★「滔々と紅」 志坂圭
第一回 「本のサナギ賞」受賞作(全国の書店員が選ぶ新人賞)
天保八年、飢饉の村から9歳の少女・駒乃が江戸吉原へ売られた。
勝気な駒乃は、吉原のしきたりに抗いながらも、
様々な事を学び、人気花魁へと成長する。
そして、彼女が最後に下す決断とは。。。
私の吉原のイメージは、
表面は華やかだけど、
その裏では、悲しみに満ちた女たちの暗く陰湿な生活が。。。
というイメージが強かったのだけど、
この本では、それほど重くのしかかるような暗さはなく、
元気な女たちが描かれていて、ちょっとほっとした。
登場人物も個性たっぷりで、物語の展開も面白く、
華やかな花魁たちを想像しつつ読めるので楽しめる。
映画化もできそうかなぁ。。。なんて思ったり。
それと、吉原についての説明が細かく書かれていて、
なるほど。。。と、いろいろ勉強?になったかも。
欲を言えば、最後の展開を、もう少し濃く描いてほしかったかなぁ。。。
私の満足度 ★★★★