時の流れが速い。
と言うより、自分自身の中の記憶、
特に現実と向き合った部分のそれだけが、ハイスピードで過去へ流れて出しているようだ。
え?いや・・・まだボケてはいない筈ですが・・・
ぺこちゃんが長年親元を離れて暮らしているのを知った人は、当たり前のように
「お母さんに会いたいやろ?」と、挨拶代わりに聞かれる。
ぺこちゃんはそれに対して、本心かどうかは分からないけれど
「べつに・・・。」と不機嫌に応える。
「おかあさんの顔忘れてしもうたもん。」って・・・それは強がりなのかもしれない。
彼女の母の旅立ちは「今から行くよ。」と言う形で、葬儀に向かう朝に告げた。
前もって言う事が私の都合で出来なかった。
延々と繰り返しされるであろう同じ質問に、その都度穏やかに答える自信がなかったから。
ぺこちゃんは、しばらくぼんやりしてたけど、
急に大声を上げて泣き出して、私にしがみ付いてきた。
彼女の頭を撫でながら、無事に連れて行く事が私の一番の仕事だと拳を握った。
だけど、拍子抜けする程に、ぺこちゃんの感情は落ち着いていた。
ぺこちゃんにとっては、駅から駅への移動の方が厳しかったようだ。
いや、私自身も想像以上に厳しかったぁ
でも、お弁当とオヤツを買って新幹線に乗り込んだ途端にご機嫌が戻って助かった。
ぺこちゃんの悲しみは、30年以上ぶりにあう親戚と、ホテル宿泊で興奮に変わり、
はしゃぎ過ぎてハラハラしたけど、泣き崩れられるよりずっと良い。
旅立ちを送るセレモニーは私だって慣れないのだから、ぺこちゃんは尚更。
いつものように、体をゆらゆらさせながら座っていたのだけれど、
やがて、私の方ばかり見ている事に気付いた。
ハンカチを目にあてる仕草、涙を拭う仕草、こほっと咳をするタイミング。
・・・全部マネしてる・・・。
そう。何をすれば良いのかわからないからね・・・まねっこするしかないんだよね。
と、頭では分かっていても、胸の辺りが冷たくなってしまった柔な私。
『分かっているつもり』でも『分かった』事にはなってない。
『慣れていた筈』でも『理解して見守る』事は出来てない。
って、こんな時に改めて気付かされる。
気付かされるなんて奇麗事。それはイクォール拒否反応。
突然感じるこの感覚を拭いきれる様になるのだろうか。
拭いきれないまでも、刺々しくならないで居られる様になるのだろうか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
な~んて・・・。
もう既に何事もなかったようにいつもの時間が流れておりますよ。
ほらね、感情の時の流れは、現実の時の流れよりもっと速い。
そうね・・・いつか、何事にも冷静に且つ温かくなれると良いな。
ぺこちゃんの為じゃなく、私自身の為に。
大きな大きな課題だけど、お義母さん!加勢してくんしゃいませ
と言うより、自分自身の中の記憶、
特に現実と向き合った部分のそれだけが、ハイスピードで過去へ流れて出しているようだ。
え?いや・・・まだボケてはいない筈ですが・・・
ぺこちゃんが長年親元を離れて暮らしているのを知った人は、当たり前のように
「お母さんに会いたいやろ?」と、挨拶代わりに聞かれる。
ぺこちゃんはそれに対して、本心かどうかは分からないけれど
「べつに・・・。」と不機嫌に応える。
「おかあさんの顔忘れてしもうたもん。」って・・・それは強がりなのかもしれない。
彼女の母の旅立ちは「今から行くよ。」と言う形で、葬儀に向かう朝に告げた。
前もって言う事が私の都合で出来なかった。
延々と繰り返しされるであろう同じ質問に、その都度穏やかに答える自信がなかったから。
ぺこちゃんは、しばらくぼんやりしてたけど、
急に大声を上げて泣き出して、私にしがみ付いてきた。
彼女の頭を撫でながら、無事に連れて行く事が私の一番の仕事だと拳を握った。
だけど、拍子抜けする程に、ぺこちゃんの感情は落ち着いていた。
ぺこちゃんにとっては、駅から駅への移動の方が厳しかったようだ。
いや、私自身も想像以上に厳しかったぁ
でも、お弁当とオヤツを買って新幹線に乗り込んだ途端にご機嫌が戻って助かった。
ぺこちゃんの悲しみは、30年以上ぶりにあう親戚と、ホテル宿泊で興奮に変わり、
はしゃぎ過ぎてハラハラしたけど、泣き崩れられるよりずっと良い。
旅立ちを送るセレモニーは私だって慣れないのだから、ぺこちゃんは尚更。
いつものように、体をゆらゆらさせながら座っていたのだけれど、
やがて、私の方ばかり見ている事に気付いた。
ハンカチを目にあてる仕草、涙を拭う仕草、こほっと咳をするタイミング。
・・・全部マネしてる・・・。
そう。何をすれば良いのかわからないからね・・・まねっこするしかないんだよね。
と、頭では分かっていても、胸の辺りが冷たくなってしまった柔な私。
『分かっているつもり』でも『分かった』事にはなってない。
『慣れていた筈』でも『理解して見守る』事は出来てない。
って、こんな時に改めて気付かされる。
気付かされるなんて奇麗事。それはイクォール拒否反応。
突然感じるこの感覚を拭いきれる様になるのだろうか。
拭いきれないまでも、刺々しくならないで居られる様になるのだろうか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
な~んて・・・。
もう既に何事もなかったようにいつもの時間が流れておりますよ。
ほらね、感情の時の流れは、現実の時の流れよりもっと速い。
そうね・・・いつか、何事にも冷静に且つ温かくなれると良いな。
ぺこちゃんの為じゃなく、私自身の為に。
大きな大きな課題だけど、お義母さん!加勢してくんしゃいませ