姫路大手前・岡崎外科 消化器肛門クリニック ブログ・肛門科通信

姫路城が好きで姫路在住の消化器・肛門科医によるクリニックのブログです。胃腸肛門の情報あり、気軽にお越し下さい。

姫路大手前とは?

2009-02-20 01:43:00 | 医院内外の様子
姫路・大手前交差点をお城側から見た写真です。画面奥へ向かうのが大手前通りで姫路駅方面、右から左が国道2号線(東行)です。神姫バス・市営バス「大手前通り」バス停からお城側へ60m戻ると大手前交差点です。南東の角にシックなビルがあります。(2008年5月31日撮影)南西の角には三木美術館がオープンしています。
(SONY DSC-T7)
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裂肛を繰り返すと・・・

2009-02-19 12:56:47 | 裂肛(切れ痔)
硬い便が出るときにおしりが切れる「裂肛」を繰り返すと、どうなるのでしょう。

おしりの穴に入って、およそ2cmくらいは「皮膚」なのです。この部分は大変敏感で、切れるととても痛いのです。皮膚はけがをして、傷つきますと治るときに「ひきつれ」ます。つまり、切れるたびにすこしずつ「ひきつれ」て治るのです。排便の度に切れていますと、だんだんおしりの穴が狭くなってしまいます。そうすると普通の便でも切れたり、また中の肛門ポリープが脱出して切れたり、と悪循環におちいります。指や内視鏡が入らなくなるほど狭くなりますと、手術が必要になります。

そんなにひどくならないうちに、是非手当をしてください。いきなり手術ということは、まずありません。最初は、軽い痛み止めの成分の軟膏治療や、保険外になりますが、肛門括約筋を一時的にゆるめる作用のある軟膏治療などを行います。大切なのは、「もう二度と切らないぞ」という生活習慣の改善なのです。

私は、手術のみで治っているとは、思いません。手術を受けられる方は、その後よく自分で生活習慣を改善されています。それで、再発などが少ないのだろうと、いつも思っています。
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バーチャルが現実に?

2009-02-18 19:12:43 | リアル
バーチャル肛門外科が現実に?姫路地区でご覧のかたは、2月15日の新聞折り込み広告か、ディースター求人広告をご覧下さい。バーチャルを現実にするために、貴方の力が必要かもしれません。もちろん名前は「姫路大手前」ではありません。探してみてくださいね。左のキャラクターマーク(これは私の手作りです、「ぽの」と言います)を探してください。(ディースターのネット広告は期限終了しました)

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女性に多い慢性裂肛

2009-02-18 18:50:34 | 裂肛(切れ痔)
肛門科で下される診断名では、男性女性とも「痔核」がトップです。次が男性は「痔瘻、肛門周囲膿瘍」ですが、女性は「裂肛」です。切れ痔と言われる「裂肛」は、便秘の多い女性の宿命ともいえる病気と思われます。「でてくるのはいぼ痔だけじゃない」の項でもお話しましたが、ここでは少し詳しく説明します。

急性裂肛:硬い便が出た時に、「ピシッ」と切れて痛み、赤い血がティッシュに少しついた、というのが典型です。物理的に切れたもので、排便をコントロールすれば数日で治るのが普通です。
慢性裂肛:急性裂肛が治癒しない間に、繰返し切れることによって生じるものです。切れるところは深い潰瘍になってひりひりします。さらに繰返していると、その奥に肛門ポリープ、おしりのふちに肛門皮垂ができてきます。潰瘍・肛門ポリープ・肛門皮垂が慢性裂肛の三点セットです。

この裂肛の方が、中々受診されなくて、手遅れになることがあります。でもすぐ手術されるのではと心配ですね。放っておくとどうなるのか、治療はどうするのか、次回以降お話しします。
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おしりのヒダ 気になりますか?

2009-02-16 15:51:54 | Weblog
「少しヒダのあるおしりもきれいにできる」温水洗浄便座、と書きましたが、ヒダが気になる方も多いです。ヒダとは本当に小さな「ただのヒダ」と、少し大きくなった「肛門皮垂」とがあります。

ただのヒダ:体の中心線には、胎児のころに組織が形成された時の形跡が残っていることがあります。男性でも女性でも肛門の前側には、前方につづくわずかなヒダがみられます。女の子(幼児)で硬い便がでたあとに、おしりを拭きすぎて、前方の小さなヒダが腫れて受診されることがよくあります。

肛門皮垂:大きさの定義はありませんが、見た目に明らかにわかるものは、こう呼ばれます。最も多いのは、慢性裂肛(繰り返すきれ痔)によるものです。肛門の中のきれ痔そのもの(潰瘍)とその奥の肛門ポリープとセットになっています。また、血栓性外痔核(外の血まめ)を繰り返すことで、皮膚が伸びてたるむとできます。また、もともと少し大きめの方もあります。外から見ると皮垂でもよく見ると内痔核とつながっていることもあります。

ヒダと言っても色々です。それだけを取っても意味がないこともあります。気になる時はご相談ください。
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ウォシュレットの功罪

2009-02-15 21:59:33 | おしりのかゆみ
その昔、「おしりだって洗ってほしい」というコピーで登場したウォシュレット(TOTO)を代表とする温水洗浄便座。これで救われた皆さんも多い事でしょう。温水洗浄便座の登場で、少しヒダのあるお尻もきれいにできるようになりました。

お尻はもともと丈夫にできていて、神経質に洗わなくても良いようにできています。しかし、きれいにしたい、さっぱりしたいは人の望み、洗い過ぎの方を時々見かけます。熱い温度で洗いすぎて、さらにペーパーで拭きすぎて、皮膚が傷つき皮膚炎になって受診される方もあります。お風呂に長く入っていますと、指先がしわしわになりますね、それと同じで、とても皮膚が傷つきやすい状態です。それをペーパーでごしごしやりますと、小さな傷ができて、そこがかゆみや痛みの原因になるのです。

また、水圧を強くして、温水洗浄を浣腸のように使っている方も多くあります。これはおすすめしません。「浣腸はくせになる」というのと同じで、熱いお湯の強い水流で直腸を刺激して排便するのは、よくありません。実は肛門とその奥には便やガスを感知する大変微妙なセンサーがあるのです。皆さん、便を出さずにガスだけ「スー」と出したりできるでしょう?これってすごいことなのです。このセンサーを壊してしまうと・・・ちょっと怖いですね。

温水洗浄は、ちょっと冷たいくらいの温度で、弱く弱く、が秘訣です。設定をちょっと見直してみてくださいね。
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「出てくる」のはいぼ痔だけじゃない

2009-02-14 12:27:00 | Weblog
肛門外科を受診される方で、「出てくる」と言われる方が多くあります。皆さん「出てくる」のはいぼ痔と思っておられます。いぼ痔イコール内痔核としますと、実は内痔核ではないものがたくさんあるのです。

「出てくる」痔には、次のようなものがあります。
(1)内痔核:肛門の奥の「肛門クッション」が大きくなり、肛門の外へ脱出してくるもの。排便時や腹圧がかかったとき。
(2)肛門ポリープ:切れ痔「裂肛」にともなってできる肛門のポリープ。できものではなく、皮膚の成分で、コリコリしている。
(3)直腸脱:腸が反転して肛門から出てくるもの。
(4)直腸粘膜脱:腸の粘膜がたるんで肛門から出てくるもの。
(5)直腸ポリープ:これは痔ではなく、「できもの」腫瘍です。悪性のものさえあります。素人判断は危険です。

元々肛門の外にあるものが腫れて「出てきた」ように感じるものとして、
(6)血栓性外痔核:おしりの「血まめ」。できたてはかなり痛い。
(7)肛門皮垂:おしりの皮膚がひだ状になったもの。切れ痔が原因。(6)を繰り返してもなります。もともとある方もあります。


これらをちゃんと診断つけるには。一度信頼できる肛門外科を受診してくださいね。
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女性の思いに応えたい

2009-02-13 17:29:55 | Weblog
おしりの調子が悪くなると、男性はなにがなんでも診察にこられます。ところが女性は、どうにかこうにか、我慢するひとが多いのです。女性が受診しやすい環境を整える事がこれからの肛門科、肛門外科に必要なことと思っています。

意を決して受診された女性に色々伺ってみますと、(1)あまり人通りの多いところは入りにくい。(2)あまり大きな看板のクリニックはいやです。目立たない方がいい。(3)専門のちゃんとしたドクターに診てもらいたい。(4)ドクターもスタッフも女性がいい。(5)待合室などで男性に見られるのがいや。(6)清潔第一で、掃除が行き届いているのが絶対条件。(7)スリッパをはきかえるのはいや。(8)パウダールームが欲しい。トイレがたくさんあった方がよい。(9)人前で内視鏡の下剤はのめないです。などなど、たくさんご希望があるようです。

人通りの少ないところで、小さな看板で、ちゃんとしていて、でも女の人にはなれないけれど・・・これらの思いに応えたいと思っています。ご覧の女性のみなさん、他にもご希望があればコメントお願いしますね。コメントはすぐには表示されません。プライバシー保護のため、内容を一般化して、ブロク上でお答えしていこうと思います。
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気後れが手遅れにならないうちに・・・大腸がん検診

2009-02-12 17:21:08 | Weblog
大腸がん検診(検便による便潜血法)でひっかかった、つまり「要精検」になったときに、ちゃんと精密検査を受けられる方が60%しかありません。平成18年度消化器がん検診全国集計によると、検診を受けた人422万人。要精検の人は6.2%で26万3152人。そのうち60.1%の人が精密検査を受けていて、そのうちの5970人に大腸がんが見つかっています。これは検診を受けた人の0.141%、精密検査を受けた人の3.8%です。発見された大腸癌のうち、52%が手術(開腹あるいは腹腔鏡)を受けていますが、46%は内視鏡によるポリープ切除や粘膜切除で済んでいます。あまり怖がらなくてよいのかもしれませんね。

それより「要精検」なのに、検査を受けない40%の方のことが心配です。単純計算でも、みつけられるはずの3963人の癌が放っておかれているのですから。

そこで私のモットーです。「気後れが手遅れにならないうちに」
おしりや大腸は気後れしがちです。大腸癌、つまり命の心配。恥ずかしさの心配。診察が痛いだろうかという心配。たいへんですね。でもお知らせします、おしりから血が出た場合の9割以上がおしり、つまり痔からの出血です。早めの受診で、早くすっきりしてください。
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心配なのは痔 それとも大腸癌?

2009-02-09 15:47:56 | Weblog
肛門科(肛門外科)で患者さんをみていますと、「痔だろうから診てほしい」と言われる方の中に、実は「大腸癌が心配」という方が多くあります。実際痔もあり、調べてみると大腸癌もある、という場合があります。こういうときに、旧来の肛門科のように、おしりだけを診るのでは、大変危険です。反対に、大腸内視鏡検査をしても、大腸癌の有無だけを診て、おしりを素通りすることがあります。おしりや大腸を診られるのは恥ずかしいし、できれば大腸とおしりとが同時に検査、治療ができるのが望ましいと思っています。

たまたま痔から出血して、検査したら、たまたま大腸癌がみつかり、早期で内視鏡治療で命拾いという例を多く経験します。「痔さん、よくぞ出血してくれた」てなもんですが、感謝しつつ、治療してしまいましょう。

おしりと大腸と両方診られるのが、理想の肛門外科だと思います。
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