トカラ諸島の群発地震、マスコミで取り上げられているが専門家の意見、どれも歯切れが悪い。ということは、南海トラフ大地震に関連があるのだろうと思わざるを得ない。
それで、いろいろネットを見ていたら、3,4年前に、国立研究開発法人 産業技術総合研究所が、アナログ模型を併用した思考実験に基づいて、第四紀の日本列島の東西短縮地殻変動の原因が、これまで考えられていた太平洋プレートの運動ではなくフィリピン海プレートの運動であると発表していた。
その要旨は、日本をめぐるプレートは、図2に示したオイラー極という軸を中心に回っていて、日本列島の地殻変動は、太平洋プレートではなく、フィリッピン海プレートの影響を受けているとしている。下の図1の本州の地震にフィリッピン海プレートが影響しているという矢印参照。またトカラ諸島の位置は図3に表示。その中で、図1にある南海トラフの線上にある南西諸島とトラか諸島は隣り合わせ。ということは、トカラ諸島における群発地震は、南海トラフの活動度を示していると思うのが自然であろう。
以下、産総研の論文の抜粋。
国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 中鉢 良治】(以下「産総研」という)地質情報研究部門【研究部門長 田中 裕一郎】 高橋 雅紀 研究主幹は、アナログ模型を併用した思考実験に基づいて、第四紀の日本列島の東西短縮地殻変動の原因が、これまで考えられていた太平洋プレートの運動ではなくフィリピン海プレートの運動であることを明らかにした。山が隆起し陸地の拡大が続く日本列島の地殻変動は、本州で頻発する内陸地震の原因でもある。
図1 日本周辺のプレート
今回の研究により、日本列島を取り巻くプレートの運動と地殻変動が論理的に結びついたことで、過去のプレート運動と過去の地殻変動の因果関係だけでなく、将来の地殻変動についても、地質学的なシナリオを描くことが可能となる。
図2 オーロラ極
地球(球面)上の運動は、ある点を中心とした回転運動を行っている。回転角速度が大きくなれば、プレートの速度も増加する。
図3 南西諸島、トカラ列島の位置図
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