***252番
***
ひとの過ちは、よく目につくが
自分の間違いはなかなか気のつかぬものである。
ひとの悪いところを正すことは容易にできるが、
自分の罪は、いかさま師の不利なサイコロを、
隠すように、自分で人目につかぬように、そっと覆うてしまう。
いまどきの、政争を見るように、相手の党の弱点を暴いて、
自分の党の失敗は、包み隠すようなものである。
他(ひと)の過失(あやまち)は見やすく
おのれのとがは見がたしそうに
他(ひと)あやまちをただすこと
糠(ぬか)を嵌(ひら)くがごとく
おのれのとがは
詐(いつは)りふかき賭者(かけし)の
不利の骰子(さい)を
かくすがごとく
自らおほひかくすなり
おのれのとがは見がたしそうに
他(ひと)あやまちをただすこと
糠(ぬか)を嵌(ひら)くがごとく
おのれのとがは
詐(いつは)りふかき賭者(かけし)の
不利の骰子(さい)を
かくすがごとく
自らおほひかくすなり
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ひとの過ちは、よく目につくが
自分の間違いはなかなか気のつかぬものである。
ひとの悪いところを正すことは容易にできるが、
自分の罪は、いかさま師の不利なサイコロを、
隠すように、自分で人目につかぬように、そっと覆うてしまう。
いまどきの、政争を見るように、相手の党の弱点を暴いて、
自分の党の失敗は、包み隠すようなものである。