詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
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無人島や刑務所や地獄へと持ってくならこの一冊

2007年06月11日 | Weblog
どうしてだか、涙ポロポロと落ちてくる本だった。
原本の英語本ならさらに素晴らしい表現に違いない。

その本の名はー
「リトル・トリー」フォレスト・カーター(株式会社メルクマール)
チェロキー・インディアンの血を引く著者の自伝的な物語だという。
自然をこれほど身近に描いた本はちと珍しい。

チェロキー・インディアンは、合衆国憲法の元になったと言われるインディアン部族連合体の憲法を創案した主要部族のひとつだったと思う。
そして、壊滅させられたりインディアン減らしの目的で、アパラチア山脈南端からオクラハマ州へと1300キロを新しいリザベーション(捕虜収容所地帯)へと強制移住させられたチェロキー族だけでも13000にのうち約三分の一が寒さ・食料不足・病で死亡(その他のチョクトー族・ウィネルバ族・クリーク族等の死者数は膨大な数だ!なんと恥知らずな国なのか!

亡くなった家族の死体を背負いながらの彼らの死の行進は、合衆国史上最大級の汚点のひとつだ!
この行進は「涙の行進」と呼ばれている。

しかし、死者を背負って一列に歩くチェロキー族の人々が泣いたから「涙のー」では決してない!
前後左右の乗馬した軍隊に囲まれて歩く彼らの余りのむごい姿に、それを見送る沿道の人々の涙が止まらなかったからだ!
アメリカ合衆国は昔も現在も、このように、先住民や植民地に対しては世界一といっていいほど残酷で冷酷無比な仕打ちだ。
開拓者達が食料等で世話になったり、合衆国憲法そのものが先住民のイロコイ同盟(違ってるかも)を真似て作られたにもかかわらす・・

日本人はさらに最悪な民族としかいいようがない。
自分達の文明・文化の二つの本家筋にあたる・・アイヌ民族・沖縄人や朝鮮半島への冷酷な仕打ちは、血縁関係の無いアメリカ人と先住インディアンとはまた違った意味で世界一の醜悪さだ。

もともとすべてが彼らの大地だったアメリカ合衆国のリザベーション(強制収容所地域)に閉じ込められ、ウラン鉱山の残土(日本への輸出が多い)で被爆させれる人の多い先住インディアンには選挙権さえもないのだという。

しかしながら・・日本列島の先住民のアイヌ民族よりはまだまだ幸せなのかもしれない。
アイヌ民族はその日本人のウルムマイハート(故郷=縄文文化・文明)ともいうべき文化も言葉も・・そのほとんどを奪い尽くされてしまった。