1位のベルファスト(Henryk Sadura / Shutterstock.com)
新たなコミュニケーション技術の魅力は、働く時間と場所についての既成概念を覆してくれることにある。巷に数あるフリーランス仲介サイトでは、フリーランサーに対してあらゆる場所で働く自由を提供している。
「あらゆる場所」とは、必ずしも固定の場所ではない。フリーランサーの間では、デジタルノマド(旅をしながら遠隔勤務で仕事をする人)として働くことを選ぶ人が増えている。
それでは、デジタルノマドにとって最適な都市はどこなのだろうか? 不動産・短期レンタルスペースを提供するスペインのスタートアップ、スポタホーム(Spotahome)は最近行った調査で、デジタルノマドに関する次の9つの要素を基準に、世界の都市をランク付けした。
・インターネットの速度
・コワーキングスペース
・スタートアップの数
・移民の受け入れ度
・アパートの賃料
・無料Wi-Fiのあるカフェ
・緑地スペース
・ビールの値段
・年間日照時間
その結果、上位と下位の10都市は次の通りだ。(かっこ内は所在国とスコア平均)
1位 ベルファスト(英国、6.05)
2位 リスボン(ポルトガル、5.84)
3位 バルセロナ(スペイン、5.82)
4位 ブリスベン(オーストラリア、5.54)
5位 ルクセンブルク(ルクセンブルク、5.48)
6位 アデレード(オーストラリア、5.46)
7位 マドリード(スペイン、5.43)
8位 サンフランシスコ(米国、5.43)
9位 ウェリントン(ニュージーランド、5.41)
10位 マイアミ(米国、5.35)
…
47位 ミラノ(イタリア、4.39)
48位 パリ(フランス、4.32)
49位 オスロ(ノルウェー、4.28)
50位 アテネ(ギリシャ、4.21)
51位 アブダビ(アラブ首長国連邦、4.08)
52位 ドバイ(アラブ首長国連邦、4.01)
53位 東京(日本、3.98)
54位 ニューヨーク(米国、3.91)
55位 シンガポール(シンガポール、3.62)
56位 香港(中国、3.31)
調査チームは、首位がベルファストであることには多くの人が驚くかもしれないとして、次のように述べている。
「同市は近年、旅行情報サイトのロンリー・プラネットにより、2018年に訪れるべき場所1位に選ばれている。また過去の調査では、英国で最も経済成長が目覚ましい都市の一つとされてきた。ベルファストは技術成長に注力しているため、デジタルノマドにとっては特に魅力的だ」
「ベルファストでは近年、ソフトウエアエンジニアや技術コンサルタント、Java開発者など、今日のデジタルノマドたちに人気の仕事が73%増えている。年間日照時間のスコアは非常に低かったものの、インターネットの速度やコワーキングスペースの数、アパート賃料などいくつかの重要分野で素晴らしい成績を収めた」
「あらゆる場所」とは、必ずしも固定の場所ではない。フリーランサーの間では、デジタルノマド(旅をしながら遠隔勤務で仕事をする人)として働くことを選ぶ人が増えている。
それでは、デジタルノマドにとって最適な都市はどこなのだろうか? 不動産・短期レンタルスペースを提供するスペインのスタートアップ、スポタホーム(Spotahome)は最近行った調査で、デジタルノマドに関する次の9つの要素を基準に、世界の都市をランク付けした。
・インターネットの速度
・コワーキングスペース
・スタートアップの数
・移民の受け入れ度
・アパートの賃料
・無料Wi-Fiのあるカフェ
・緑地スペース
・ビールの値段
・年間日照時間
その結果、上位と下位の10都市は次の通りだ。(かっこ内は所在国とスコア平均)
1位 ベルファスト(英国、6.05)
2位 リスボン(ポルトガル、5.84)
3位 バルセロナ(スペイン、5.82)
4位 ブリスベン(オーストラリア、5.54)
5位 ルクセンブルク(ルクセンブルク、5.48)
6位 アデレード(オーストラリア、5.46)
7位 マドリード(スペイン、5.43)
8位 サンフランシスコ(米国、5.43)
9位 ウェリントン(ニュージーランド、5.41)
10位 マイアミ(米国、5.35)
…
47位 ミラノ(イタリア、4.39)
48位 パリ(フランス、4.32)
49位 オスロ(ノルウェー、4.28)
50位 アテネ(ギリシャ、4.21)
51位 アブダビ(アラブ首長国連邦、4.08)
52位 ドバイ(アラブ首長国連邦、4.01)
53位 東京(日本、3.98)
54位 ニューヨーク(米国、3.91)
55位 シンガポール(シンガポール、3.62)
56位 香港(中国、3.31)
調査チームは、首位がベルファストであることには多くの人が驚くかもしれないとして、次のように述べている。
「同市は近年、旅行情報サイトのロンリー・プラネットにより、2018年に訪れるべき場所1位に選ばれている。また過去の調査では、英国で最も経済成長が目覚ましい都市の一つとされてきた。ベルファストは技術成長に注力しているため、デジタルノマドにとっては特に魅力的だ」
「ベルファストでは近年、ソフトウエアエンジニアや技術コンサルタント、Java開発者など、今日のデジタルノマドたちに人気の仕事が73%増えている。年間日照時間のスコアは非常に低かったものの、インターネットの速度やコワーキングスペースの数、アパート賃料などいくつかの重要分野で素晴らしい成績を収めた」
ニューヨークが再開に近いのは、「世界の主要な文化・金融の中心地であるにもかかわらず、アパート賃料やインターネットの速度、また驚くことにスタートアップの数などで成績が振るわなかった」と説明している。香港やシンガポール、東京も賃料の高さによりワースト10に入っている。
スポタホームの調査結果は、ハーバード・ビジネス・レビュー誌電子版に最近掲載されたリチャード・フロリダとイアン・ハサウェイによるスタートアップ調査の結果と異なるものだ。同調査でも同様に、スタートアップやベンチャーキャピタル投資が大きくグローバル化していることが示されているものの、「スタートアップ革命」の恩恵を受ける都市は、デジタルノマドとして数週間~数カ月働くのに最適な都市とは全く異なっている。
ベンチャーキャピタル投資が多い都市トップ10は次の通り。(かっこ内はベンチャーキャピタル投資額と世界でのシェア)
1位 サンフランシスコ(273億ドル、16.2%)
2位 北京(243億ドル、14.2%)
3位 ニューヨーク(113億ドル、6.6%)
4位 サンノゼ(83億ドル、4.9%)
5位 ボストン(82億ドル、4.8%)
6位 上海(79億ドル、4.7%)
7位 ロサンゼルス(58億ドル、3.4%)
8位 ロンドン(52億ドル、3.1%)
9位 杭州(38億ドル、2.2%)
10位 ベンガルール(35億ドル、2.1%)
この2つのランキングから学び取れることは何だろうか? 冒頭で述べたように、ソフトウエアの発展により、労働者はほぼどこからでも働くことができるようになった。スポタホームの調査で示されたサービスや設備を提供し、デジタルノマドを受け入れる都市は栄えることができるだろうが、少なくとも現時点では、それだけでスタートアップ促進につながるわけではない。
事業の設立場所を選ぶとき、デジタルノマドに適しているかどうかは重要要素ではない。起業家は通常、金と人材、イノベーションを促進する政治的意志が最も集まる場所で事業を始める。
フロリダとハサウェイは次のように述べている。「スタートアップやイノベーション、それらを動かす人材を探すのに、もはや自分の裏庭だけを見ているだけでは十分ではない。以前は自身の本拠地から近いところを見ていたベンチャー投資家も、視野を広げてグローバルに考え、観察し、行動することが必要だ」
今広がっているのは、全く新しい世界なのだ。
スポタホームの調査結果は、ハーバード・ビジネス・レビュー誌電子版に最近掲載されたリチャード・フロリダとイアン・ハサウェイによるスタートアップ調査の結果と異なるものだ。同調査でも同様に、スタートアップやベンチャーキャピタル投資が大きくグローバル化していることが示されているものの、「スタートアップ革命」の恩恵を受ける都市は、デジタルノマドとして数週間~数カ月働くのに最適な都市とは全く異なっている。
ベンチャーキャピタル投資が多い都市トップ10は次の通り。(かっこ内はベンチャーキャピタル投資額と世界でのシェア)
1位 サンフランシスコ(273億ドル、16.2%)
2位 北京(243億ドル、14.2%)
3位 ニューヨーク(113億ドル、6.6%)
4位 サンノゼ(83億ドル、4.9%)
5位 ボストン(82億ドル、4.8%)
6位 上海(79億ドル、4.7%)
7位 ロサンゼルス(58億ドル、3.4%)
8位 ロンドン(52億ドル、3.1%)
9位 杭州(38億ドル、2.2%)
10位 ベンガルール(35億ドル、2.1%)
この2つのランキングから学び取れることは何だろうか? 冒頭で述べたように、ソフトウエアの発展により、労働者はほぼどこからでも働くことができるようになった。スポタホームの調査で示されたサービスや設備を提供し、デジタルノマドを受け入れる都市は栄えることができるだろうが、少なくとも現時点では、それだけでスタートアップ促進につながるわけではない。
事業の設立場所を選ぶとき、デジタルノマドに適しているかどうかは重要要素ではない。起業家は通常、金と人材、イノベーションを促進する政治的意志が最も集まる場所で事業を始める。
フロリダとハサウェイは次のように述べている。「スタートアップやイノベーション、それらを動かす人材を探すのに、もはや自分の裏庭だけを見ているだけでは十分ではない。以前は自身の本拠地から近いところを見ていたベンチャー投資家も、視野を広げてグローバルに考え、観察し、行動することが必要だ」
今広がっているのは、全く新しい世界なのだ。
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