国際情勢の分析と予測

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独ノーベル賞作家がイスラエルの核武装を激しく批判、シュピーゲル誌もこれを擁護。イスラエルも窮地に

2012年04月07日 | イスラエルと韓国の類似性
1999年にノーベル文学賞を受賞したドイツ人作家ギュンター・グラス氏が、「世界平和を危うくしているのは核保有国であるイスラエル」などの節を含む詩を4月4日に南ドイツ新聞に公表し、全世界で反響を呼んでいる。この記事をドイツ誌シュピーゲルは好意的に取り上げ、「しかし、一つのことは確実だ。文字による先制攻撃が既にドイツの地から発射された。」と結んでいる。ドイツがとうとうホロコーストとユダヤ人迫害の汚名を振り払ってイスラエルに対して宣戦布告したのだ。ギュンター・グラス氏は2006年に、かつてナチスの武装親衛隊に所属していたことを告白している。ヒトラーの娘と噂されるメルケルドイツ首相やかつてヒトラーユーゲントに所属した過去を持ち、ナチスドイツによるホロコーストの存在を否定する発言を行った超保守派司教の破門を2009年1月に撤回することを決定したと2008年11月に行われたインタビューにおいて発言したドイツ人のローマ法王ベネディクト16世とともに、ドイツ支配階層は今もナチスは正義であったと考えているのだろう。 イランの核開発は原子力発電が目的であるが、軽水炉の副産物であるプルトニウムは原爆の材料となるため、イランの原発建設は近未来のイランの核武装を可能とする。面積も人口も多いイランが核武装すれば、面積も小さく人口も少ないイスラエルはイランと核戦争になった場合相対的にダメージが大きくなる。イスラエルが生存するにはイランの原発建設は容認できない。それ故にイスラエルは米国を脅迫してイランに対する制裁を実行させているのだ。イランの原発建設は容認しないのにイスラエルの原爆保有は黙認するという米国の政策はダブルスタンダードであることは米国政府も理解しているが、恐らくイスラエル・国際金融資本連合が米国の主要都市や空港・港湾などに原爆を設置しているために米国はイスラエルの脅迫に従わざるを得ないのだろう。 . . . 本文を読む
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