国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

2012年4月11日韓国総選挙の行方:米国を黙って信じる最高に愚かな韓国保守派

2012年04月02日 | 韓国・北朝鮮
今年2012年12月の大統領選の前哨戦として4月11日の韓国国会議員選挙が注目される。現状では与党セヌリ党の支持率は最大野党の民主統合党をわずかに上回るが、統一候補擁立などで共闘する統合進歩党の7.5%と合わせると民主統合党はセヌリ党を上回る。現状ではセヌリ党・民主統合党ともに過半数は取れないと予想されており、議会の主導権を失った李明博政権は12月まで機能不全に陥ると予想される。韓国の保守系マスコミである朝鮮日報・中央日報・東亜日報の三社は日本に対する情報工作目的と思われるが日本語版を電子版で保有している。この記事を見る限り、韓国保守派の知能の低さには愕然とせざるを得ない。彼らが激しく糾弾する左派の野党勢力、特に親北朝鮮の統合進歩党こそ、最も現実的で優れた政治勢力である。保守派は超大国である中国に軍事力で対抗するために済州島の海軍基地建設や離於島基地の維持を主張し、中国に融和的な米国のカーター大統領を激しく批判する。しかし、歴史的に見て朝鮮半島国家は一度として大陸国家に軍事勝利できなかったことを考えれば、軍事力で中国に対抗するのは愚の骨頂であり、中国を刺激せず、中国の属国という朝鮮半島国家の伝統的地位を重視する統合進歩党こそ最も保守的で賢明な政治集団である。朝鮮日報は左派を「中国を黙って信じている」と非難するが、米国を黙って信じている保守派は自分の立ち位置が理解できていない。重要なのは軍事的にも経済的にも米国が衰退傾向にあり中国が隆盛傾向にあることだ。米軍が撤退した時どうするのか、彼らは何も考えていない。 . . . 本文を読む
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