五代さま」といえば知る人も多いはず。
その五代友厚について描かれ、主演の三浦春馬の遺作にもなった映画。
公開からずっと見たいと思っていました。
脚本は史実を基にしたフィクションではありますが、本当に素晴らしい映画でした。
ここからネタバレありです。
まずは映画『天外者』公式ホームページ、イントロダクションより。
【転載開始】
「激動の幕末から明治初期、日本の未来のために駆け抜けた男がいた ——
五代友厚(ごだいともあつ)武士の魂と商人の才を持つこの男、薩摩藩士から明治政府役人を経て実業家となり、今日に続く商都大阪の基礎を作り上げた。東の渋沢栄一、西の五代友厚とも評される功績を挙げながらも、長らく歴史に埋もれていた。近年、多くの人の研究により、その真価が再認識される。
「名もいらぬ、実もいらぬ、ただ未来のために」とひたすら大いなる目標に向かったその志と熱い思いが、時代を超えて今、解き放たれる。
圧倒的な熱量で生き抜いた五代友厚を演じるのは主演・三浦春馬。大胆な発想と行動力、そして冷静且、緻密さと優しさを持つ、このミステリアスでさえある人物像をかつて見たことのない迫力と重厚な演技で体現した。
取り囲む盟友の坂本龍馬を三浦翔平。豪傑なエネルギーで演じ、新しい龍馬像を切り開いた。
龍馬と共に現れ後に三菱財閥を築く岩崎弥太郎を、愛嬌たっぷりの西川貴教。
そして初代内閣総理大臣となる伊藤博文の若かりし頃を、フレッシュな森永悠希。
意表を突くキャスティングが、その斬新さと俳優陣の息のあった演技で魅せた。更に五代友厚の両親として、生瀬勝久と筒井真理子が脇を固め、薩摩の上級武家の品位と葛藤を表す。一方、五代友厚の繊細さや優しさを引き出したのが、遊女はる役の森川葵。自由な未来を夢見る。はかなくも強いその姿は、現代を生きる女性の象徴でもある。また五代友厚の志のよき理解者が、蓮佛美沙子演じる妻・豊子。取り巻く女性達もまた、時代の渦の中で五代友厚に重ねた己の人生を全うする。
豪華キャストに日本の歴史を鮮やかに彩る偉人・傑物達を絶妙に配役、かつ“扇の要=五代友厚”に、三浦春馬を据えることで、“予測不能なドラマの連続で今も眩しく輝き続ける”五代友厚の熱過ぎる人生を、近代日本の夜明けと共に、瑞々しく壮大な青春群像劇として描き、満を持して世に贈り出す。」
【転載終了】
監督の田中光敏氏の「すでにたくさんの俳優さんが演じてきた幕末という時代を、今僕たちが描くなら、新鮮な若々しいエネルギーで描きたかった」という思いを形にした新しいキャスティング。とっても魅力的だったと思います。
特に五代、龍馬、弥太郎、利助がすき焼き鍋を囲みながら夢を語るシーンなどとっても良いシーンでしたね。
あのすき焼き肉は絶対美味しかったはず!!(笑)
京都撮影所のセット、衣装、キャストの方々の役作りも素晴らしく、それぞれが個性的で魅力的な人物像に仕上がってました。
本映画のプロジェクトは2013年に始まったそうで、製作総指揮の廣田稔さんが代表を務める「五代友厚プロジェクト」のメンバーの皆さんの夢が実現した形での映画公開。
新型コロナ、主演俳優三浦春馬さんの急死、など数々の困難が襲ってくる中でも、夢を諦めなかったプロジェクトの皆さんの想いは、五代友厚の遺志をただ後世に残したいという一心だったことだろうと思います。
五代友厚の言葉「誰もが夢を見られる世界」の実現は、今の日本にこそ必要な目標だと思います。
最後にパンフレットに紹介された「上に立つ者の心得」を書き留めておきます。
これは後に内閣総理大臣になり早稲田大学を築いた大隈重信に宛てて出された手紙の中に記された言葉だそうです。
(原口泉(鹿児島県立図書館長・志學館大学教授))
「上に立つ者の心得」
一、愚説愚論だろうときちんと最後まで聞いてあげること。
二、自分より地位の低いものが自分と同じ意見なら、
その人の意見として採用すること。手柄は部下に譲ること。
三、頭にきても怒気怒声を発しないこと。
四、事務上の決断は部下の話が煮詰まってからすること。
五、自分が嫌がっている人にも積極的に交際を広めること。
このような懐の深いリーダーたちによって今の日本の礎が築かれたことを思い起こし、私たちも今それぞれの仕事や立場で、日本人としての誇りを持って世界に役立っていきたいものですね。私も頑張ろう!!
いま全ての日本人に見て欲しい映画。
良い映画をありがとうございました。
予告はこちら。
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