『あざみの歌』は まだ歌えますか

泣いて、笑って、歌って介護!!そんな日常の過去の記録と
新たに今一度自らを見つめてぼちぼちと戯言なりを綴ります。

新幹線♪

2009年10月10日 04時33分51秒 | 日々の出来事
新大阪、東京間を今では2時間30数分で走る。
ずいぶんとまた速くなったものだ。
地下鉄並みにその本数も多い。

お楽しみの前には、お苦しみが付き物で、
毎回新幹線には貫徹に近い状態で乗り込むので、
窓の外を飛び行く風景など楽しむ余裕も無く睡魔の魔の手に堕ちる。

・・・いや、この時ばかりは堕ちたい!!と切に願う。

私、どこへ行っても道を聞かれるし迷子と遭遇する事が多い。
ついでに新幹線で隣り合わせた方に声をかけられる事も珍しくない。
おそらく、ぼっけ~っとした顔つきに、緊張のかけらもいないからなのだろうが
「さぁ、眠れるぞ寝てやるぞ」と言う希望もむなしく、

まずは京都駅で乗車された方に「私の席ですが?」と声をかけられ
切符を確認すると、同じ席でも、その方が乗る電車を間違えておられた。
時、既に遅く列車は動き出し・・・その方が座れただろうかと気にかかりながら、
車内検札が終わればゆっくり眠れると、しばらく待っていたけれど
車掌さんがやって来たのは名古屋を過ぎてから。

あの~・・・JRさん、せめて京都を過ぎたあたりで検札お願いできませぬか?


で、ようやくうとうとしかけた頃である。
隣の席のおじいちゃまが「今日は富士山見えまっしゃろか?」とおっしゃる・・・
袖触り合うも多生の縁。
列車の隣り合わせに座る偶然は、稀有なものなのだとは思う。
縁あって、大きな出会いの一歩となるかもしれないのだ。

でも、じぃちゃん、私は眠い・・・
でも、寝たふりなんてやっぱり出来ない。
それに、あいにくの曇り空。日本一のお山の具合も気にかかる。

「大井川、越えましたねぇ。もうしばらくですね。」なんて応えると、
「おうちは、いってん、かえってん?」
「あなたは、行くところですか?帰るところですか?」の省略形・・・ちがう!方言!!・・・え?これって大阪弁??

それから、富士のお山が雲の上にちょこんと、てっぺんだけを覗かせているのを
ちょこっと見ながら、じいちゃんの話を聞き続け、相槌打ってたら・・・
あっと言う間に、新横浜に着いちゃった



私の睡眠時間は、いったいどこへ行ったんでしょうねぇ?

初めて上京した時は、途中で酔っ払い始めたおじちゃんだった。
次に上京した時は、上品なおばぁちゃまに、席に座るなり話しかけられた。
その次に上京したときは・・・

勿論、過去に二度ほどは、動くベッドとなった幸せな経験もあるけれど、
新幹線は私にとっては、一生の中でその時限りの、新しい出会いの場なのである。



しかしながら・・・た、頼む・・・目を閉じて窓辺に向かう者あれば、
どうか寝かせてやってくだされぃ。


コメント (6)
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