詩人PIKKIのひとこと日記&詩

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2021年04月30日 近づくXデー<本澤二郎の「日本の風景」(4070)

2021年04月30日 | 気狂い国家

<電通五輪中止=決断政治家は二階俊博と小池百合子か>
 言論の自由を求める国民の非難を一身に受けながら、それでも政府のお尻に釘を打ち付けて、五輪強行に突っ走る電通である。「コロナを打ち勝った証の東京五輪」だと安倍や菅に言い聞かせて、ここまで走ってきたが、コロナは収まってくれない。それどころか関西圏で爆発的に感染者が急増している。国民のほとんどは中止に傾いている。

 中止宣言のXデーは、直前に迫っている。誰が「決断する政治家になるのか」に永田町は注目している。一番手は「駄目ならスパッとやめるしかない」と菅の訪米直前に発信した自民党幹事長の二階俊博。4月25日の衆参補選・再選挙3連敗にも、予想されたことだとどこ吹く風で、幹事長に居座っている。大事な決断待ちと見られている。

 もう一人が、二階と水面下、連携をとっている都知事の小池百合子。後者はとっくの昔に都知事のポストに執着していない。都議選にも関心は薄い。第一、コロナ禍での五輪開催は、彼女の政治生命を絶つことになる。

 かくして決断する政治家が、当面する政局を主導することにもなりかねない。二階と小池のXデーに注目が集まっている理由だ。株式の激震も、そして日銀の悪党の首も危うくなるという。

<コロナ感染一大イベントにするのか=米ニューヨークタイムズ>
 米紙ニューヨークタイムズは、このところ日本問題について、タイムリーな記事を流して、日本の政治屋に警鐘を鳴らしてくる。それも当然で、反骨のジャーナリストには、有能な日本人記者を配置、日本国内の世論の動向を掴んでいる。的外れは少ない。

 最近は、菅訪米をあざけるかのように、東京電通五輪を「コロナ感染一大イベント」とこき下ろした。まことに正鵠を射た指摘に、ワシントンのバイデンも特別に留意したようだ。

 わざわざ日本からの大型代表団を率いてきた、安倍の汚れ処理で、後継者となった菅義偉に対して、日本政府の五輪強行計画について「イエス」とは言わなかった。それどころかバイデンは、目下の米国のコロナ対策を、本人の政治生命がかかっている途上にあるため、コメントできる状況になかった。

 「コロナ感染一大イベント」とは、実に分かりやすい東京五輪を象徴する言葉である。「コロナを退治した証としての東北復興五輪」とほざく電通の言い分との落差は、天地の差があろう。

<五輪観戦日本訪問?米国選手派遣ノーコメントのバイデン大統領>
 今のアメリカ人も日本人同様に、のんびりとスポーツ観戦をしたいという精神的な余裕は、1ミリもないだろう。IOCとJOC電通利権の、不条理な五輪に歓喜する人類を探すことなど出来ない相談であろう。

 新型コロナと共存できる地球にしないことには、人びとの活動そのものが止まって、貧困へとまっしぐらだ。それでも武器弾薬に特化する、カルト教団・神道の日本会議路線に、心底辟易するばかりである。争いから、友好・協力にすることが不可欠であろう。人が生きるための道である。

 バイデンは、トランプに比べると、なかなかしたたかで、かつ賢い。中国封じ込めに日本をダシにするのに懸命だ。戦前の大英帝国の手口である。歴史の教訓を学ぼうとしない戦争神社研究に徹している、ワシントンの東アジア戦略といっていい。

 この悪魔の作戦に唯々諾々と従属する日本を、たとえば沖縄の米軍基地に対する日本政府の対応からも、実に正確に読み取れる。自立し、アジアに立つ野党勢力さえも存在しない。CIA工作に屈する財閥と政界・官界・司法界であることに、ワシントンの陰謀家は満足している。

 つまり、この程度の日本分析に、それでもポチのような仕草をして、ワシントンに従う学者・文化人の日本に安堵している。

 コロナ危機をよそに、日本五輪訪問など想定できないのだ。国民的人気のスポーツ選手団を、危険にさらすはずもない。ましてやトランプ再選に賭けてきた、日本政府・外務省である。ワシントンの今を、警察官僚の北村に依存する菅内閣に、ひたすら呆れるばかりである。知らぬは日本国民なのだ。

<6万人の選手関係者を医療団不可能、500人看護師も協会無理>
 無観客でもアスリート1万人以上が来日?すると計算すると、取り巻き連など総勢6万人。これの安全対策を万全にできるか?無理である。

 日本財政に多少の経験のあるだけの武藤という事務総長は、文書で日本看護協会に対して、500人の看護師を派遣してもらいたい、と要請した。

 これが大変な反発を呼んでいる。日本看護協会に詳しい人の説明では「看護協会にそのような要請文を出しても、協会は何もできない。そんな力も影響力もない。武藤はなにも分かっていない。看護協会は赤十字病院や国立病院が中心の組織。看護師集めの機能も能力もない。第一、そのような余裕はない」という。

 まさに捕らぬ狸の皮算用の類なのだ。

 決断する政治家の出番だ。他方で、菅と二階の対立と安倍と麻生にからめとられる菅、そして1・5億円という政党助成金の行方など、政局激震の材料は、相変わらず事欠くことはない。

2021年4月30日記(東芝不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)


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