四月になったら
北へと帰りゆく
鳥の群れを追って旅に出よう
いくつもの
死に絶え絶えの山や川を越え
錯綜するいくつもの
時間や季節をよぎり
祖父母たちが切り開いた原生林のはての
朝焼けの海へと降りたてば
そこは
4年前病床の母に約束した
ばちゃめく雪解け道のふるさと
握り締めた四寸壺のなかで
さっきから鳴っているのは
母のボロボロの骨たち
その最後の母の形見を
磯の香にばら撒けば
笑いかける 四月のふるさと
花咲きはじめた 四月のふるさと
北へと帰りゆく
鳥の群れを追って旅に出よう
いくつもの
死に絶え絶えの山や川を越え
錯綜するいくつもの
時間や季節をよぎり
祖父母たちが切り開いた原生林のはての
朝焼けの海へと降りたてば
そこは
4年前病床の母に約束した
ばちゃめく雪解け道のふるさと
握り締めた四寸壺のなかで
さっきから鳴っているのは
母のボロボロの骨たち
その最後の母の形見を
磯の香にばら撒けば
笑いかける 四月のふるさと
花咲きはじめた 四月のふるさと