昨日誘われて「キネマの夕べ」で思いがけない映画鑑賞の日となりました。
夕方7時からなので仕事から帰宅後でも観る事が出来ます。
「キネマの夕べ」は佐倉市教育委員会文化課が主催となっていて、5月・7月・9月・そして今回の11月と上映していたようです。(無料で申し込み不要です)
因みに昨日の映画は山本薩夫(ヤマサツ)監督の「真空地帯」だった。何故にこの時期に?と考えても見なかったが、理由としては主催者の今年度のテーマで’’佐倉ゆかりの作品’’と言う事だったようです。
この映画は当時(昭和19年1月の設定で)昭和27年に作られています。佐倉連隊跡の兵舎で撮影が行われたとの事。日本の軍隊生活を本格的に描いた作品としては注目を浴びた作品だったようだ。なんだったかな?映画として受賞をしている作品です。
地元にある国立民族博物館も抱えている城址公園の中に未だにその当時の訓練に使われた急階段やトイレ跡等も生々しいのであるが(もちろん兵舎は無くなっている)今迄何気なく楽しんでいた城址公園もこれからはこの映画の影響で私のなかではまた違った意味で思い入れのある公園になった。
映画を観ての感想として
昔の軍隊の言葉遣いが最近の若者の早口よりもかなり早いのに驚きました。軍隊で出てくる言葉も独特で怒鳴り調子で一本調子、非常に聞き取り難いものでした。画面も古い為にところどころ画面が乱れその状況に於いても大変に昔懐かしい臨場感(苦笑)が溢れるものでした。もちろん白黒映画です。
日本国民の天皇を慕う気持ちを利用し、戦争に向けて妄想を肥大化して軍隊式訓練に価値を見出し、人間教育を行うと言う愚かな発想をしていた時代なのですね。
この様な価値観を持ったひと固まりの人たちによって、日本は間違った方向へと進んできたのですね。ただ戦争はいやだとか言う目的での映画としてではなくて、軍隊での残虐な訓練的教育の過程をリアルに表現した映画だと感じました。その中に於いて虚しい人生を余儀なくされてきた多くの人たちの事に想いを馳せております。
これを観たことによって私が感じた事(既に祖母や叔父などから軍隊での様子は聞いてはいたのだが)は、この様な教育の仕方を肯定する日本人が未だに多くいてこの連鎖は繰り返されている事、これらの呪縛から解放されるまでにはかなりの年月が必要な事を感じました。
原作は野間宏さん・出演者には懐かしい名前が並んでいました。木村功さんはじめ懐かしい俳優さんたちです、皆さん若かったですねぇ。。。
少しだけ極論を言わせてもらえるなら・・・このような教育を受けそれに何の疑問も持たないで育ってきた男性たちには世の中を変えて行く力は出て来ないでしょう。
まったく情けない「逆らえば・・・・・」まるで今の北朝鮮の現状と同じだったのですね。
ただ流されて愚かな国民だったのでしょうか?いやそれは違うと感じていた方々も多くおられたのでしょうけれど流されるしか方法はなかったのですね。
根底には何があるのでしょう?最近の若者が迷っていると言う事もこの様な歴史的背景が古い体質の男性たちによって未だにぬぐい去られていない、人の心を育てると言う事の本当の意味が理解できていないのではないかと・・・・エラッそうにsazae3は感じたのです。
12月は20日に上映される映画はアンコールでしょうか再上映です。7月に上映された「逃亡くそたわけ 21才の夏」です。
臼井の音楽ホールで上映されます。監督は地元の佐倉高校の出身者 本橋圭太さんです。 原作は絲山秋子さんです。
1月は17日 「Dolls(ドールズ)監督は北野武さん 佐倉市内でロケが行われた北野武監督初めてのラブストーリーです。
当日フラット気が向いた時に行けるのも魅力ですね。
確かにこの時代はあったのですものね。今ではまさか・・・と考えられないような時代でしたね。
佐倉市も良い企画をと感心いたしました。
この日は音楽ホールの空調が故障で、暖房が効かない状態でそれはもう足もと震えながら当時のことをしのびながら・・・素晴らしい事でした(苦笑)
良くこちらでも映画の無料観賞なんていうのがありますが
申し込みをしてあたっても当日どうしても行けなくなったりすることがあると
とても申し訳ない気持ちになったりしますから。
「Dolls(ドールズ)」どんな内容なのでしょうね?
また観てきたら教えてくださいね。
12月はくそたわけ?ちょっと覗いてみますかね。