百子の部屋

日々のあれこれ思いのままに。。。

火怨

2008年06月01日 | 読書

火怨〈下〉―北の燿星アテルイ (講談社文庫)
価格:¥ 820(税込)
発売日:2002-10

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★吉川英治文学賞受賞作

平安時代の東北地方を舞台にした物語で、
蝦夷の人々を守ろうとする若きリーダー、阿弖流為(アテルイ)と、
彼らの制圧に乗り出す、朝廷側の坂上田村麻呂との戦が描かれている。

何万もの兵士を送り込んでくる朝廷側に立ち向かうため、
あれこれと策をめぐらす蝦夷たち。。。
まるで、大河ドラマを見ているような、壮大なスケールの歴史巨編。

蝦夷の勇敢な男たちは、あまりにかっこよすぎて、惚れ惚れしてしまうし、
敵対する田村麻呂との、武人としての信頼関係や、友情、
そして、丁寧な人物描写などなど、読み応えたっぷりで、面白い!

後半は、身体が震えるほどの興奮と感動で、
涙が止まらなかった。。。


ぬぐえどもぬぐえども、次から次へとあふれてくる涙は、
熱く、逞しく、勇敢で、清い男たちへの賞賛の涙だったのだと、
本を閉じて、しばし余韻に浸る私なのでありました。

偶然、図書館で手に取った本だけど、
こんなに面白い本を、なぜ今まで見逃していたのか、不思議です。
上下巻あり、長編ですが、たっぷり楽しめること間違いなしです!

コメント (2)
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