
この席の前に並んだ二人がベルを手に取り、声を揃えて
「オーダー!みんなの気持ちがほっこりする料理~♪」と言うと
シェフ達が声高らかに応えた。
「うぃ むっしゅ!!」
料理のメニューは事前に案内状と共に送られて来ていて、好みの物を選べるようになっており
お肉が苦手の私にはメインディッシュはお魚料理を2種類準備してくれてたり
お皿が運ばれる度に名前を呼んで声掛けしてくれたり、
お料理写真当番だった私にはその都度カメラマンの兄ちゃんが話しかけてくれたりと
まさにいたれりつくせり。

締めくくりはこ~んな可愛いデザート♪
右側のケーキは、二人が最初にデートした場所が砂糖菓子で組み立てられた
個性的ななウェディングケーキの土台の部分を切り分けたもの。やる~っ♪
お色直しでふわふわのピンクのドレスに着替えた姪っ子はキラキラと輝いていた。
お祝いの宴の席は始終笑い声で包まれて誰もが幸せそうだった。
それなのに、幼いころの家族写真が映し出された途端、新婦の親族の女性陣は全員が涙。
にっこり笑って赤ちゃんの姪っ子をお風呂に入れてる義兄の写真と
緑の中で笑顔いっぱいの家族4人の写真。
「お義兄さん・・・Yちゃん・・・」って小さな声が出てしまった。
同時に、二人がここに一緒にいてくれているのだと感じてもいた。
小学校6年生の時に父親を、22歳の時に妹を同じ病で早々と見送らなければいけなかった花嫁は
お礼の挨拶の時にお母さんを独りにしてしまうと泣いて泣いて・・・。
でも、早く携帯の使い方をマスターしてください!と笑いを取ることも忘れずにいてくれた。
こんな時、気の利いた言葉でも出てくれば良いのだけれど
月並みな言葉しか思いつかないや・・・

末永く幸せに。めいっぱい幸せになぁれ
土曜のお昼は煌めいて、どれもこれもがみな、たいそう美しくありました。