『あざみの歌』は まだ歌えますか

泣いて、笑って、歌って介護!!そんな日常の過去の記録と
新たに今一度自らを見つめてぼちぼちと戯言なりを綴ります。

時は流れて

2012年02月08日 04時14分31秒 | かぁちゃんにまつわる話
あっと言う間に2月になっちゃった。
背の君方の姪っ子二人が一週間違いで立て続けに結婚式を挙げるのが今月後半。
後に式を挙げる姪っ子が彼氏と一緒にやって来たのが先週の土曜日。
彼とはもちろん初対面。偶然実家が我が家に近かったので挨拶にやって来たのだ。

私は血相を変えてお片付け、緊張感もピークに達していたのだが
それも最初のうちだけで、どうでしょうとおにぎりの話で盛り上がり・・・え?
早めの夕食の途中で、かぁちゃんの晩御飯を食べさせに隣へ行かねばと事情を話すと
彼が言ったのだ「祖父も認知症で母の姉がずっと世話をしてたんですよ。」
「あれま?そうなの?」急に目覚める仲間意識(笑)
で、試しに聞いてみた「こっちに連れて来てもいいかしらん?」
二人は声を揃えて「もちろんいいですよ♪」・・・ま、断れんやろけど

実際、そうさせてもらうと私も安心だし楽ちんなので
お言葉に甘えてかぁちゃんをいつものように連れて来た。
かぁちゃんを交えても変わりなく話に花が咲き・・・なんてええ子らなんやぁ
和やかに時間は過ぎ・・・過ぎて行ったのだか、ただ一人和やかでない人が一人。

かぁちゃん!どないしたんや!?
明らかに知らない人達がいると緊張したのだろう事は分かるけど
いつもの様にフォークをくるくる回しながら、私が口元に運ぶ食事を上手に食べてはいるものの
その目線が背の君に釘づけなのだ。他の誰も見ようとはしない。
ただひたすらにすがる様に背の君を見つめ、動きを追い続けていた。
確かにⅠやⅡがたまに帰っても決して目を合わせず、背の君だけを見ているのだが必死さが違う。
(かぁちゃんがまだ喋れた時にもⅠやⅡはちいちゃい子になっちゃってたからね・・・)
そして背の君はそれをまんざらでもない様に、いつもよりたくさんかぁちゃんに話しかけていた。

私は私でかぁちゃんのその姿に笑いを堪え切れずにいたものの、ふと以前を思い出したりしていた。
全く・・・時が流れて、この二人がこんな風になるなんてね。
かぁちゃんの遠慮のない物言いが災いして、どれだけ間に入って神経をすり減らした事か・・・
もう遠い遠い昔の事になっちゃったみたいだね。

若い二人とのお喋りは楽しく、あっと言う間に4時間近くが過ぎてしまって、慌てて帰って行ったけど
彼らのこれから始まる歴史に少しは関われるのかなと思って嬉しくもあった。


あっという間の4時間。
あっという間の1日。
あっと言う間のひと月・・・そして一年。

その時々は深くは感じないけれど、気が付けば随分と時が流れた。
かぁちゃんが言う事聞かずに嫁いで行って10年。
私達の傍に再びやって来たのは2002年の1月だった。



・・・かぁちゃんが一人で生活できなくなってからも、10年が経ちましたよ。
コメント
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