国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

第二のフルシチョフ:ロシアはウクライナを併合、プーチンの後任はゼレンスキーにするシナリオでは?

2022年04月02日 | ロシア・北方領土
ウクライナのロシアにとっての重要性はキエフ公国の歴史だけではない。現在のロシアの三分の一という大きな人口、石炭鉱山を含む工業地帯、穀倉地帯としての農業面での重要性、黒海に面するという軍事戦略的な重要性からもロシアにとって不可分の土地だ。従って、ロシアにとってはウクライナの分割は敗北であり、キエフを含めたウクライナの大部分をロシアに併合することが最終目標と思われる。ガリツィアを併合するかどうかだけが議論の余地だろう。ただ、ポーランドへの併合はガリツィア人すら望まないだろう。 ソ連崩壊後のウクライナ人は恐らくロシア人よりも大きな苦痛を経験してきた。1990年代の経済的困窮は石油もガスも出ないウクライナの方が大きかっただろう。2014年のマイダン革命とそれ以降、多くのウクライナ人が虐殺されている。第二次大戦中のナチスドイツ侵入と同様に2014年に西側から多数のテロ工作員が侵入してウクライナ政府を乗っ取ってウクライナ人を迫害しているのだから。歴史が繰り返すなら、フルシチョフの様なウクライナ東部出身のウクライナ人有力政治家がプーチンの後任としてロシアの最高指導者になることだろう。それはユシチェンコ元大統領でもよいし、ティモシェンコ元首相でも良い。しかし、プーチンの様に20年以上国家最高指導者として活躍できることを考えると、現在44才のゼレンスキーが適任だと思う。 今後ウクライナ政府はロシア政府と講和し、その過程でウクライナはロシアの一共和国に編入される形でロシアに併合されると想像する。国民投票でゼレンスキーが併合支持を主張することだろう。ベラルーシも同様。独立国としてのウクライナとベラルーシは消滅するが、プーチンが退任して後任にゼレンスキーを指名し彼がロシア大統領選挙で勝利することでウクライナ人の国を失う悲しみを和らげるというシナリオではないかと想像する。 . . . 本文を読む
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