Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

「遺作3大ソナタ」ハ短調D958 その3(No.1751)

2010-06-14 21:04:35 | 作曲家・シューベルト(1797-1828
No.1750 に重大な誤りがありました。既に訂正してありますが

(誤)4回スタジオ録音しているのは、D958 と D840 のみ
(正)5回スタジオ録音しているのは、D958 のみ


です。あぁ、恥ずかしい!!!


 ブレンデル は、「ベートーヴェン ピアノ協奏曲全曲を4回録音した!」が超有名。内1回は「あらかじめ予定されたライブ録音」であるが、

  1. ワルベルク + ベッチャー + メータ
  2. ハイティンク
  3. レヴァイン(ライブ)
  4. ラトル

である。凄い!
 その「ベートーヴェン : ピアノ協奏曲」を上回るスタジオ録音をしたのが、ほかならぬ 『シューベルト : ピアノソナタ第19番 ハ短調 D958』なのである。
 ブレンデル のレコーディング記録については、相当に深く調べていると思うのだが、

ブレンデル全レパートリー中「スタジオ録音が5回」に達した曲は、シューベルトピアノソナタ第19番ハ短調D958 のみ


と思われる。ライブ音源は今後も出てくるだろうから、「シェーンベルク ピアノ協奏曲」のように既に『スタジオ録音3回 + ライブ録音1回』と言う曲が6回以上のテイクが出現する可能性は高い。(ちなみに私高本は「ブレンデルのシェーンベルクピアノ協奏曲」スタジオ録音3回は全て所持して愛聴している)
 「ベートーヴェン ピアノ協奏曲全5曲」は、シューベルトD958 を「ライブ録音」を含めれば越す曲の方が多いだろう、と思う。私高本も東京で聴いた(第3番ハ短調を東フィル、第5番をN響)が、やはり説得力の高い演奏であったから!


ブレンデル「シューベルト : ピアノソナタ第19番ハ短調 D958」の録音履歴


は次の通り。

  1. ヴァンガード録音(1964-1968の間、ベーゼンドルファー)

  2. フィリップスLP録音(1972、以下スタインウェイ)

  3. ブレーメン放送(1976.06-1977.12)

  4. フィリップスCD録音(1987.09.06-13)

  5. BBC放送 + フィリップス 放送&DVD録音(1988.01.01-03)


 私高本の勘違いは「4 と 5」が同じテイクと勘違いしたこと。演奏の細部表現の方向性は全く同じなのだが、違うテイクである。オレは正真正銘のバカだ。「第1楽章呈示部反復」が違うじゃん(泣
 私高本がバカなことは、私高本が保証する(爆


 不思議なことに、「ブレンデルの上記5回のスタジオ録音」で最も素晴らしいのは、ほとんど売れていないだろう第1回のヴァンガード録音である。他のソナタと違い、いろいろと細部を変えているのが不思議な曲である。

  1. 第1楽章呈示部の反復(第4回のみ、なぜか反復を実行している!)
  2. 第2楽章の「3連符と右手の複付点音符を合致させる」か?(第4回以降が合致、第3回以前は音符通り)
  3. 第3楽章の「小節全休符の長さ」(第2回が最も忠実か?)

などなど、「お手本」が相当に『ブレている』のだ。これが原因なのか、「ブレンデル亜流のピアニストの皆様」はこの曲の演奏がスカである。う~ん、残念!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
コメント
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